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利用者:藤井 淳之助/sandbox

O157の殺菌方法

1. O157とは オーイチゴウナナと言われ、わが国では食中毒菌として、なじみの深い菌である 大腸菌の中で、O血清が157番目に発見された菌である。 腸管出血性大腸菌(Enterohemorrhagic Escherichai coli: EHEC)、ベロ毒素産生大腸菌(Verotoxin-producing Escherichia coli: VTEC)、志賀毒産生素大腸菌(Shigatoxin-producing Escherichia coli: STEC)とも表現され、どれもベロ毒素(志賀毒素)を産生する3類病原体(第4種特定病原体)である。 自然宿主が主に牛であることから、牛肉やその生食、牛糞で汚染された野菜、果物、小麦粉を感染源とする。 2017年、夏に惣菜店の客がポテトサラダを食べて、O157による食中毒が発生し、5歳女児が溶血性尿毒症症候群となり意識不明となったが助かった。しかし3歳女児は9月7日に死亡した。 その後、ポテトサラダから検出されたO157と遺伝子型が同じ腸管出血性大腸菌による患者が15都県91名に及んでいたことが判明したが共通食材は明らかとなっていない。 2015年~2016年にかけて米国で腸管出血性大腸菌O121の大規模集団感染が発生し、2016年~2017年にかけてカナダ国境にまでおよんだ。疫学調査で、小麦粉が感染源と判明し、すぐに小麦粉の回収を行ったので、米国の各州において6名以上の感染者はなく、未然に広域腸管出血性大腸菌の集団感染を防いだことが報告されている。 2. 我が国において想定される野菜や果物のO157の殺菌方法 ① 大量調理施設衛生管理マニュアル(2017年6月16日最終改訂) ・生野菜・果物を提供する場合には、加熱を要するが、それ以外の化学的殺菌方法 ・次亜塩素酸ナトリウム溶液 ・亜塩素酸水 ・亜塩素酸ナトリウム溶液 ・過酢酸製剤 ・次亜塩素酸水 ・食品添加物と して使用できる有機酸溶液

以上の殺菌剤を使った場合には、流水で殺菌剤を取り除くこと。

② 弁当及びそうざいの衛生規範(1995年10月12日最終改訂) 生野菜や生果物の殺菌方法 ・次亜塩素酸ナトリウム 100ppm以上 約10分間の浸漬

以上の殺菌剤を使った場合には、流水で殺菌剤を取り除くこと。

③ O157は大腸菌であり以下の殺菌方法がある。 大腸菌に有効な消毒剤 ・70%アルコール、イソプロパノール ・ピグアナイド クロルヘキシジン ・第4級アンモニウム塩 塩化ベンザルコニウム ・両面活性剤

③ ノロウイルスとO157の殺菌の違い どりらも塩素系消毒剤である次亜塩素酸ナトリウムが共通であるか濃度が大きく異なる。

ⅰO157 残留塩素 国は100ppm以上で殺菌する方法を推奨しているが、最小値は明らかでない。40ppmで殺菌した報告もある。要するに残留塩素は2ケタppmで殺菌できる。

ⅱノロウイルスは、残留塩素が1,000ppm以上、すなわち3ケタ以上の残留塩素が最低必要である。