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利用者:宝探し/バッカニア

バッカニアは、17世紀のカリブ海でスペイン領の植民地やスペイン船籍の船舶を襲っていた海賊たちのこと。

語源[編集]

歴史[編集]

戦術[編集]

バッカニアたちは、主に20~50トンのフリゲート船を使用した[1][2]。彼らはまず、大砲に撃たれないため敵船に200メートルまで近づいた[1]。そして操舵手とマストや帆の操縦者等を殺害してから、マスト、三角帆、舵、等を破壊した[3]。その後、船に乗り込み肉弾戦を展開した[4][3]。彼らはスペイン人に対して復讐心を持っていたため彼らが勝つことが多かった[1]。捕虜のほとんどが殺害された[3]

バッカニアは、正確性と射程の両方が高く銃身の長い小銃やカトラスを使用した[5][6]。その他にも鉛の弾丸を散弾させる、らっぱ銃も使用した[5]

規則[編集]

バッカニアたちは、略奪に出る前に戦闘で負傷した時の補償金を制定していた。それによれば右腕は600ピース・オブ・エイト(579,00ドル)、左腕は500ピース・オブ・エイト(482,50ドル)、右足は500ピース・オブ・エイト(482,50ドル)、左足は400ピース・オブ・エイト(386,00ドル)、片目は100ピース・オブ・エイト(96,50ドル)、指は100ピース・オブ・エイト(96,50ドル)でありこれらは略奪品から抽出された[7]。また、略奪品は平等に分配され、無断で持ち出した者は海賊たちの社会から追放された[8]


後の時代に同海域で活動した海賊たちもよく似たルールを持っていた[9]


脚注[編集]

  1. ^ a b c 増田、(2006)、p76~p77
  2. ^ 注釈。古いバッカニアたちは50人が乗り込み可能で、11~14門の砲を装備したスピードの出るスループ船を使用していた(コーディングリ、2000、p74~p75)。
  3. ^ a b c コーディングリ、(2000)、p74~p75
  4. ^ 注釈。イギリスのバッカニアは大砲をフランスのバッカニアはナイフ、小型武器等をそれぞれ使用した(コーディングリ、2000、p74~p75)。
  5. ^ a b コーディングリ、(2000)、p83
  6. ^ 増田、(2006)、p86
  7. ^ ゴス、(2010 上)、p236~p238
  8. ^ ゴス、(2010 上)、p236~p238
  9. ^ レディカー、(2014)、p85

参考文献[編集]

  • マーカス・レディカー(著)、和田光弘・小島崇・森丈夫・笠井俊和(訳)『海賊たちの黄金時代:アトランティック・ヒストリーの世界』2014年8月、ミネルヴァ書房
  • ディウィッド・コーディングリ(編)、増田義郎・竹内和世(訳)『図説 海賊大全』東洋書林、2000年
  • フィリップ・ゴス(著)、朝比奈一郎(訳)『海賊の世界史(上)』中央公論新社、2010年
  • フィリップ・ゴス(著)、朝比奈一郎(訳)『海賊の世界史(下)』中央公論新社、2010年
  • ガブリエル・クーン(著)、菰田真介(訳)『海賊旗を掲げて:黄金期海賊の歴史と遺産』夜光社、2013年
  • 増田義郎(著)『図説 海賊』河出書房新社、2006年