利用者:栗田翔太
坂本眞一郎教授
1,専門
会計学、公衆衛生学(人間生態学)、病院管理学、医療福祉事業
2,経歴
(1)幼少より水泳で体を鍛え、将来は水泳のオリンピック選手をめざしていた。福島滋雄、松本健次郎という東京オリンピックの水泳代表を育てた日本初のスイミングスクールに通い、波多野勲先生、古橋広之進先生に師事。
(2)しかし、朝5時起きで毎日1日12,000メートルの練習を続けるも成績はふるわず日米エージグループ水泳選手権6位を最高に高校2年で引退、高校3年生の夏休み40日間、日本体育協会の古橋広之進先生が進める水泳コーチ学校に通いました。
(3)水泳を中心に身体を鍛えることを続けてきてライフガード、ライフセーバーとして東京のプリンスホテル、京王プラザホテルの夏のプールの安全を取り仕切るようになっていました。人間を桜沢如一(じょいち)先生翻訳の「人間ーこの未知なるもの」アレキシス・カレル(1912年ノーベル医学生理学賞受賞者)著を読み、衝撃を受けた。フランス人であるカレルは、人間を原子、分子、細胞、組織、臓器、人間個体、集団として観察することが出来る。この人間について、いつの時代も人の心は変わらず未知なるものであるという。当時学問としては人間(人類)生態学があり、山本幹夫先生、勝沼晴雄先生が双璧であった。東大医学部から順天堂大学に移った山本幹夫教授の研究室に入る。その後帝京大学医学部の初代公衆衛生学教室教授となった先生のもとで公衆衛生学、その基礎学問としての人間生態学、健康科学を学んだ。
(4)人間の健康について、医学のみでなく社会科学をはじめとする学際的アプローチが必要という山本先生は1968年日本代表として地球の有限性という共通の問題意識を持った世界の100人の知識人とともにローマクラブ―成長の限界ーの報告書作成にも関与する。
このころより健康科学のフィールドであるプール、スイミングクラブ、スポーツクラブ、クリニック、そして病院の運営に必要な管理学を学ぶように命ぜられ、日本民族衛生学会、日本公衆衛生学会(公衆衛生学)から日本病院管理学会(病院管理学)へ研究の中心を移していくことになる。ここで非営利会計を学ぶことになった。
学の系譜→
①医学・健康科学について 山本幹夫、重松逸造、安西定先生に師事。
②会計学について 井上達雄、飯野敏夫、根本光明
③経済学について 鈴木鴻一郎、江見康一、松下嘉米男、
野口雄一郎、一条勝男
1,小野三嗣先生(1921年-2007年)
日本の運動生理学の中興の祖、1942年陸軍航空士官学校卒、45年大尉として航空第二師団参謀部付、1950年東京慈恵会医科大学医学部卒業。横浜国大教授、東京学芸大学教授、日本体力医学会理事長であり、東京オリンピックのチームドクターとして知られている。
2,山本幹夫先生(1913年-1995年)東京帝国大学医学部医学科卒業。人間生態学について学ぶべく、東京大学から順天堂大学に移り、医学部公衆衛生学教室を昭和26年に開室した山本幹夫教授を訪ねた。その頃、当時帝京大学の初代公衆衛生学教室教授となっていた山本幹夫先生は日本民族衛生学会の運営や日本プライマリケア学会の創設に奔走していた。全国学術大会には当時の花岡日本医師会長や大谷藤郎元厚生事務次官などがお祝いに駆けつけてきていた。当時統計数理研究所長の林知己夫先生と地域医療に関する共同研究をされていた。私の病院経営分析の手法である多変量解析を用いた分析法はこの時に習得した。
3,重松逸造先生(1917年ー2012年) 東京帝国大学医学部医学科卒業。ラバウルで海軍軍医として終戦を迎える。
1955年6月 ハーバード大学公衆衛生大学院修了(Master of Public Health)
1942年1月 東京帝国大学医学部付属病院第3内科副手
1966年4月 国立公衆衛生院疫学部長
1981年7月 - 1997年 財団法人放射線影響研究所理事長
1992年4月 ロンドンの王立医科大学研究員 Fellow,Royal College of Physicians,London
1997年7月 財団法人放射線影響研究所名誉顧問
2002年6月 王立医科大学公衆衛生学教室名誉研究員 Honorary Fellow,Faculty of Public Health,Royal Colleges of Physicians,UK
元日本公衆衛生学会理事長
都築正男の後継としてABCC機関の日本側代表、国立公衆衛生院疫学部長、財団法人放射線影響研究所理事長、ICRP委員、厚生省研究班班長などを歴任したのをはじめ、疫学・公衆衛生学・放射線影響学において重要な役割を果たし、叙勲された。1899年-1983年)
4,安西定先生
公衆衛生学は医学部の中で衛生学、法医学、医史学とともに社会医学領域を形成している。とくに公衆衛生学は社会のなかで医学がどのように機能するかを客観的にとらえ、医学と社会を媒介する役割を果たしている。したがって、疫学、人類学(社会学)、政治経済学を基盤として、広い視野で人びとの健康を増進し、疾病の予防を行なう役割を担っている。
公衆衛生学(Public Health)とは「地域社会の組織的な努力を通じて、疾病を予防し、寿命を延ばし、身体的・精神的健康の増進をはかる科学であり、技術である」と定義されている。疾病の治療を中心とする臨床医学とは異なり、公衆衛生学では疾病の予防(予防医学(Preventive Medicine))に重点が置かれる。また、公衆衛生学では、健康の保持・増進を目的として、健康そのものを研究のテーマとして扱う(健康科学(Health Science))。そして、予防医学、健康科学に関するさまざまな課題に対して、疫学(Epidemiology)の手法を用いてアプローチを行うことで、それらの解決を目指す。
昭和56(1981)年9月、衛生学教室の小池重夫教授が退任の際、公衆衛生学教室の吉田敬一教授が衛生学教授に異動され、後任として安西 定が四代目の教授に就任した。平成5(1993)年3月、定年退職するまでの約12年間、安西 定教授が教室を主宰していた。
1.宮城大学へ
1.1997年宮城大学へ赴任
当時、昭和大学医学部公衆衛生学教室から埼玉県の城西大学に移っていた。
観光学部から他の学部を作るので一般公募でした。
すでに岩手県立大学に決まっていましたが一般公募500人の中から内定通知届く。
大谷教授をはじめ糸瀬教授、金子教授等、魅力的な方々とご一緒することになった。
2.野田一夫学長のもと、大谷毅先生により、観光学部、サービス産業学部、構想学部、
そして最後に事業構想学部と命名されました。社会の豊かさを創造する資源として、
土地や資本以上に、知識の果たす役割が重要になっていた。
これからは、創造・構想が社会や経済のキーファクターになると考えていた。
この学部は光り輝いていた。
Innovation,創造,Creativity,商品開発、市場開発、暗黙知から形式知等、
2.開学時の宮城大学と事業構想学部
× 木を見て森を見ず
○ 気を見て森を見る
以下の科目の事例がスタート
流通事業、宿泊事業、料飲事業、旅行事業、開発事業、情報事業、医療事業、福祉事業、都市事業、文化事業、金融取引、国際取引
宮城大学 事業構想学部 坂本眞一郎
3.宮城大学での教育研究
(1).宮城大学事業構想学部での担当科目 | ||||
専 攻 | 科 目 | 科 目 | 科 目 | 科 目 |
会計学 | 簿記原理 | 会計の考え方 | 資金と会計 | アカウンティング |
非営利会計 | 非営利事業会計 | |||
医療病院管理学 | 保健医療と会計 | |||
福祉事業 | 医療福祉事業 |
(2).科目に対応した教育研究活動 | |||
専 攻 | 教育研究活動 | ||
会計学 | ①著作と論文 | ②会計士・税理士 | |
非営利会計 | ①小野田財団 | ②みならじ | |
医療病院管理学 | ①糖質制限 | ②被災地 | |
福祉事業 | ①特別養護老人ホーム | ②児童養護施設 | |
グレースホーム | クリスマスヴィレッジ | ||
③佐藤崇弘 | ④白石 | ⑤岡崎 | |
イデエアルキャリア | チャレンジドジャパン | マナビー | |
ウイングル | チャレンジドライフ | ||
リタリコ |
著 書 42
論 文 110
学会発表 151
坂本眞一郎の研究 ~著書~
1.書名: 『現代国際会計』
著者: 石川 昭
佐藤 宗彌
田中 隆雄 編著
出版社: 税務経理協会
発行年月: 平成8年(1996年)6月
2.書名: 『現代経営学要説』
著者: 浅井 重和
坂本 眞一郎 編著
出版社: 中央経済社
発行年月: 平成8年(1996年)6月
3.書名: 『現代企業の経営分析
ー経営改善のための
マネジメント・アプローチー』
著者: 秋本 敏男
坂本 眞一郎
倍 和博 著
出版社: 中央経済社
発行年月: 平成8年(1996年)6月
4.書名: 『コンピュータ会計と
経営分析の理論』
著者: 坂本 眞一郎 著
出版社: KAIBUNDO
発行年月: 平成12年(2000年)4月
5.書名: 『現代国際会計 改訂版』
著者: 石川 昭
佐藤 宗彌
田中 隆雄
安生 浩太郎 編著
出版社: 税務経理協会
発行年月: 平成12年(2000年)11月
6.書名: 『「会計学」原論』
著者: 坂本 眞一郎 著
出版社: 創成社
発行年月: 平成16年(2004年)4月
7.書名: 『簿記原論』
著者: 坂本 眞一郎 著
出版社: 創成社
発行年月: 平成16年(2004年)4月
8.書名: 『現代会計学研究』
著者: 坂本 眞一郎 著
出版社: 創成社
発行年月: 平成19年(2007年)5月
9.書名: 『現代簿記研究』
著者: 坂本 眞一郎 著
出版社: 創成社
発行年月: 平成22年(2010年)3月
10.書名: 『会計学要論』
著者: 坂本 眞一郎
大内 健太郎 著
出版社: 創成社
発行年月: 平成25年(2013年)7月
坂本眞一郎の研究 ~論文~
1.病院・診療所における老人医療の収益構成変化とその問題点
-1件当り点数・1日当り点数の2指標に注目して-
2.病院経営予測モデル構築のための基礎的研究
-病院経営指標の年次推移分析-
3.Management Analysis of Prefectural Hospitals and Cooperative Hospitals
4.Japan Hospitals 多変量解析を用いた病院経営分析(A Study on Hospital Management by Means of Multivariate Statistical Analysis)
5.経営会計研究(使途不明金の課税問題に関する研究-その実態と損金性-)
6.経営会計研究(租税法律主義における消費税簡易課税制度の問題点-簡易課税における第3種および第5種事業の"みなし仕入率"を中心に-)
7.Journal of Management Science vol.1,Dec.2010 (Studies of Local Public Hospital Management related to Prefecture’s Finance)
8.Studies of Local Public Hospital Management related to Prefecture’s Finance
9.利益余剰金に着目した医療法人経営に関する研究
-宮城県における人口透析の収益性-
10.Business and Accounting Research Vol.1 Dec.2012 ISSN:2187-4964(Tax treatment of donations for the Great East Japan Earthquake)
11.Business and Accounting Research Vol.2 Dec.2013 ISSN:2187-4964(A Study on Diabetes Prevention from the Perspective of the Diet Therapy and Medical Examination)
以上