井上正崇
井上 正崇(いのうえ まさたか、1945年 - )は、日本の電気工学者。大阪工業大学第11代学長・名誉教授。学校法人常翔学園顧問。工学博士(大阪大学)。大学コンソーシアム大阪元理事長。大学基準協会元評議員。関西社会人大学院連合元理事。元応用物理学会関西支部評議員・幹事。元日本学術振興会産学協力研究委員会委員。第11回半導体ホットキャリア国際会議1998組織委員長。スペインのITイノベーション研究機関AIR Instituteアドバイザリーボード[1]。専門は、半導体工学・半導体デバイス・固体物理学(特に超格子)。大阪府出身。
略歴
[編集]1973年大阪大学大学院工学研究科電気工学専攻博士課程修了、工学博士(大阪大学)[2]。その後、大阪大学助教授、コーネル大学研究員などを経て、1984年から大阪工業大学に在職。工学部電気工学科および電気電子システム工学科教授、新材料研究センター長、教務部長などを経て、2005年から工学部長・工学研究科長。2007年に大阪工業大学第11代学長に就任[3]。2015年同大学名誉教授[4]。大阪工業大学工学部(電気工学科・電気電子システム工学科)にて30年以上の長きに渡り教鞭を執った。2015年より学校法人常翔学園顧問を務める[5]。2020年、瑞宝中綬章受章[6][7]。
新しい大阪工業大学が目指す「真の理工系グローバル人材」の育成のため、海外の有力大学(特にミュンヘン工科大学・サラマンカ大学)との国際交流化を牽引し、国際PBL・海外研究支援プログラムの実施や、積極的な海外協定校・MOU締結をはじめとしたグローバル化の推進など変革に挑んだ。また、海外の理工系大学でトップクラスのスタンフォード大学も実施している「デザイン思考」教育を推進し、大阪工業大学梅田キャンパスに新設されたロボティクス&デザイン工学部への適用に貢献し、「デザイン思考なら大阪工業大学」を啓蒙した。この適用のため、スタンフォード大学から教員陣を迎えてのワークショップの開催、大阪工業大学からスタンフォード大学への教員派遣も実施した[8][9]。 また、国際会議(例:DCAI 2016 - 分散計算と人工知能に関する国際会議)にも積極的に参加し、大阪工業大学の国際的プレゼンス向上に貢献した[10]。
主な所属学会は、アメリカ物理学会、日本物理学会、応用物理学会、電子情報通信学会。
主な著書
[編集]主な研究
[編集]- 超格子構造を用いたデバイス 〜高速電子とホットエレクトロン効果の応用
- 半導体超薄膜の成長と物性評価[11]
- InAsヘテロ接合のMBE成長とデバイス応用[12]
- 分子線エピタキシー法によるZnS/ZnOヘテロ接合の作製と界面反応
- InAs/AlGaSb量子細線3分岐構造における非線形電子輸送[13]
- 酸化亜鉛(ZnO)トランジスターの開発とバイオセンサー応用[14]
- 単結晶シリコン基板上の酸化亜鉛単結晶膜の製造方法:特開2003-165793 - 科学技術振興事業団(現:科学技術振興機構, JST)への特許
脚注
[編集]- ^ https://www.air-institute.org/team
- ^ 井上正崇『Ⅲ-Ⅴ化合物半導体のホット・エレクトロンに関する研究』 大阪大学〈工学博士 甲第1616号〉、1973年。 NAID 500000384983 。
- ^ 新学長に井上教授就任(大阪工業大学)
- ^ 井上正崇学長が学長の任期を終えられました
- ^ https://www.josho.ac.jp/flow/magazine/094/webt/pdf/26.pdf
- ^ 『官報』号外第230号、令和2年11月4日
- ^ “令和2年秋の叙勲 瑞宝中綬章受章者” (PDF). 内閣府. 2023年1月18日閲覧。
- ^ 大学経営 TOP INTERVIEW~変革に挑む
- ^ 学長メッセージ「工業大学の魅力って何?」
- ^ 井上正崇顧問が分散計算と人工知能に関する国際会議(DCAI 2016)に名誉委員長として出席 大阪工業大学、2016年7月5日
- ^ https://cir.nii.ac.jp/crid/1520009407202097152
- ^ https://www.jstage.jst.go.jp/article/jvsj1958/37/11/37_11_909/_article/-char/ja/
- ^ https://ken.ieice.org/ken/paper/20080130Xa06/
- ^ https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsms/60/5/60_5_447/_article/-char/ja/