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全ての爆弾の父

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
"The Father of All Bombs" (FOAB)
種類 燃料気化爆弾
原開発国 ロシアの旗 ロシア
運用史
配備先 ロシア空軍
開発史
開発者 ロシア連邦軍
製造期間 2007年
諸元
重量 7100kg

エネルギー出力 TNT 44t
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全ての爆弾の父ロシア語: Овб : Отец всех бомб)は、ロシアによって開発された大出力ドロップ燃料気化爆弾ロシア語: АВБПМ : Авиационная вакуумная бомба повышенной мощности)の通称である。英訳「Father of All Bombs」の頭字語であるFOABと表記されることもある。アメリカ合衆国が開発したMassive Ordnance Air Blast bombの4倍の威力があるとされている[1]

概要

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「全ての爆弾の父」の重量は7.1トンで、TNT換算で44トンの威力があるとされる。近接信管により空中で爆発し、超音速衝撃波および熱線で対象を破壊する。爆発時に中心部の温度は、アメリカ軍MOABと比べて2倍にもなるという[2]。2007年9月11日に実験が行われ、ツポレフTu-160戦略爆撃機から投下された[2][3]。いくつかの小型の核兵器は、将来この兵器に置き換わるとされている。

なお、こういった宣伝内容が事実かどうかについては議論がある。ロシア政府の発表したビデオに映っていた「全ての爆弾の父」の形状から判断すると、実際はTu-160から垂直投下する構造になっておらず、大型貨物輸送機から滑り落とすしかない(これを傍証するように、爆弾の基部にはそりが付いている)[4]。このような爆弾は対空防御力の強い標的には不向きであり、とても核兵器に換えて通常任務に用いるような代物ではなく、政治的な意図を持って誇大に広告された可能性が指摘されている[4]。ただし、ビデオはあくまでも2007年の情報であり、現在も低性能のままかは不明である。

指標 MOAB FOAB
重量: 10.3トン 7.1トン
TNT換算: 11トン 44トン
破壊半径: 150メートル 300メートル
誘導方式: INS/GPS 不明 (おそらくGLONASS)

関連項目

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脚注

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  1. ^ Luke Harding (2007年9月12日). “Russia unveils the 'father of all bombs'”. London: Guardian Unlimited. http://www.guardian.co.uk/russia/article/0,,2167175,00.html 2007年9月12日閲覧。 
  2. ^ a b Adrian Blomfield (2007年9月12日). “Russian army 'tests the father of all bombs'”. The Daily Telegraph (London). http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/1562936/Russian-army-tests-the-father-of-all-bombs.html 2017年4月14日閲覧。 
  3. ^ Илья Kрамник (2007年9月12日) (Russian). Lenta.Ru. http://www.lenta.ru/articles/2007/09/12/bomb/+2007年9月12日閲覧。 
  4. ^ a b David Axe (2007年10月4日). “Russian “Father of All Bombs” = Fake?”. WIRED. https://www.wired.com/2007/10/russian-father- 2017年5月14日閲覧。