交響曲第4番 (モートン・グールド)
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交響曲第4番は、モートン・グールドが作曲した吹奏楽のための交響曲。スコアの題名は『バンドのための交響曲』(Symphony for Band)とのみ記されているが、『ウェスト・ポイント交響曲』 (West Point Symphony) の愛称でも呼ばれる。グールドによる吹奏楽のための交響曲は、他に "Centennial Symphony" (1983年)がある。
作品
[編集]アメリカ陸軍士官学校(ウェスト・ポイント)のフランシス・レスタ大尉 (Capt. Francis E. Resta) から、同校の150周年を記念して委嘱を受け、1952年4月13日に作曲者の指揮で初演された。同じ機会のため他に、ダリウス・ミヨーの『ウェスト・ポイント組曲』 (West Point Suite, Op.313) やロイ・ハリスの交響曲『ウェスト・ポイント』などが書かれている。
グールドの吹奏楽作品における[1]代表作の一つであり、吹奏楽のためのレパートリーが発展途上だった作曲当時にあって、パウル・ヒンデミットの交響曲変ロ調やヴィンセント・パーシケッティの交響曲第6番などと並ぶ、比較的早く書かれた大作に数えられる[2]。書籍『吹奏楽演奏を通した音楽教育』(Teaching Music through Performance in Band)は、「旋律の創意、機知に富んだ展開、コンセプチュアルな視点、作曲上の技量は、この作品を吹奏楽のための大規模な作品の第一級に位置付けている」と述べている[2]。
楽器編成
[編集]木管 | 金管 | 弦・打 | |||
---|---|---|---|---|---|
Fl. | 2, Picc. | Crnt. | 3, Tp. 3 | Cb. | ● |
Ob. | 2, C.A. | Hr. | 4 | Timp. | ● |
Fg. | 2 | Tbn. | 4 | 他 | シロフォン、グロッケンシュピール、チューブラーベル、小太鼓2、大太鼓、シンバル(クラッシュ、サスペンデッド)、マーチングマシン[3] |
Cl. | 3, E♭, Alto, Bass | Eup. | ● | ||
Sax. | Alt. 2 Ten. 1 Bar. 1 | Tub. | ● |
構成
[編集]全2楽章からなり、演奏時間は約20分。
- 第1楽章 墓碑銘 (Epitaphs)
- 第2楽章 行進曲 (Marches)
注釈
[編集]- ^ グールドは1930年代末にミシガン大学バンドの演奏を耳にして「我々がすばらしい音楽製造機 (music-making machine) を手にしていると気づいた」と話しており、その後『バラード』『サンタ・フェ・サガ』『ジェリコ』など多くの作品を吹奏楽のために提供している。Teaching Music through Performance in Band, Volume 3. GIA Publications, 2000. p.297
- ^ a b c d Teaching Music through Performance in Band, Volume 1. GIA Publications, 1996. pp.469-475
- ^ a b マイケル・J・コルバーンは、この作品の初演のためグールドがマーチングマシンを考案し、作成させたと述べている。note (PDF) for "The President's Own" United States Marine Band, Col. Michael J. Colburn "Morton Gould: An American Salute" (Col. Michael J. Colburn, 2012) p.19.
- ^ a b note (PDF) for University of Kansas Wind Ensemble, Scott Weiss "Morton Gould: Derivations" (Scott Weiss, 2011) p.4
- ^ Colburn, p.20.
外部リンク
[編集]- Symphony IV (Gould) - windrep.org.
- Morton Gould - Symphony for Band - musicsalesclassical.com.
- Morton Gould: An American Salute - www.marineband.marines.mil