佐々木杜太郎
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佐々木 杜太郎 (ささきもりたろう、本名:濱岡 寿惠。1906年2月23日 - 1983年12月10日)は、岡山県岡山市出身、主として大衆小説、時代小説を執筆した日本の作家。佐佐木ともする。 また、山鹿素行、赤穂義士の研究家。
1949年、野村胡堂、土師清二、陣出達朗、城昌幸等と共に「捕物作家クラブ」を結成。書記長となる。その後、『伝七捕物帳』のもととなった『黒門町伝七』の中心作家として活躍。『浅香主水捕物帳』他、時代小説著作多数。
しかし、その後クラブ内の一部の所属作家と内紛を起こしてクラブを脱退。これがきっかけで捕物作家クラブは解散、「日本作家クラブ」として再生する。
晩年は素行会実行委員長、中央義士会の専務理事として研究に専念。赤穂義士研究の第一人者として知られる。赤穂関係の主な著書は『山鹿素行』、『実証赤穂義士』、『元禄事件始末記-大石良雄の謎』、『吉良上野介正体』などの他、中央義士会編纂資料に研究成果を顕した。
1983年12月10日、急性心不全のため死去。享年77。
著書
[編集]- 『淺香主水捕物帳 名作捕物』櫻書房 1946
- 『若衆人形』同光社 1951
- 『河童地獄 浅香主水捕物帖』同光社磯部書房 1952
- 『浅香主水捕物帳』春陽堂書店 1953 捕物小説全集
- 『風雲美女ぐるま』東京文芸社 1953
- 『鬼笛むすめ 浅香主水捕物帳』桃源社 1954
- 『隠密風流侍』東京文芸社 1954
- 『恋染めくら剣法』文芸図書出版社 1954
- 『真田隠密衆』東京文芸社 1954
- 『まぼろし変化』桃源社 1954
- 『白蝋処女 浅香主水捕物帖』同光社 1955
- 『犬姫教祖』東方社 1956
- 『怪盗五十三次』同光社 1956 新説書下ろし選書
- 『幕末剣豪伝』偕成社 1956 実録時代小説
- 『愛染浪人』東方社 1957
- 『秘剣浪人峠』同光社出版 1957
- 『怪盗奉行』同光社出版 1958
- 『影なき怪盗 遠山の金さん』同光出版 1958
- 『くらやみ奉行』同光社出版 1958
- 『左甚五郎』偕成社 1958 実録時代小説
- 『江戸の通り魔』新文芸社 1959
- 『お役者大名』大和出版 1959
- 『隠密恋慕あざみ』川津書店 1959
- 『小天狗囃子』雄文社 1959
- 『青春の情熱走路』東方社 1959
- 『鍔鳴り若君』大和出版 1959
- 『変化奉行』新文芸社 1959
- 『紅染め隠密』川津書店 1959
- 『まぼろし若君』大和出版 1959
- 『浪人暴れ笠』大和出版 1959
- 『若君暴れ葵』大和出版 1959
- 『若君三国志』大和出版 1959
- 『濡れ髪魔剣』章書房 1960
- 『花の浮世侍』大和出版 1960
- 『ぼんくら侍』大和出版 1960
- 『若君葵獅子』大和出版 1960
- 『若君恋ぐるま』大和出版 1960
- 『若君紅灯篭』大和出版 1960
- 『若君乱れ剣』大和出版 1960
- 『若君夢想流』大和出版 1960
- 『若さま喧嘩纒』大和出版 1960
- 『若さま恋駕篭』大和出版 1960
- 『若さま千羽鶴』大和出版 1960
- 『若さま放れ駒』大和出版 1960
- 『三味線無頼』大和出版 1961
- 『幕末剣豪伝』偕成社 1963 少年少女歴史小説全集
- 『小倉実澄伝』小倉実澄顕彰会 1971
- 『実証赤穂義士』新人物往来社 1972
- 『中居屋重兵衛 開国の先覚者』新人物往来社1972
(以下、佐佐木)
- 『藤安百年のあゆみ』藤安 1973
- 『現代人の山鹿兵法 死を全道に守る武士道』久保書店 1974
- 『吉良上野介の正体 真説元禄事件』エルム 1975
- 『元禄事件始末記 大石良雄の謎』新人物往来社 1975
- 『山鹿素行 叢書・日本の思想家』明徳出版社 1978
- 『武士道は生きている』原書房 1981
- 『細井広沢の生涯』満願寺 1983
- 『武士道は死んだか 山鹿素行武士道哲学の解説』壮神社 1995
編纂・校訂
[編集]- 『謎の天馬鏡』野村胡堂 等合作 佐々木編 東京文芸社 1953
- 『大石家外戚枝葉伝 大石神社蔵』校注訳文 新人物往来社 1979 赤穂義士史料集
- 『大石家系図正纂 大石神社蔵』校注訳文 新人物往来社 1980 赤穂義士史料集
- 『大石家義士文書 大石神社蔵 原文・現代語訳』校注訳文 新人物往来社 1982 赤穂義士史料集
- 『赤穂義士事典 大石神社蔵』赤穂義士顕彰会編 改訂増補 新人物往来社 1983
- 『未刊新集赤穂義士史料』中央義士会編 校注 新人物往来社 1984
参考文献
[編集]- 濱岡弘次『佐佐木杜太郎二十三回忌記念誌』籍文社、2005年
- 『毎日新聞』1983年12月14日付夕刊