利用者:セゾク
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そのほかにも、「末永く伝えられるべき歌集」(契沖[1]や鹿持雅澄)とする説、葉をそのまま木の葉と解して「木の葉をもって歌にたとえた」とする説などがある。研究者の間で主流になっているのは、『古事記』の序文に「
藍紙本
藍紙本万葉集
藍紙本万葉集 第9巻
平安時代中期ないし後期の書写で、藤原伊房の筆とされるが藤原公任説などもある。薄藍色の漉紙に銀砂子を散らした料紙に書かれていることからその名がある。巻9の5分の4ほどの110首と111首分の目録からなる1巻が現存する。そのほかに
巻1の2首 巻9の23首 巻10の4首 巻18の27首
の断簡が残る。次節に述べる元暦校本と同系統である。会津松平、原、中村家を経て、現在は京都国立博物館[2]が所蔵している。断簡は 日本学士院、石川武美記念図書館、京都国立博物館、逸翁美術館、五島美術館、徳川美術館、書芸文化院などが所蔵している。
天治本
1124年(天治元年)に書写との奥書があり、名称はこれに由来する。これは万葉集最古の書写記録であり、後述の巻2断簡は1129年(大治4年)の書写。巻13の完本と巻15の58首の1巻および
巻2の6首 巻10の42首 巻14の10首 巻15の25首
の断簡(仁和寺切ともいう)が現存する。檀紙の巻子本で墨罫があり、寄合書だが巻14と巻15は同筆である。忠兼本を書写した本で、仙覚本底本系統である。福井家と賀川冠纓神社[3]の所蔵。断簡は、加藤、熊沢、角田、沢瀉、武田、岡村、池上、久曾神家および東京国立博物館、京都国立博物館、天理図書館、石川武美記念図書館、岡山美術館、五島美術館などが所蔵している。
1845年(弘化2年)に伴信友が京都曼殊院所蔵の零本5巻(現存しない)を影写して『検天治万葉集』を作成して
巻2の9首 巻10の4首 巻14の10首 巻15の11首 巻17の4首
が残っている。したがって総計306首が現存する。こちらは京都大学所蔵である。
- ^ 佐佐木信綱 編『万葉代匠記 第1 : 初稿・精撰』朝日新聞社、1926年、5頁。doi:10.11501/979062。
- ^ “万葉集巻第九残巻(藍紙本)”. 国指定文化財等データベース. 文化庁. 2024年1月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月9日閲覧。
- ^ “万葉集巻第十五残巻(天治本)”. 国指定文化財等データベース. 文化庁. 2024年1月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月9日閲覧。