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人工鼻

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
全身麻酔前に酸素投与のために患者の顔に密着された麻酔マスクと、麻酔マスクに直結された人工鼻。

人工鼻(じんこうはな、英:heat and moisture exchanger)は、人工呼吸器麻酔器呼吸回路内の加湿に用いられる医療器具である。また、喉頭全摘手術により永久器官孔となった患者が使用する器具でもある[1]

2020年9月1日より人工鼻が在宅患者向け特定保健医療材料となった[2]

概要

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 人工鼻の内部には吐き出す空気から水分を蓄え、その蓄えた水分を、空気を吸引する際に吸気に水分を戻す役割を持つフィルタがある。そのため、喉頭全摘手術などによって本来人間が持つ加温機能や加湿機能を失った人が人工鼻を利用することで吸引する空気が加温、加湿される。人工鼻は喉にある永久器官孔に装着して使用する。また、人工呼吸器を使用する際、人工呼吸器からウイルスや細菌などの吸引を防ぐために使用することもある。

人工鼻が痰や埃で詰まってしまうと呼吸ができなくなってしまい危険である。そのため痰で人工鼻を頻繁に交換しなければならない人は人工鼻の適応ではない。

人工鼻の種類の中にはシャント発声という方法で言葉を発することができる機能を持つものがある。

参考文献

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  • 医療機器の保険適用について 厚生労働省、2021年12月5日
  • 岩佐陽一郎、宇佐美真一、鬼頭良輔「喉頭摘出者による人工鼻(Provox®HMEシステム)の効果に関するアンケート」『頭頸部外科』28巻、2019、pp.259-263
  • 木村政義「呼吸回路フィルタと人工鼻フィルタ」『日本集中治療医学会雑誌』28巻、2021、pp.180-195
  • 「人工鼻」助成、患者に光、声帯失った人も発声可能に、福岡市、7月から実施。、『日本経済新聞』、西部夕刊、2017年5月10日発行
  • 人工鼻助成、生きる希望、声帯失った人に再び声を、関西自治体でも拡大、器具、2万~3万円。、『日本経済新聞』、大阪夕刊、2017年5月2日発行

関連項目

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脚注

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出典

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  1. ^ 岩佐陽一郎、宇佐美真一、鬼頭良輔 (2019). “喉頭摘出者に対する人工鼻(Provox® HMEシステム)の効果に関するアンケート”. 頭頸部外科 28巻: p.259. 
  2. ^ 医療機器の保険適用について”. 厚生労働省. 2021年12月5日閲覧。

外部リンク

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