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利用者:小石川人晃/sandbox13

ユクノキ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 Core eudicots
階級なし : バラ類 Rosids
階級なし : 真正バラ類I Eurosids I
: マメ目 Fabales
: マメ科 Fabaceae
亜科 : マメ亜科 Faboideae
: フジキ属 Cladrastis
: ユクノキ C. shikokiana
学名
Cladrastis shikokiana (Makino) Makino (1901)[1]
和名
ユクノキ

ユクノキ(学名: Cladrastis shikokiana)はマメ科フジキ属の落葉高木である。和名の由来は、秩父地方の方言で「雪の木」を意味し、花の白さを雪に例えたものという説がある[2][3]。フジの葉にも似るため、別名でミヤマフジキともいう[1][2]

特徴[編集]

本州(関東地方西部以西・富山県以西)・四国・九州に分布し、山地帯に生える[2]。深山の川岸などにやや稀に生える[3]

落葉広葉樹の高木で、樹高は15-20メートル (m) ほどになる[2]。樹皮は灰褐色で滑らかである[2]。枝は灰黒色で、無毛で滑らか[3]。若い枝は赤褐色の軟毛があり、のちにほぼ無毛になる[2][3]。枝には灰白色で、縦に短い円い小さな皮目が目立つ[3]

葉は互生し、葉身は奇数羽状複葉で長さ10-20センチメートル (cm) 、小葉は互生して4-6対つく。小葉は長さ6-12cmm、幅2-6cmの歪んだ長楕円形。葉縁はやや波打つ。小葉の側脈は13-15対ある。質はやや厚く、表面は無毛で、葉裏は粉白色で脈状にわずかに毛がある。近縁のフジキには托葉があるが、ユクノキにはない。

花期は夏(6-8月)[2]。ただし、毎年花が咲くわけではなく、2-4年に1度と言われている。若枝の先に長さ15-30cmの円錐花序を出して、白い蝶形花を多数つけよく目立つ[3]。花は長さ20-24ミリメートル (mm) の蝶形花で、旗弁はそり返る[3]。萼には短毛がある。果実は豆果で、長さ6-9cmほどある平たい広線形をしており翼はない[3]。熟すと黒褐色になるが自然には裂開せず、サヤの中には3-9個の種子が入っている。

冬芽は裸芽で、円錐形で黄褐色の毛に覆われており、主芽にぴったりつくように副芽がつく[2]。フジキと同じ葉柄内芽で葉柄の基部にすっぽりと覆われていて落葉しないと見えないが、白い袋はかぶらない[2]。枝先に仮頂芽をつけ、側芽は枝に互生する。葉痕は冬芽を取り囲むようなO字形で、維管束痕が5個つく[2]

脚注[編集]

参考文献[編集]

  • 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、192頁。ISBN 978-4-416-61438-9 
  • 牧野富太郎 著、邑田仁・米倉浩司 編『APG原色牧野植物大図鑑I = APG MAKINO'S ILLUSTRATED FLORA IN COLOUR 1 (ソテツ科~バラ科)』北隆館、2012年4月25日。ISBN 978-4-8326-0973-0