中島信子
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中島 信子(なかじま のぶこ、1947年3月25日[1]- )は、日本の児童文学作家。夫は児童文学作家・詩人の桜井信夫。
経歴
[編集]長野県大町市出身。子供の頃は、父親の仕事の都合で転校を多く経験した。東洋大学短期大学部進学。大学在学中に山本和夫に師事。また学内にメルヘン研究会を設立する。卒業後は、中学生向けの学習雑誌の編集者や、児童文学者協会事務局員を勤める傍ら、同人誌『トナカイ村』などに作品を投稿する。
後に創作活動に入り、1975年、「薫は少女」で第2回北川千代賞佳作を受賞し、デビュー。現代の社会を背景に、少女時代の揺れ動く心を生き生きと描いて、同世代の読者の共感を呼んだ。
2000年以降、長編の執筆から離れていたが、数年前からフードバンクの活動に関わり、その中で、子どもの貧困の現実を目の当たりにする。子どもの貧困を子どもの視点から書きたいという気持ちから、約20年ぶりに長編児童文学の新作『八月のひかり』を発表する[2]。
著書
[編集]- 1982年にテレビ朝日でドラマ化された。
- 「いつか夜明けに」(1979年 岩崎書店)
- 「水色のジュン」(1980年 岩崎書店)
- 「薫は少女」と同様、1982年にテレビ朝日でドラマ化された。
- 「ひとりぼっちの砂時計」(1984年 大日本図書)
- 「冬を旅する少女 :美和子-12歳」(1984年 ポプラ社)
- 「白い物語」(1985年 汐文社)
- 「くいしんぼうはさびしんぼう」(1986年 草炎社)
- 「うそん子ほん子」(1987年 草土文化)
- 「最終ラウンドのヒーロー」(1987年 大日本図書)
- 「おっぱいさよならね」(1988年 童心社)
- 「つじさんちのさかなつり」(1988年 くもん出版)
- 「おとうとにいちゃん、ゴー」(1989年 くもん出版)
- 「また、風になろね」(1989年 PHP研究所)
- 「すねすねケンのおまじない」(1989年 PHP研究所)
- 「お母さん、わたしをすきですか」(1990年 ポプラ社)
- 「はるかな国とおいむかし」(1991年 偕成社)
- 「おのちゃんクラスがばくはつだ」(1992年 大日本図書)
- 「おのちゃんクラスのやさしい星」(1994年 大日本図書)
- 「さよならは霊界から」(1993年 旺文社)
- 「八月のひかり」(2019年 汐文社)
- 『太郎の窓』汐文社, 2020.11
- 『あしたへの翼 おばあちゃんを介護したわたしの春』汐文社, 2022.1
共著
[編集]- 「ここにいるよいつもいるよ ミーシャ・ナンナ物語」櫻井香共著(1999年 ポプラ社)
- 「超激暗爆笑鼎談・何だ難だ!児童文学 」(2000年 星雲社)さねとうあきら・長谷川知子 (作家)との鼎談集。
- 「君棲む数」共著 桜井信夫 (2016年 エスプレス・メディア出版)
脚注
[編集]- ^ 『文藝年鑑』2014
- ^ “貧しい母子家庭、給食のない夏休みをどう過ごす? 中島信子さんの児童文学「八月のひかり」”. 好書好日. 朝日新聞社 (2019年8月18日). 2021年9月11日閲覧。
参考文献
[編集]- 全国学校図書館協議会編 『子どもの本の書き手たち 34人の作家に聞く』 全国学校図書館協議会、1991年 ISBN 4793300499
- 中島信子著 『薫は少女』 岩崎書店(フォア文庫〉、1980年 ISBN 4265010164
- 中西敏夫編著『児童文学者人名事典 日本人編 下巻』 出版文化研究会、1999年 ISBN 4921067023
- 日本児童文学学会編『児童文学事典』 東京書籍、1988年 ISBN 4487731917
- 株式会社汐文社『八月のひかり 特集ページ』汐文社、2019年