内的自然増加率
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内的自然増加率(ないてきしぜんぞうかりつ)とは、個体群生態学において、その生物が潜在的にもっている最大の繁殖増加率[1]。英語では intrinsic rate of natural increase や intrinsic natural growth rate、単に intrinsic growth rate、あるいは biotic potential とも呼ばれる[2][1]。
理論的側面
[編集]個体群成長の計算モデルであるロジスティック方程式では、個体群サイズ成長速度 dN/dt を以下のように求めることができる[3]。
式中の r が内的自然増加率と呼ばれる定数である[3]。
また、アルフレッド・ロトカが導入した true rate of natural increase (真の自然増加率)についても intrinsic rate of natural increase と呼ばれる[4]。ただし、この定義は、ロトカが提唱した「安定人口」の自然増加率であり、普通出生率を b、普通死亡率を d として r = b − d で定義されるものである[4]。
実際の生物の場合
[編集]実際の生物においては、rはまずは子孫を作る数によって決まる。例えば産卵数、種子生産数のようなものである。
脚注
[編集]- ^ a b 瀬野裕美『数理生物学―個体群動態の数理モデリング入門』(初版)共立出版、2007年、13-14頁。ISBN 978-4-320-05656-5。
- ^ “biotic potential - A Dictionary of Zoology”. The Encyclopedia.com. HighBeam Research. 2014年11月15日閲覧。
- ^ a b 巌佐庸 著「第2章 人口増殖と環境収容力」、日本生態学会 編『集団生物学』巌佐庸・舘田英典(担当編集委員)(初版)、共立出版〈シリーズ 現代の生態学 1〉、2015年、18–19頁。ISBN 978-4-320-05744-9。
- ^ a b 岡崎陽一『人口統計学』(増補改訂版)古今書院、1999年、149-153頁。ISBN 4-7722-4011-X。