利用者:千葉陶一
井口峰幸(いぐち たかゆき 1956年-)は、日本の陶芸家、創土会代表。千葉県八街市出身。一時期途絶えていた大多喜焼を復活させて、千葉県指定伝統的工芸品大多喜焼窯元となる。
概要
[編集]千葉県八街市に生まれる。就職した書道団体の企画・広報の仕事で画廊を訪れた際に、陶芸家加守田章二の作品に感銘を受けて、陶芸家の道を志す。その後、仕事を退職し、一から陶芸を学ぼうと考え、愛知県立窯業高等技術専門校へ入校し、陶芸の基礎を学んだ。そして、さらに専門的に陶芸を学びたいと考えて、日本を代表する陶芸家も輩出する愛知県常滑市にある常滑市立陶芸研究所へ全国公募で研修生を募集する制度の1期生として入所する。1984年同研究所を修了後、当時の通産省工業技術院名古屋工業技術研究所瀬戸分室にて特別研究生として、釉薬の研究に取り組む。JICA青年海外協力隊に合格し、陶磁器隊員における西アフリカのガーナ共和国へ日本人2人目として赴任する。現地では、政府のシニアトレーニングオフィサー(上級職業訓練専門官)として、現地の窯業技術の商品化に携わった。2年の任期を終え、日本へ帰国後、千葉県大多喜町に工房阿弥陀窯を築窯する。阿弥陀窯では、伝統的釉薬の研究と千葉県産出原材料による陶磁器の試作開発に取り組み、国内外の公募展や個展での発表を中心に取り組んでいる。また陶芸の普及活動と芸術振興に対する考えから、創土会の代表として、毎秋に千葉県立美術館などでグループ展の開催などを積極的に取り組んでいる。阿弥陀窯で30年間取り組んできた千葉県産出原材料による陶磁器の開発では、房州唐津や房州白萩を試作し、一時期途絶えていた大多喜焼を復活させた。2021年に千葉県知事より千葉県指定伝統的工芸品として、大多喜焼の指定を受けた。同年に千葉県指定伝統的工芸品大多喜焼窯元となった。
略歴
[編集]1956年 千葉県八街市に生まれる
1983年 愛知県立窯業高等技術専門校 修了
1984年 常滑市立陶芸研究所 修了
工業技術院 名古屋工業技術研究所 瀬戸分室 特別研究生
1985年 西アフリカ・ガーナ共和国政府機関にて青年海外協力隊 陶磁器隊員
1987年 陶芸による国際協力に関して日本国外務大臣より感謝状を授与
1988年 工房 阿弥陀窯を千葉県夷隅郡大多喜町に開窯
1992年 武蔵野美術大学 短期大学部 デザイン科 卒業
1999年 国画会 工芸部 会友に推挙
2021年 千葉県知事より千葉県指定伝統的工芸品として大多喜焼の指定を受ける
2021年 千葉県指定伝統的工芸品「大多喜焼」窯元となる
現在 創土会 代表
公募展における入選及び受賞歴
[編集]1983年 長三賞現代陶芸展 入選 (以降1回入選)
1993年 国画会展 入選 (以降13回入選)
埼玉陶芸展 戸栗美術館賞 受賞
金沢工芸大賞コンペティション 入選 (以降連続入選)
北の菓子器展 入選 (以降2回入選)
伝統工芸新作展 入選
1994年 現代陶芸めん鉢大賞展 入選 (以降1回入選)
テーブルウェアコンテスト 入選 (以降2回入選)
1995年 現代茶陶展 入選
ながさき陶磁展 入選 (以降1回入選)
1998年 益子陶芸展 入選
1999年 世界工芸コンペティション金沢 入選 (以降1回入選)
2007年 現在形の陶芸 萩大賞展 入選
2008年 織部の心作陶展 入選
セラミックアートFUJI国際ビエンナーレ 入選
出版
[編集]1995年 最新現代陶芸湯呑み図鑑 (光芸出版)
1996年 現代茶碗集 (北辰堂)
1997年 現代皿鉢集 (光芸出版)
1998年 現代陶芸皿鉢図鑑 (北辰堂)
現代陶工辞典 (北辰堂)
現代徳利集 (北辰堂)
1999年 茶の湯茶碗銘鑑 (北辰堂)
現代茶入棗集 (北辰堂)
2000年 ぐい呑み大鑑 (北辰堂)
平成陶芸銘鑑 (光芸出版)
2005年 千葉県美術家名鑑 (千葉日報社)
美術年鑑 (~2004年略、美術年鑑社)
2006年 世界芸術家辞典 (順天出版)
2008年 現代人気美術作家年鑑 (美術の杜出版 2008年-)
2010年 世界芸術家辞典 改訂版 (順天出版)
主な個展歴
[編集]2011年 いすみ市立田園の美術館
2016年 千葉県立美術館
2018年 千葉県立美術館