伊刀王
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伊刀王(いとおう、生没年不詳)は、奈良時代の皇族。官位は従五位上・諸陵頭。
経歴
[編集]孝謙朝の天平勝宝5年(753年)无位から従五位下に直叙される。その後、天平宝字7年(763年)縫殿頭、神護景雲2年(768年)雅楽頭と淳仁朝から称徳朝にかけて京官を務める。またこの間の神護景雲4年(770年)称徳天皇が重態に陥る中で、住吉神の命令を受けるために住吉大社に派遣されている[1]。
光仁朝初頭の宝亀2年(771年)閏3月に木工頭に任ぜられるが、同年9月には紀伊守として地方官に転じる。宝亀6年(775年)22年ぶりの昇叙を受けて従五位上となり、宝亀8年(777年)諸陵頭に任官して京官に復している。
なお、天平宝字元年(757年)に陸奥国に配流され、宝亀11年(780年)2月に赦免された伊刀王、天平宝字2年(758年)8月に无位から従五位下に叙爵された伊刀王(女性)は、それぞれ全くの別人である。
官歴
[編集]『続日本紀』による。
- 天平勝宝5年(753年) 5月10日:従五位下(直叙)
- 天平宝字7年(763年) 正月9日:縫殿頭
- 神護景雲2年(768年) 7月1日:雅楽頭
- 宝亀2年(771年) 閏3月1日:木工頭。9月16日:紀伊守
- 宝亀6年(775年) 正月16日:従五位上
- 宝亀8年(777年) 2月14日:諸陵頭
脚注
[編集]- ^ 『続日本紀』神護景雲4年8月2日条