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伊藤創平

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
伊藤 創平
(いとう そうへい)
居住 日本の旗 日本
研究分野 農芸化学
研究機関 静岡県立大学
出身校 東京大学農学部卒業
東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了
主な業績 グルカンスクラーゼの立体構造の解明
主な受賞歴 BBB Most-Cited Paper Award
2014年
プロジェクト:人物伝
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伊藤 創平(いとう そうへい)は、日本農芸化学者。専門は、蛋白質X線結晶構造解析・蛋白質工学学位は、博士(農学)東京大学2003年)。静岡県立大学大学院食品栄養環境科学研究院准教授・食品栄養科学部准教授。

静岡県立大学大学院生活健康科学研究科助教などを歴任。

概要

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東京大学農学部、東京大学大学院農学生命科学研究科を経て、静岡県立大学大学院生活健康科学研究科助教に着任した。岩田想伊藤圭祐との共同研究により、世界で初めて齲蝕の病原因子となる酵素の立体構造を解明したことで知られている。

来歴

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生い立ち

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1998年、東京大学農学部応用生命科学科卒業[1]2003年、東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了[1]博士(農学)の学位を取得[2]

研究者として

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東大院修了後、日本学術振興会特別研究員となった[3]。その後、静岡県立大学に採用され、大学院生活健康科学研究科の助教に就任した。生活健康科学研究科では食品栄養科学専攻に所属していた[4]。食品栄養科学専攻では、主として食品蛋白質工学研究室を担当していた[4]。また、静岡県立大学の食品栄養科学部にて、食品生命学科の助教も兼務していた[4]2012年4月1日、静岡県立大学の大学院にて、食品栄養環境科学研究院の准教授に昇任した[5]

研究

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主な分野

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農学の中でも農芸化学に関する分野を研究しており、蛋白質X線結晶構造解析や蛋白質工学を専門としている[6]。具体的な例としては、ヒト血清アルブミンの構造や機能についての研究が挙げられる[7]。また、酵素に関する研究にも取り組んでおり、植物の香気成分の合成に関連する酵素や、超好熱性古細菌代謝に関連する酵素について調査を行っている[7]

共同執筆した論文「Human Serum Albumin as an Antioxidant in the Oxidation of (-)-Epigallocatechin Gallate: Participation of Reversible Covalent Binding for Interaction and Stabilization」は、『Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry』に掲載された[8]。この論文は、2011年から2013年にかけて同誌に掲載された論文の中で最も被引用数が多かったことから、BBB Most-Cited Paper Awardが授与されている[9]

グルカンスクラーゼの立体構造の解明

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2011年、京都大学大学院医学研究科教授の岩田想や、静岡県立大学食品栄養科学部助教の伊藤圭祐とともに、齲蝕の病原因子となる酵素「グルカンスクラーゼ」の立体構造を明らかにした[10][11]。これにより、グルカンスクラーゼによる多糖の合成のメカニズムを解明した[10][11]。なお、齲蝕の病原因子となる酵素の立体構造が解明されたのは、史上初めてである[10][12]

伊藤創平らは、グルカンスクラーゼを大量に人工合成することに成功し[12]、それらにX線を照射し結晶の内部を分析することで、その立体構造を明らかにした[13][14]

略歴

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  • 1998年3月 - 東京大学農学部応用生命科学科卒業
  • 2000年3月 - 東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程修了
  • 2003年
    • 3月 - 東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了
    • 4月 - 日本学術振興会特別研究員

受賞歴

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脚注

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  1. ^ a b 教員情報詳細:静岡県立大学教員データベース 静岡県立大学。
  2. ^ 「学位」『教員情報詳細:静岡県立大学教員データベース』静岡県立大学。
  3. ^ 「主な経歴」『教員情報詳細:静岡県立大学教員データベース』静岡県立大学。
  4. ^ a b c 「教員情報詳細」『教員情報詳細:静岡県立大学教員データベース』静岡県立大学。
  5. ^ 「教員人事」『はばたき』120号、静岡県立大学広報委員会、2012年6月1日、9頁。
  6. ^ 「専門分野」『教員情報詳細:静岡県立大学教員データベース』静岡県立大学。
  7. ^ a b 「主要研究テーマ」『教員情報詳細:静岡県立大学教員データベース』静岡県立大学。
  8. ^ Takeshi Ishii, et al., "Human Serum Albumin as an Antioxidant in the Oxidation of (-)-Epigallocatechin Gallate: Participation of Reversible Covalent Binding for Interaction and Stabilization", Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry, Vol.75, No.1, Japan Society for Bioscience, Biotechnorogy, and Agrochemistry, January 23, 2011, pp.100-106.
  9. ^ 「BBB Most-Cited Paper Award」『BBB Most-Cited Paper Award | 公益社団法人 日本農芸化学会日本農芸化学会事務局
  10. ^ a b c 静岡県立大学・京都大学・東京大学科学技術振興機構「虫歯の病原因子である酵素の立体構造を世界で初めて解明――虫歯の予防物質を探索するための手がかりを得る」『虫歯の病原因子である酵素の立体構造を世界で初めて解明~虫歯の予防物質を探索するための手がかりを得る~科学技術振興機構、2011年2月17日。
  11. ^ a b 「京大ら、虫歯の病原因子である酵素の立体構造を解明」『京大ら、虫歯の病原因子である酵素の立体構造を解明 | エンタープライズ | マイコミジャーナル毎日コミュニケーションズ、2011年2月18日。
  12. ^ a b 「虫歯のもと『ねばねば』作る酵素、初めて解明」『虫歯のもと「ねばねば」作る酵素、初めて解明 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)読売新聞グループ本社、2011年2月19日。
  13. ^ 鍛治信太郎「虫歯の原因酵素、正体解明 歯周病など予防に期待」『asahi.com(朝日新聞社):虫歯の原因酵素、正体解明 歯周病など予防に期待 - アピタル(医療・健康)朝日新聞社、2011年2月18日。
  14. ^ 「虫歯酵素、立体構造を解明=予防物質開発に期待-静岡県立大など」『時事ドットコム:虫歯酵素、立体構造を解明=予防物質開発に期待-静岡県立大など時事通信社、2011年2月18日。

関連人物

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関連項目

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外部リンク

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