伊勢英子
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伊勢 英子(いせ ひでこ、1949年5月13日[1] - )は、日本の絵本作家。夫はノンフィクション作家の柳田邦男。しばしば「いせひでこ」名義でも活躍している。
来歴・人物
[編集]1949年北海道札幌市[2]生まれ。実父は日展画家。中学卒業後上京し、佐藤良雄からチェロの指導を受ける。
1972年東京芸術大学美術学部デザイン科卒業。フランスにて1年間イラストレーションの手法を学ぶ。38歳のとき眼疾患で右目の視力を失う。
1999年刊行の『はじまりの記憶』巻頭の柳田邦男との対談を見ると、これの連載開始時にはまだ結婚していなかった。
受賞歴
[編集]- 1985年 竹下文子作の「むぎわらぼうし」で絵本にっぽん賞。末吉暁子作の「だっくんあそぼうよ」シリーズで産経児童出版文化賞。
- 1988年 「マキちゃんのえにっき」で野間児童文芸新人賞。
- 1993年 松谷みよ子作の「モモちゃんとアカネちゃんの本」シリーズ6冊目「アカネちゃんとなみだの海」で赤い鳥さし絵賞。
- 1994年 「グレイがまってるから」で産経児童出版文化賞
- 1996年 「水仙月の四日」で産経児童出版文化賞美術賞。
- 2007年 「ルリユールおじさん」で講談社出版文化賞絵本賞。
著作リスト
[編集]- 『あかちゃんなんかすててきて』作・絵 ポプラ社 1983 絵本・子どもの世界
- 『おねえちゃんていいな』作・絵 ポプラ社 1983 絵本・子どもの世界
- 『カザルスへの旅』理論社 1987 のち中公文庫
- 『マキちゃんのえにっき』いせひでこ作・絵 講談社 1988 のち中公文庫
- 『新編マキちゃんのえにっき』いせひでこ 平凡社 2011
- 『いせひでこのあかちゃん絵本 1なにしてる?』理論社 1990
- 『いせひでこのあかちゃん絵本 2あらあらあら』理論社 1990
- 『いせひでこのあかちゃん絵本 3おともだち』理論社 1991
- 『おばあちゃんだいすき 1ふたりでるすばんできるかな?』偕成社 1990
- 『おばあちゃんだいすき 2みんなでりょこうにいきました』いせひでこ 偕成社 1992
- 『グレイがまってるから』いせひでこ 理論社 1993 のち中公文庫
- 『ぶう』いせひでこ 理論社 1994 のち中公文庫
- 『気分はおすわりの日』いせひでこ 理論社 1996 のち中公文庫
- 『空のひきだし』いせひでこ 理論社 1997
- 『雲のてんらん会』いせひでこ作・絵 講談社 1998
- 『グレイのしっぽ』いせひでこ 理論社 1999 のち中公文庫
- 『1000の風1000のチェロ』いせひでこ 偕成社 2000
- 『絵描き』いせひでこ 理論社 2004 のち平凡社
- 『ふたりのゴッホ ゴッホと賢治37年の心の軌跡』新潮社 2005
- 『ルリユールおじさん』いせひでこ 理論社 2006 のち講談社
- 『旅する絵描き パリからの手紙』平凡社 2007
- 『にいさん』いせひでこ 偕成社 2008
- 『大きな木のような人』いせひでこ ジョルジュ・メテリエ監修 講談社 2009
- 『七つめの絵の具』いせひでこ 平凡社 2010
- 『まつり』いせひでこ 講談社 2010
- 『木のあかちゃんズ』いせひでこ 平凡社 2011
- 『チェロの木』いせひでこ 偕成社 2013
共著
[編集]- 『「死の医学」への日記 画集』伊勢絵 柳田邦男 新潮社 1996
- 『見えないものを見る 絵描きの眼・作家の眼』柳田邦男共著 理論社 1997
- 『はじまりの記憶』柳田邦男共著 講談社 1999 のち文庫
挿絵作品
[編集]- むぎわらぼうし(作・竹下文子、講談社)
- ひょうのぼんやり おやすみをとる(作・かどのえいこ、講談社)
- モモちゃんとアカネちゃんの本シリーズ(作・松谷みよ子、講談社)先代の画家が夭折したため、後半の2冊を担当。
- アカネちゃんとお客さんのパパ
- アカネちゃんとなみだの海
- アーモンド入りチョコレートのワルツ(作・森絵都、講談社)
- はくちょう(作・内田麟太郎、講談社)
- はじまりの記憶(作・柳田邦男、講談社)
- 雲のピアノ(作・あまんきみこ、講談社)
- 花の館に(作・三輪裕子、講談社)
- グラタンおばあさんとまほうのアヒル(作・安房直子、小峰書店)
- 山のいのち(作・立松和平、ポプラ社)
- 海のいのち(作・立松和平、ポプラ社)
- 12歳、ぼくの夏(作・江崎雪子、ポプラ社)
- 小さいおかあさん(作・宮川ひろ、ポプラ社)
- おとうさんのおんぶ(作・宮川ひろ、偕成社)
- ボーイフレンドは転校生(作・菅生浩、ポプラ社)
- 一つの花(作・今西祐行、ポプラ社文庫)ISBN 978-4591009949
- にじ(作・さくらいじゅんじ、福音館書店)
- 秋桜(作・さだまさし、サンマーク出版)
- けんちゃんのもみの木(作・美谷島邦子、BL出版)
宮沢賢治・作
[編集]翻訳
[編集]- ミレイユ・ダランセ『ちびけちゃんにもやらせて!』朔北社 1999
- アンヌ・ロラデュー文 ミレイユ・ダランセ絵『いつまでねてるレオンちゃん』朔北社 2000
- ラファエル・ティエリー『さとりいぬのこりない一日』いせひでこ訳 中央公論新社 2003
- 「おつきさま、こうずい、さかさま、とおりすがり、ひとりぼっち、まぼろし」の六冊
- ジル・バシュレ文・絵 いせひでこ訳、平凡社
- 『世界一ばかなわたしのネコ』2008
- 『わたしのネコが小さかったころ』2009
- 『世界一ばかなネコの初恋』2011
- 『不思議の国のシロウサギかあさん』2014
- 『テオ もうひとりのゴッホ』伊勢京子共訳 平凡社 2007
- マリー=アンジェリーク・オザンヌ/フレデリック・ド・ジョード
脚注
[編集]- ^ 『文藝年鑑』2008
- ^ 光村図書出版インタビュー