佐藤久
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佐藤 久(さとう ひさし、1920年4月1日 - 2020年3月23日[1])は、日本の地理学者、地形学者[2]、東京大学名誉教授[3]。
経歴
[編集]1938年に旧制・秋田県立秋田中学校(秋田県立秋田高等学校の前身)、1941年に旧制・水戸高等学校理科甲類を卒業し、東京帝国大学理学部地理学科に学ぶ[2]。1943年9月に学部を卒業し、10月に大学院に進む[2]。これは、第二次世界大戦戦時下での、繰り上げ卒業であり、また徴兵延期の扱いを受けた大学院特別研究生としての進学であった[4]。戦時下では、田山利三郎が率いたニューギニア島調査に加わったり、陸地測量部嘱託となり、この頃から空中写真を利用して地形研究に取り組んだ[5]。また、ニューギニアではマラリアに罹患し、その後の健康を損なったとされる[5]。1948年9月に大学院を離れ、1949年12月に東京大学理学部講師となった[2]。1951年には「断層の地形学的研究」により東京大学から理学博士を取得した[6]。その後、1952年8月に助教授、1961年3月に教授に昇任し[2]、1980年に定年退職した。
1950年代以降は、空中写真を活用したアンデス山脈の地形研究で成果をあげた[5]。
2020年3月23日、100歳を迎える1週間前に死去[1]。享年99歳。
おもな著書
[編集]単著
[編集]共著
[編集]このほか、多数の地図帳類の監修などがある。
脚注
[編集]- ^ a b “佐藤 久先生のご逝去を悼む”. 東京大学理学系研究科・理学部ニュース. 東京大学理学系研究科・理学部 52 (1): p. 14. (2020年5月20日) 2022年7月26日閲覧。
- ^ a b c d e “佐藤 久 先生” (PDF). 東京大学理学部 廣報 11 (6): p. 8. (1980年3月) 2018年6月3日閲覧。
- ^ “名誉教授”. 東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻 (2017年6月30日). 2012年4月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月3日閲覧。
- ^ 佐藤久 (1980年3月). “地理学教室を "卒業" するに当って” (PDF). 東京大学理学部 廣報 11 (6): pp. 5-7 2018年6月3日閲覧。
- ^ a b c d 阪口豊 (1980年3月). “佐藤先生お元気で” (PDF). 東京大学理学部 廣報 11 (6): pp. 7-8 2018年6月3日閲覧。
- ^ “断層の地形学的研究”. 国立国会図書館. 2018年6月3日閲覧。