交響曲第6番 (ニールセン)
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Nielsen:6.Sinfonie (»Sinfonia semplice«) - パーヴォ・ヤルヴィ指揮hr交響楽団による演奏。hr交響楽団公式YouTube。 | |
NIELSEN’S Symphony No.6 - フランソワ=グザヴィエ・ロト(Francois-Xavier Roth)指揮エーテボリ交響楽団による演奏。エーテボリ交響楽団公式Vimeo。 |
交響曲第6番「素朴な交響曲」(こうきょうきょくだいろくばん、Symfoni Nr.6 "Sinfonia Semplice", FS.116)は、カール・ニールセンが作曲した最後の交響曲。
概要
[編集]作曲は1924年から1925年にかけて行われた。完成は1925年12月5日。
副題は作曲者自身が記したイタリア語に従って「シンフォニア・センプリチェ」又は単に「センプリチェ」とも、あるいは英語によって「シンプル」と呼ばれることもある。
曲の構成
[編集]この作品は以下の4楽章から成り立っている。(「」内は副題。)
- 第1楽章 テンポ・ジュスト
- 第2楽章 「フモレスケ」アレグレット
- 第3楽章 「プロポスタ・セーリア」(イタリア語で「まじめな提案」の意)アダージョ
- 第4楽章 「主題と変奏」アレグロ
第1楽章
[編集]グロッケンシュピールの合図により始まる。やがて展開的な発展をとげていき。重厚な雰囲気となる。やがて、二回の心をかき乱すような爆発があり、(R・シンプソンはその会話のなかでこれはニールセンの心臓発作を反映していると語っている。)やがて、再び静かになり、曲は終わる。
第2楽章
[編集]ユーモアに富んだ、間奏曲風の楽章。弦楽器は全く沈黙している。トライアングルが透明感を出し、トロンボーンの笑い声のようなグリッサンドが印象的である。
ニールセンはこの曲の初演のために書いた覚え書きの中で、この楽章について『それぞれの好みにしたがって、口論する』と書いている。さらに彼は、この楽章を当時の音楽界になぞらえて、風刺している。(トロンボーンのグリッサンドは批評家たちのあざけりとも見ることができる。)
第3楽章
[編集]この楽章もオーケストラの一部の楽器でしか演奏されない。R・シンプソンは『この楽章のいくつかの節は、まるで、蛇が自分の尻尾を追うように、ぐるぐるとめぐっている。』と述べている。
第4楽章
[編集]短い前奏のあと、まず主題が提示され、9つの変奏が続く。
- 主題
ファゴットにより淡々と奏でられる。
- 第1変奏
オーボエによる変奏。
- 第2変奏
ホルンによる変奏。
- 第3変奏
弱音器つき両ヴァイオリンによる変奏。
- 第4変奏
- 第5変奏
- 第6変奏
ワルツ風の変奏。
- 第7変奏
第6変奏の3拍子の音楽に2拍子のトロンボーンが印象的な変奏。
- 第8変奏
エレジー風の変奏。
- 第9変奏
シロフォン中心の打楽器とファゴット、チューバという風変わりな導入部(R・シンプソンはここをにやにやと笑うガイコツにたとえている。)、それからファンファーレの後、小太鼓とヴァイオリンによる主部、クライマックスの後、ファゴットの変ロ音を残して風変わりに曲は終わる。
楽器編成
[編集]ピッコロ、フルート2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン4、トランペット2、トロンボーン3、チューバ、ティンパニ、大太鼓、小太鼓、トライアングル、シンバル、シロフォン、グロッケンシュピール、弦5部(なお、ヴィオラとチェロはさらに二分割されることがある。)
初演・出版
[編集]世界初演
[編集]世界初演は完成から6日後の1925年12月11日、コペンハーゲンにてニールセン自身の指揮によりコペンハーゲン宮廷劇場管弦楽団の演奏で行われた。
日本初演
[編集]日本初演は1984年2月27日、渡邉暁雄指揮の日本フィルハーモニー交響楽団。東京文化会館にて。
参考文献
[編集]- 作曲家別名曲解説ライブラリー18「北欧の巨匠」(1994年 音楽之友社)ISBN 4276010586
関連項目
[編集]外部リンク
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