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利用者:リトルスター/サブページ13

映画

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2020年2月27日に小学校、中学校、高校の一斉休校要請が出されて以来、春休みの公開を予定していた子ども向け映画の延期が相次ぎ[1]、やがてほかの映画(ミニシアター系含む)でも公開延期が続出した[2]。 また、作品の中には劇場での上映から動画配信サービスでの配信に切り替えたものもあった[注 1]

上映作品の不足から、映画館は感染拡大前から上映されていた『パラサイト 半地下の家族』などの作品の上映を継続した[6][7]シネマコンプレックスなどの映画館運営会社では、チケットを原則1席ずつ空けて販売したりレイトショーの上映休止、体調不良で映画館に行けなくなった人へのチケットの払い戻しなどを行ってきた[8]。 同年4月7日に7都道府県に対して緊急事態宣言が発令され、対象地域内のほぼすべての映画館が休業に追い込まれた[1][6]。対象ではない地域の映画館は営業を継続していたものの、客足が伸び悩んだ[1]。 公開延期は興行収入にも打撃を与えており、東宝の2020年3月の映画営業部門興行成績は、前年同月比19.4%の12億224万円である[2]

4月13日には全国のミニシアターを支援するクラウドファンディング「ミニシアター・エイド」が立ち上げられ、支援額は開始3日で1億円を超え、5月15日の終了時には3億3千万円に達した[9][10]

2020年5月14日には、日本映画製作者連盟より撮影時の人数などを定めた「映画撮影における新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」が[11]、2020年5月22日には、全国興行生活衛生同業組合連合会より消毒方法や座席の配置などを定めた「映画館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」[12]がそれぞれ発出された。

その後、2020年5月25日にすべての地域における宣言の解除に伴い、映画館の営業も再開したものの、客足は戻らなかった[6]。また、アメリカ合衆国ではロックダウンの継続に伴い映画の配給ができなかったため、ハリウッドの新作映画が日本に入らず、過去の名作を上映するなどしてしのぐこととなった[6]

2020年7月に『今日から俺は!!劇場版』が上映され、観客収容率50%といった制約の中でヒットし、最終的な興行成績は50億円以上にのぼった[7][6]。映画専門ニュースサイト「SCREEN ONLINE」のライター・源は、同作の大ヒットから自粛明けで娯楽に飢えていた人々の姿が浮き彫りになったと指摘している[6]

9月11日に発表されたイベントの人数制限の緩和[13]により、9月19日から当面11月末までは、映画など感染リスクの少ないイベントについては収容率が100%以内に緩和されたが、これを受けて全国興行生活衛生同業組合連合会は「収容率100%にする場合は食事をさせないよう務める」との基準を定めた。飲食販売が重要な収益源である映画館も多く、従来通り50%以下を維持して食事販売を行うところ、100%で販売するところなど、対応はまちまちである[14]

9月19日には、COVID-19流行下としては初めてとなる、ハリウッド超大作『TENET テネット』が上映され、こちらも大ヒットした[6]。そして、同年10月16日にはアニメ映画『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』が上映され、日本歴代興行成績一位を記録するほどの大ヒットをたたき出した。複数のメディアからはヒットの一因として、ハリウッドの新作映画の供給が滞り、スクリーン数と上映回数をこの作品に充てられたことが挙げられている[6][15][16]。また、「SCREEN ONLINE」の源は、観客側も感染対策をして映画館に行くこと自体に抵抗がなくなってきたことも指摘している[6]

それから少し後、感染が再び拡大し、2021年1月7日には4都県に対して緊急事態宣言が発出されたため、同月公開予定だったアニメ映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』がスケジュールの変更を余儀なくされた。 もともと同作は2020年6月に公開予定だったが[17]、感染拡大を受けてこの時期に変更した[18]ものの、2021年1月14日、公開を再び延期する旨を公式サイトで発表した[19][20]。その後、同作品は3月8日に公開された[21]。感染状況を鑑み、公開日の午前0時に劇場で上映する「最速上映」の代わりに、動画配信サービスで本編の冒頭の一部を配信するというプロモーションが行われた[21]

2021年12月には、COVID-19の影響で十分な興行や配給ができなかった映画をまとめた『COME BACK映画祭ーコロナ禍で影響を受けた映画たちー』が池袋のMixalive TOKYOにて行われた[22]

一般番組

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テレビ番組においては、感染初期の2020年2月の時点から、無観客での収録[注 2]公開番組の中止・延期[注 3]といった措置が取られてきた[28]。 緊急事態宣言直前の2020年4月6日までの間には、複数の民放キー局から、ロケやスタジオでの収録やテレビドラマの撮影を休止する声明が出され[29]、NHKにおいても、同様の措置が取られた[30]

生放送で行われる情報番組やワイドショー等はスタジオ収録を継続する一方、3月30日以降は多くの番組で、出演者同士の距離を2メートル以上開ける処置がとられた[31][32][33]。また、すべてのジャンルの番組においては中継やリモートで番組に出演する形式がとられ[34][35]、2020年4月7日の緊急事態宣言発出以降はリモート収録が相次いだ[36]。 放送作家の松田健次は2020年6月の東京新聞の記事の中で「リモート収録を導入した当初は画質の悪さなどを視聴者が受け入れていたが、その後各番組の技術が上がり、リモートの特性に合った企画が登場した」と中日新聞の記事の中で話している[37]。 このような番組のうち、フジテレビの『超逆境クイズバトル!!99人の壁』では、自社で開発したスマートフォンによる「リモート早押しシステム」と100人以上の参加者に一斉に個別情報連絡を行う「参加者連絡システム」と一般的なWeb会議システムの併用が評価され、映像情報メディア学会が主催する第48回技術振興賞・コンテンツ技術賞を受賞した[38]。一方、高齢者による早押しクイズ対決を扱うTBSの年末特番『爆笑! 明石家さんまのご長寿グランプリ2020』では、自宅などからリモートで参加する方式に変更された[39]。司会を務めたアナウンサーの山本匠晃はをマイナビニュースのインタビューの中で、参加者が姿勢を変えるなどして画面から姿を消してしまったり、装着しているイヤホンが外れてしまうことなどを苦労した点として挙げると同時に、イヤホンがある分耳の遠い参加者が聞き取りやすいとも話している[39]。また、山本はスタジオ収録では移動疲れや不慣れな環境での収録が参加者の態度に影響を与えてしまうのに対し、リモート収録は慣れた場所で行うため、例年よりもやる気や安心さがにじみ出ていたと述べている[39]。さらに、スタジオ収録では他の参加者の回答中は気遣いから黙って聞いていることが多かったのに対し、リモートでは隣に誰もいないもののほかの参加者の回答だけがイヤホンを通じて聞こえるため、自分のペースで回答するなどリモート特有の盛り上がり方があったと山本は話している[39]

宣言解除直前の2020年5月13日、日本民間放送連盟(民放連)は「番組制作における新型コロナウイルス感染予防対策の留意事項」を発出し、収録時だけでなく、会議や移動時における感染対策の方針を示した[40]。また、参考となる先行例としてスタッフや収録関係者のマスク着用や、出演者のスタジオ入りを分散させることなどを挙げた[40]

テレビドラマにおいては、感染対策のために放送が延期され、話数を減らして放送されることがあった[41]。たとえば2020年6月『BG〜身辺警護人〜』(テレビ朝日系)では初回放送である第1話と第2話、そして最後の放送である第6話と第7話がまとめて拡大スペシャルとして放送された[41]

最初の緊急事態宣言期間中には、NHKの『今だから、新作ドラマ作ってみました』(2020年5月4 - 8日)[42]など、出演者本人による自撮り映像を使用したり、出演者数を絞り状況設定を工夫して「三密」を避けて制作した「リモートドラマ」の制作・放映が行われた[注 4]ほか、宣言解除後も『リモートで殺される』(日本テレビ系、2020年7月26日)や『#リモラブ 〜普通の恋は邪道〜』(日本テレビ系、2020年10月14日-12月23日)のようにCOVID-19の流行を設定に組み込んだ作品もいくつか放送されていた[43]。メディア研究家の衣輪晋一は緊急事態宣言によって2020年4月期の連続ドラマの撮影が停止されたことが影響しているのではないかと指摘しており、視聴者が自分を投影できるようにコロナ禍での日々の生活を描こうとした作品もあったとはいえ、いずれも手探りの印象があったと述べている[43]。 オリコンの中野ナガによると、これらの番組に対して、SNS上では窮屈な生活をしていたのが自分だけではないと感じたといった声が寄せられた一方、せめてエンターテインメントの世界の中だけではつらいことを忘れたいという声も寄せられたとされている[44]。中野は、世界観にCOVID-19の流行を組み込んでいない番組に対して最初は違和感を指摘する声があったもののやがて減っていったと述べており、このことについて衣輪は視聴者がCOVID-19流行以前の日常を求めていると推測しており、ラジオの人気が伸びつつあることと関連付けている[44]。また中野は、COVID-19の流行を反映している番組であっても、『孤独のグルメ』など複数の作品においては流行下における「癒し」を描いているため、視聴者から肯定的な評価をもらっていると述べている。[44]

テレビドラマの中には、製作者が独自にガイドラインを制定したケースもあった。 たとえば、2020年10月に第2弾が放送された『ルパンの娘』の場合、プロデューサーの稲葉直人が制定した感染対策ガイドラインが採用された[45]。 稲葉はガイドラインを制定した理由について、産業医から提示されたガイドラインはバラエティ番組と同じルールが適用されており、ドラマ独自のガイドラインが必要になると思ったと、FNNプライムオンラインでのインタビューの中で話している[45]。 元々同作にはキスなどのラブシーンやアクションシーン、そして大声で歌うシーンなど、濃厚接触になりがちな場面が多かったが、最終的には愛情表現をバックハグに変更するなど、演者同士が近づきすぎないようにする措置が取られた[45]。また脚本の打ち合わせや子役のオーディションもリモートに変更された[45]。 2021年1月7日に1都3県で緊急事態宣言が発令された後は、感染対策を強化しながらドラマやバラエティ番組の収録を継続する方針がとられた[46]

一方、屋外(または日本国外)での収録を売りとしてきた番組は、外出自粛によって収録を休止せざるを得なくなった[37]。 これらの番組の中には番組内容の変更や再放送などで対応するケースもあった一方、放送形態を変更したり[注 5]、終了する[注 6]番組もあった。

また、番組関係者の間で感染が広がったケースもあった。 2020年4月12日、テレビ朝日のニュース番組『報道ステーション』のメインキャスターである富川悠太が新型コロナウイルスに感染したと発表した[49][50]。 他の番組関係者の中にも体調不良を訴える者がいたことから全スタッフを自宅待機させ、他番組のスタッフを緊急招集したほか、富川の代わりに小木逸平が据えられえた[51]。 富川は『報道ステーション』2020年4月15日放送分で公開した謝罪文の中で、4月3日から4日に発熱があったものの、熱が引いたことから6~9日の番組に出演したことを明らかにしている[52]。一方、テレビ朝日の広報担当者は9日になってから富川から体調不良の報告を受けていたため、それまでの間出演を継続させていたと説明していた[52]。また、小木が15日の放送分で伝えたところによると、富川は4日夜と9日夜にもチーフプロデューサーに体調不良の報告をしていたが、番組担当部長へ報告されたのは9日の放送終了後であるとされている[52]。 その後『報道ステーション』のチーフプロデューサーと番組スタッフ[注 7]の2人がPCR検査で陽性と判明した[52]。なお、富川本人は6月4日の放送分で復帰した際、自分を含め番組内で5人が感染したと説明している[54]

その中には、出演者の感染によって番組内容の変更または終了に追い込まれたケースもあった。 たとえば日本テレビの『天才!志村どうぶつ園』の場合、総合司会を務めていたコメディアン志村けんがCOVID-19の感染による肺炎で2020年3月に死去したことにより、同年9月をもって終了し、同年10月3日から『I LOVE みんなのどうぶつ園』に改題の上、大幅リニューアルした[55]。またテレビ東京の『石田純一のサンデーゴルフ』は司会の石田純一がコロナに感染するなどしたため、2020年6月28日を以って打ち切られた[56]

特に、デルタ株をはじめとする変異株が登場した2021年以降は、出演者の感染で放送スケジュールに影響が出たケースも相次いだ。たとえば、日本テレビ系の『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』では、主演の一人である永野芽郁が7月23日にコロナに感染したことを公表しており、8月上旬に放送が予定されていた第4話と第5話が延期され、総集編に置き換えられた[57]。その後、同作は第9話(9月15日放送)で最終回を迎えており、リアルサウンドの瀧川かおりは10分拡大とはいえ当初の予定から物語が大幅に削られると推測している[57]

関連イベントが中止となったり、運営する施設が閉館に追い込まれたケース[注 8]もあった。加えて、CS放送局(特にスポーツ等を専門等に扱う局)では日本や世界での中止・開催延期等のため番組制作に大きく支障が出ている[59]

注釈

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  1. ^ たとえば、アニメ映画『泣きたい私は猫をかぶる』の場合、当初は東宝の配給の元で上映される予定だったが、劇場公開を断念し、Netflixでの配信に変更された[3]。また、洋画の例としては、『ムーラン』が劇場公開を取りやめてディズニー公式動画配信サービス「Disney+」での独占配信に変更した[4][5]
  2. ^ たとえば、 NHKの音楽番組『うたコン』の場合、2月25日放送予定分は公開収録は行わず、NHK大阪ホールから無観客の状態で生放送された[23][24]。民間放送での例としてはTBSひるおび!』やテレビ朝日ミュージックステーション』などが該当する[25][26]
  3. ^ 主な例としては「NHKのど自慢」などが挙げられる[27]
  4. ^ リモートドラマの制作においてはAmebaHuluなどのネット配信サービスが先行している。
  5. ^ たとえばNHKの『世界はほしいモノにあふれてる 〜旅するバイヤー極上リスト〜』の場合、コロナの影響で海外ロケーションが難しくなったことなどから、2021年3月末を以ってレギュラー放送を終了し、同年5月と9月に特別番組として放送されている[47]
  6. ^ たとえば、日本テレビの『アナザースカイ』の場合、コロナの影響で海外ロケが不可能になったとして2021年9月に放送終了した[48]
  7. ^ このスタッフはフリーアナウンサーの赤江珠緒の夫であり、4月18日に赤江本人の感染も判明した[53]
  8. ^ たとえば、NHKスタジオパークは2月ごろに休館となり、東京オリンピック・パラリンピックの延期のために東京・放送センターの建て替え工事の準備作業のスケジュールが変更になった影響で5月11日をもって急遽閉館を発表した[58]

出典

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