九州マクセル赤煉瓦記念館
九州マクセル赤煉瓦記念館 | |
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情報 | |
旧名称 | 旧三菱方城炭礦坑務工作室 |
用途 | 1階:マクセル株式会社商品展示室 2階:喫茶スペース |
旧用途 | 炭鉱坑内のための送風機室 |
建築面積 |
※654平方メートル |
階数 | 2 |
駐車台数 | 10 |
竣工 | 1904年(明治37年) |
所在地 |
〒822-1296 福岡県 田川郡福智町伊方4680番地 |
座標 | 北緯33度40分57.3秒 東経130度47分31.5秒 / 北緯33.682583度 東経130.792083度座標: 北緯33度40分57.3秒 東経130度47分31.5秒 / 北緯33.682583度 東経130.792083度 |
文化財 | 国登録文化財:登録番号40-0003 |
指定・登録等日 | 1997年(平成9年)9月16日 |
九州マクセル赤煉瓦記念館(きゅうしゅうまくせるあかれんがきねんかん)(旧三菱方城炭礦抗務工作室)は、福岡県田川郡福智町伊方にある産業遺産。九州日立マクセル(現マクセル株式会社)の工場敷地にある赤煉瓦の建物で、福智町に現存する数少ない炭鉱遺産のひとつである。
概要
[編集]1904年(明治37年)頃、三菱方城炭鉱坑務工作室として建設された[1]。1962年(昭和37年)三菱方城炭鉱が閉山し、1970年(昭和45年)7月1日に九州日立マクセル株式会社が創業した後、工作室は事務所として使われることになった[2]。1997年(平成9年)9月3日に国の登録有形文化財に登録され、その後2007年(平成19年)には経済産業省により「近代化産業遺産」にも認定された[3]。現在は、建物内部は1階が同社製品展示室、2階が喫茶店として利用されている[4][5][6]。
建物の特徴
[編集]床面積約300平方メートル。1904年にドイツ人技師指導の下建築された、欧米の炭鉱事務所をモデルとしたモダンな外観のレンガ造り。2階建てでありながら、通りに面した一部が3階建てのように見える点が特徴で[7]、建設当初は同炭鉱の扇風機室として利用されていた。使用されたレンガは炭鉱開発のために特別に焼かれたものと言われている[2][8]。
三菱鉱業所によって製作された品質の高いこの赤レンガ壁は、1914年12月15日の方城炭鉱大爆発[9]や2005年3月の福岡沖地震でも崩壊しない堅剛さを持つ。外観を覆うツタは四季折々の表情を見せ、装飾性を付与している[7]。2階の天井を取り払ってむき出しになっている鉄骨は、ボルトやナットを使わないリベット固定手法で組み立てられており、戦艦大和で用いられたのと同じ手法の構造を見ることができる[10]。
交通アクセス
[編集]- 平成筑豊鉄道伊田線金田駅より徒歩22分(1.8km)
- 九州自動車道鞍手インターチェンジより16km、東九州自動車道行橋インターチェンジより19km。
脚注・出典
[編集]- ^ 方城町教育委員会『方城町文化財シリーズ4 登録文化財 九州日立マクセル赤煉瓦記念館(旧三菱方城炭礦坑務工作室)』方城町教育委員会。
- ^ a b 西日本新聞社『金と黒 炭鉱遺産と石炭6』西日本新聞社、2008年。
- ^ 九州日立マクセル株式会社『九州日立マクセル株式会社の歩み』九州日立マクセル株式会社、2010年9月、28頁。
- ^ “九州日立マクセル赤煉瓦記念館(旧三菱方城炭礦抗務工作室)”. 福智町公式ウェブサイト. 2019年1月26日閲覧。
- ^ 『国文化財の赤煉瓦記念館』読売新聞、2011年1月26日、31頁。
- ^ https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/146925 文化遺産オンライン]
- ^ a b 「国登録有形文化財 九州日立マクセル赤煉瓦記念館」(PDF)『広報ふくち』第25号、福智町、2008年1月、9頁、2019年1月26日閲覧。
- ^ 朝日新聞社『「赤煉瓦記念館」の文化財登録を答申 国の保護審査会』朝日新聞社、1997年5月24日。
- ^ 『方城町史』方城町、1969年、416-418頁。
- ^ 「すごく気になる赤レンガの内側」(PDF)『広報ふくち』第25号、福智町、2008年1月、10頁、2019年1月26日閲覧。
外部リンク
[編集]- 九州マクセル赤煉瓦記念館(旧三菱方城炭礦坑務工作室) 文化遺産オンライン