全国戦時労働委員会 (1942年設立)
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1942年に設立された全国戦時労働委員会(ぜんこくせんじろうどういいんかい、英語 National War Labor Board)は、アメリカ合衆国政府が労働者と使用者の関係の調停・統制するための組織である。略称 NWLB[1]、WLB[2]。連邦戦時労働局[3]、全国戦時労働局[4]とも。
ウィルソンの前例(全国戦時労働委員会 (1918年設立))に従って[5]、フランクリン・ルーズベルトの1942年1月の大統領令により委員会が設立された[6]。第二次世界大戦を背景にニューディール政策の一環として労働組合の活動やストライキを抑制し[2]、生活費上昇を抑え経済安定化に貢献した[1]。同委員会は男女の賃金平等原則を指示した[7]。
1945年12月31日、ハリー・トルーマンの大統領令により廃止された[8]。
出典
[編集]- ^ a b 鈴木直次 戦後アメリカ自動車産業における労使関係の一断面―全国協約改定にみる賃金・付加給付の上昇― 専修大学社会科学年報第 47 号 2013年
- ^ a b 山崎憲 新しい労働組織とニューディール型労使関係 労働政策研究報告書 No.144アメリカの新しい労働組織とそのネットワーク 2012年
- ^ 藤原淳美 アメリカ労働法における制定法上の権利の仲裁付託可能性-最近の判例の動向に対する一考察 日本労働研究雑誌464号1999年3月
- ^ 張智程 争議行為の目的制限法理の再考 -「権利紛争の解決を目的とする争議行為の正当性」の米日台比較を中心として 2016年
- ^ E. Riggs McConnell, The Organization and Procedure of the National War Labor Board, 9 Law and Contemporary Problems 567-573 (Summer 1942)
- ^ Franklin D. Roosevelt: "Executive Order 9017—Establishing the National War Labor Board," January 12, 1942. Online by Gerhard Peters and John T. Woolley, The American Presidency Project. http://www.presidency.ucsb.edu/ws/?pid=16264
- ^ 居城舜子 同一価値労働同一賃金原則の変遷と課題 大原社会問題研究所雑誌 (632), 40-60, 2011-06
- ^ Harry S. Truman: "Executive Order 9672 - Establishing the National Wage Stabilization Board and Terminating the National War Labor Board," December 31, 1945.