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利用者:エドセドラ/意訳

意訳(いやく)とは、他国語の文章の原文の文法単語にとらわれずに、意味するところ、意図するところを再現する翻訳の手法である。

概要[編集]

対義語は直訳である。文学作品のように語感やニュアンスを伝えることが重要である文献では、直訳をするだけでは感動や雰囲気が旨く伝わらない場合が多い。日本の中等英語教育では、基本的に日本語訳は直訳で学んでおり、教科書などでは意訳を意識することは少ない。 例えば、『Nice to meet you.』であれば、『初めまして。』の意味だが、これは本来の意が発展して一単語となっている。また、もとの言語だけでしか通じない言い回しも多くある。このような際にも多く使われる。 翻訳の作業においては重要な要素であり、難関の一つでもある。

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原文が英文の場合[編集]

  • 『Nice to meet you.』

直訳では、「形容詞 + to + 動詞の原型」なので、「貴方に会うことは、素敵です。」となる。然し、もはやこれは英語圏では挨拶として使われており、『初めまして。』に限りなく近い。多くの辞書は、これを熟語として認める。

  • 『It can't be.』

直訳では、「can't = 出来ない」「be = ~である」なので、「(それは)あることが出来ません。」となる。だが、日本語としてはかなり不自然な為、「(それは)ある筈がない」から『それはあり得ない。』と訳される。

  • 『a piece of cake』

直訳では、「ケーキ一欠けら」となるが、これは英語圏でのであり、「簡単に食べられる」との連想が転じ、『朝飯前だ』と訳される。

原文が日本文の場合[編集]

  • 諺・慣用句・故事成語

『井の中の蛙』では、「a frog in the well」となるが、意味としては『a narrow-minded person』が相応しい。

  • 駄洒落

『布団が吹っ飛んだ』では、「布団」と「吹っ飛ん」を掛け合わせた駄洒落である。だが直訳すると「futon vanished」となり、全く面白みがなくなる。解消する訳法はほとんどなく、英字幕付きの日本映像作品などでは画面上に『vanished = futton(futon)』と書かれることが多い。

関連項目[編集]