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利用者:小石川人晃/sandbox11

オクチョウジザクラ(奥丁字桜[1]、学名: Cerasus apetala var. pilosa)はバラ科サクラ属の落葉低木から小低木。日本海側の多雪地に生えるサクラの1種[1]

特徴[編集]

本州の青森県や秋田県から滋賀県にかけて日本海側に分布する[1][2]。落葉高城樹の小高木で、高さは5メートル (m) になる[2]。樹皮は紫褐色から灰紫褐色で、皮目が点在し[2]、枝は紫褐色で短枝もできる[1]。若木の樹皮や枝はつやがある[1]。一年枝は灰色を帯びた褐色で無毛[2]。冬芽付近に毛があるが、チョウジザクラより枝の毛は少ない[1]。葉は長さ2.5-7センチメートル、幅1.5-3.6cmの倒卵形または倒卵状の楕円形をしている[2]

花期は春(4-5月)[1]。前年枝の葉腋に1-3個ずつ花がつき、葉が開く前に咲く[2]。花径は18-24ミリメートル (mm) [2]。母種のチョウジザクラに比べ、花がより大きく、花つきもよい[1]。萼裂片は5個で紅紫色[2]。花弁は5個で広倒卵形、白色または淡紅色をしている[2]。果実は径9mmの球形で、黒く熟して果肉は甘い[2]

冬芽は鱗芽で、小さな卵形で褐色で無毛、下方に小さな芽鱗がある[1]。チョウジザクラよりも冬芽は大きい[1]。側芽は互生し、短枝の先に複数つくことが多い[1]

脚注[編集]

参考文献[編集]

  • 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、175頁。ISBN 978-4-416-61438-9 
  • 牧野富太郎 著、邑田仁・米倉浩司 編『APG原色牧野植物大図鑑I = APG MAKINO'S ILLUSTRATED FLORA IN COLOUR 1 (ソテツ科~バラ科)』北隆館、2012年4月25日。ISBN 978-4-8326-0973-0