利用者:コッペパン1026/sandbox

 = フランス･オスマン同盟(下書き) =

　フランス=オスマン同盟(フランス=トルコ同盟とも)はフランスの王フランソワ1世とオスマン帝国のスルタンスレイマン1世との間に1536年に結ばれた同盟である。戦略的、時には戦術的なこの同盟は最長かつ最重要のフランスの外交同盟であり、特にイタリア戦争に影響を与えた。フランス=オスマン同盟はアンリ2世の統治下のフランスのコルシカ島侵攻の際にピークを迎えた。初の宗教を超えた同盟がキリスト教国とイスラム教国に影響を与えたように、この同盟は当時としては大きな論争を呼び、キリスト教世界にスキャンダルを引き起こした。カール・ヤーコプ・ブルクハルト(1947)はこの同盟を｢百合と三日月による神聖冒涜の同盟｣と読んだ。この同盟はナポレオンによるエジプト侵攻(1798-1801)の時まで断続的に2世紀半の間続いた。

背景

　1453年のメフメト2世によるコンスタンティノープルの征服やセリム1世の統治下での中東一帯の統一に続き、セリム1世の息子スレイマン1世は1522年にオスマン帝国の支配をセルビア(英語版)まで広げることに成功した。これによって神聖ローマ帝国はオスマン帝国と直接衝突するようになった。

　初期の接触はフランスとオスマン帝国との間に位置するで場所行われたこともあったとみられている。フィリップ･ド･コミネス(英語版)はバヤズィト2世が1483年にルイ11世のもとに使節を送った一方で、彼の弟ジェムはピエール･ダーブッソン(英語版)によってブルガヌフに抑留されていたと報告している。ルイ11世は大使との面会を拒否したが、大使から大金と聖遺物を渡されたことでジェムのフランス拘留を維持した。1489年にジェムは移送され、インノケンティウス8世のもとに拘留されることとなった。

1500年のルイ12世、オスマンではバヤズィト2世の治世化でフランスはエジプトのマムルーク朝と最初の条約に署名しており、その中でエジプトのスルタンはフランス人とカタルーニャ人に譲歩を示し、のちにそれをスレイマンが拡大した。

フランスはすでに中欧の国家との同盟を模索していた。フランスの大使であるアントニオ･リンコン(英語版)は1522年から1525年の間にポーランドやハンガリーにいくつかの任務をフランソワ1世から受けていた。当時、1522年のビコッカの戦い(英語版)の後にフランソワ1世はポーランドのジグムント1世との同盟を試みていた。最終的に1524年にフランソワ1世とポーランド王ジグムント1世との間でフランス･ポーランド同盟が結ばれた。

中欧の同盟国の必要性は1525年の1月24日にフランソワ1世がパヴィアの戦いでカール5世の軍に敗北すると高まった。数か月の捕囚の後、フランソワ1世はブルゴーニュ公国とシャロレーをカール5世の帝国へ譲渡し、イタリアへの野望の放棄、そして財産と栄誉をブルボン公シャルル3世への返還という屈辱的な内容のマドリード条約への調印を強いられた。この状況はフランソワ1世に強大なハプスブルグ帝国に対抗するためにスレイマン大帝という味方を見出させた。

フランソワ1世とスレイマンとの同盟

この同盟は二人の統治者にとってハプスブルグ家の覇権に対する戦いの好機であった。イスラム勢力と接近するという政策は前王とは対照的ではあったが、フランソワ1世の目的はハプスブルグ家に対抗するための同盟者を見つけることだった。フランソワ1世の口実はカピチュレーションの同意を通してのオスマン帝国内のキリスト教徒の保護であった。

フランソワ王は同盟を結ぶ最初の試みが成されたときにマドリードに監禁された。フランスの最初のスレイマンに対する大使はフランソワ1世の母であるルイーズ･ド･サヴォワによってパヴィアの戦いの直後に送られたとみられているが、その大使は道中のボスニアで行方不明となっている。1525年の12月に第二の大使がオスマン帝国の首都であるコンスタンティノープルに到達したことのあるジャン･フランジパニ(英語版)に導かれ、フランソワ1世の救出とハプスブルグへの攻撃を依頼する密書とともに送られた。フランジパニは1526年1月にスレイマンからの返答とともに戻った。

スルタンの中のスルタン、君主の中の君主、地上の王に冠を授ける者、地上の全知全能の神の下僕、地中海及び黒海、ルメリアとアナトリア、カラマン、ローマ人の土地、ドゥルカディル、ディヤルバクル、クルディスタン、アゼルバイジャン、ペルシア、ダマスカス、アレッポ、カイロ、メッカ、メディナ、エルサレム、全アラビア、イエメン、そして我が高貴な父系と我が栄光ある祖先たち(神よ彼らの墓を照らし給え!)が力によって征服され、我が偉大なる陛下が私の燃え盛るような剣と勝利の刃によって影響下に置いた数多ある土地のスルタンにして君主である私、スルタンバヤズィト･カンの息子である、スルタン･セリム=カンの息子である、スルタンスレイマン･カンよりフランス王であるフランチェスコ、あなたへ

あなたは、あなたの忠実な下僕であるフランジパニに書簡を君主の隠れ家である我がポルト(英語版)に送らせ、さらにその他の口頭指示を彼に託した。あなたはあなたの敵があなたの国土を侵略し、現在捕虜として牢に閉じ込められていると告げた。そしてあなたは釈放のための支援と援助を求めた。あなたの述べてきたこれらすべての事は世界を統べる我が玉座の足元で決められる。あなたの状況は私の君主としてのあらゆる細部に至るまでの理解を得て、私はそのすべてを考慮した。君主が打ち負かされ、捕虜となることは驚くべきことではない。勇気を持て、動揺するな。