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利用者:㭍月例祭/Wiipedia:記事の書き方/まずはよく調べよう

記事を書こうと思ったら、まずはその事物について、しっかり調べ物をしましょう。

百科事典は、何かを調べるためにあります。その百科事典を作るには、普通以上に調べるのは当然でしょう。

大きな情報源をまず確保[編集]

その記事主題が、世界の森羅万象のなかで、どこに位置づけられているのかをまず把握しましょう。

たとえば鳥取砂丘の記事を書こうと思ったら、まずよく読むべき本は『鳥取砂丘の植生』や『鳥取砂丘の生物』などではありません。『山陰の地形』や『日本の砂丘』などが適していますし、これにあわせて『日本の地形』や『世界の砂丘』などを読むべきです。『世界の地形』などでもよいでしょう。

たとえば『世界の砂丘』のなかで、鳥取砂丘についてどのよう事柄が、どのぐらいの文量でされているのかを参照し、記事の適切なバランスや話題の軽重、書くべきことのアウトラインを俯瞰的に把握するべきです。世間一般に刊行されている百科事典類でどのような記述がなされているかを参照するのも、とても有用です。

最初から『鳥取砂丘の植生』のような文献を参照してしまうと、全体のバランスを見誤りがちです。

また、『ドイツの自動車』に出てくる鳥取砂丘に関する断片的な記述のようなものを参照するのも避けるべきです。そうした情報源は、断片的で、脈絡を外していたり、ときには非専門家による誤った情報を含んでいるかもしれません。

俯瞰的な情報源を探そう[編集]

理想的なのは次のような情報源を見つけることです。

渡辺『◯◯研究史』2021年
1980年に田中は◯◯説を提唱した。

この説を発展させて1990年に鈴木は◯◯◯説を唱えた。

佐藤は田中説を批判して1985年に△△説を主張した。

2000年に山田は鈴木の説と佐藤の説を継承して◯△◯説を提唱した。

2010年に高橋は山田説を支持した。

2020年に伊藤が高橋説を引用して山田の◯△◯説が定説とした。

現在、学会では◯△◯説が定説である。

この情報源を利用して「◯△◯説が定説[渡辺2021]」と書くのが理想的です。

「田中は間違っている[佐藤1985]」のような書き方は避けるべきです。

2冊以上読もう[編集]

ある主題について、必ず複数の情報源を確認するべきです。1冊だけでは、その作者が偏向している可能性があります。

他の著者も口を揃えて同じように書いているのか、それとも人によって意見が異なっているのか、見極める必要があります。

複数の情報源といっても、著者が同じ2作品を読むことはあまり意味がありません。著者が異なる、出版社が異なる、などのほか、著者の略歴などを確認して師弟関係にあったなど著者同士の関係性を確認したり、その文献が参考文献として挙げている情報源を確認し、孫引きの形になっているかどうかなども確認することも必要でしょう。

著者の略歴を確認しよう[編集]

多くの文献では、著者の略歴が掲載されているものです。

これを確認し、その人物が学術的にその分野の専門家なのか、そうでないのかを見極めましょう。

その本の参考文献を確認しよう[編集]

きちんとした文献ならば、その文献を書くのに使われた参考文献リストが掲載されているものです。

それを確認し、できれば、そこに挙げられた文献を直接確認するのがよいでしょう。

さらに調べよう[編集]

Aについて記事を書こうとして、Aについて詳しく調べていくと、重要な関連性があるBについて理解する必要が生まれます。このときはBについて調べましょう。

どこかで引き返すことも必要[編集]

ですが、Bについて調べ始めると、今度はCを知る必要が出てくるはずです。そしてDやEについても調べることになります。そのうち、当初の「Aについて書く」というゴール地点からかなり遠ざかることになります。

どこかの時点で、あきらめて引き返すことも必要でしょう。