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九州グリーン豪遊券

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

九州グリーン豪遊券(きゅうしゅうグリーンごうゆうけん)は、九州旅客鉄道(JR九州)がかつて発売していた特急急行列車グリーン車が乗り放題となる特別企画乗車券(「トクトクきっぷ」)である。

概説

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JR九州線(下関以南)の特急・急行列車のグリーン車・普通車指定席を利用出来る。通年使用が可能で、有効期間は連続した3日間である。

発売当初は「九州豪遊券」と称し、グリーン車以外にも当時運行していた急行「かいもん」「日南」のB寝台車も利用可能だった。

九州地区以外では北海道旅客鉄道(JR北海道)・東日本旅客鉄道(JR東日本)・東海旅客鉄道(JR東海)・西日本旅客鉄道(JR西日本)のみどりの窓口・旅行センターでも発売されていたが、1990年代後半以降は順次発売を取りやめている。但しJR東海のみどりの窓口では廃止まで発売を継続していた。

また、お正月バージョンとして「お正月おでかけきっぷ」も発売されていたが(1月1日・2日の2日間乗り放題)、後述する理由により2003年の元旦分を最後にこちらも廃止された。

特徴および利用上の注意点

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  • 787系のグリーン個室は利用不可。
  • JR九州バスは利用不可。
  • JR九州線内を走る寝台特急については、レガートシート及び立席特急券・指定席特急券・グリーン券で乗車可能な列車・区間のみ有効(JR他社の車両を使用する列車でも同じ)。
  • 遅延等による払い戻しはされない。
  • ホームライナー・さわやかライナー(廃止)は乗車整理券が必要。
  • 駅レンタカーが「レール&レンタカー」の料金で利用出来る。
  • 2万円台という価格から、学生などの利用も多かった。

沿革

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  • 1988年(昭和63年)3月13日 - 「九州豪遊券」の名で発売開始。3日間用と5日間用を設定。
  • 1989年(平成元年)4月1日 - 消費税導入と通行税廃止により価格改定。
  • 1992年(平成4年)7月15日 - 5日間用を廃止。3日間用を価格改定、22,000円となる。
  • 1996年(平成8年)11月1日 - 九州島内のグリーン料金値下げと同時に価格改定、20,500円となる。
  • 1997年(平成9年)4月1日 - 消費税率改定により価格改定、20,900円となる。
  • 2003年(平成15年)9月30日 - 発売終了[1][2]

廃止の背景

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2003年9月を以て発売を終了したが、その背景には以下の要因が挙げられる。

  • JR東日本が発売している「土・日きっぷ」・「三連休パス」等で、2002年に乗車予定のない列車への座席指定をするユーザーが続発したことから、不必要な座席指定を抑制するため(「土・日きっぷ」・「三連休パス」等は2003年度の発売分より座席指定の回数を4回までに制限した)。
  • JR九州が特別企画乗車券のメインを回数券タイプの「2枚きっぷ」・「4枚きっぷ」にして、割引率をかなり大きく設定したため。
  • 翌年に開業を控えた九州新幹線に当時グリーン車を設定しなかったため(2011年の全線開通(山陽新幹線直通開始)時に設定)。

九州グリーン豪遊券の廃止で、JR九州全線タイプのフリー乗車券は一旦無くなった。その後、2007年に期間限定で「九州特急フリーきっぷ」という九州新幹線を含むJR九州全線乗り放題のきっぷが発売された。また、2012年11月には「水戸岡鋭治の幸福(しあわせ)な鉄道展」開催にちなんで「九州の幸福(しあわせ)な鉄道フリーきっぷ」という九州新幹線を含む(指定席は「ゆふいんの森」「A列車で行こう」「あそぼーい!」「指宿のたまて箱」のみ4回まで使用可能)JR九州全線3日間乗り放題のきっぷが期間限定で発売された。その後、2013年2月には誕生月に「みずほ」及び「あそぼーい!」の白いクロちゃんシートを除き6回までグリーン指定(DXグリーン含む)及び普通指定が利用可能な「Happy Birthday♪Kyushu Pass」、7月には普通指定が6回まで利用可能な「アラウンド九州きっぷ」が発売されている。

脚注

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  1. ^ 「鉄道記録帳2003年9月」『RAIL FAN』第50巻第12号、鉄道友の会、2003年12月1日、22頁。 
  2. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '04年版』ジェー・アール・アール、2004年7月1日、191頁。ISBN 4-88283-125-2 

外部リンク

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