利用者:青子守歌/自身が投稿した内容の撤回

何らかの理由により、ウィキペディア日本語版への投稿を撤回したい場合があるかもしれません。

はじめに注意書き

冒頭にあるとおり、この文書は私論であり、また間違い等を含んでいる場合があります。 閲覧および利用の際には、ここに書いてある内容を鵜呑みにせず、自分自身で確かめて、自分自身で判断してください

ウィキペディア日本語版の方針による撤回[編集]

ウィキペディア日本語版には、投稿者が自身の投稿内容を撤回することの出来るようなシステムがあります。

即時削除[編集]

Wikipedia:即時削除の方針では、WP:CSD#全般8で、

初版投稿者自身によって白紙化または{{即時削除}}添付が行われたもので、以下の要件を満たしているもの
  1. ページの履歴にその投稿者の投稿しかないもの。あるいは、誤字脱字の訂正、カテゴリやリンクの追加など、ごく単純な編集しかないもの。
  2. リンク元がないか、そのページが削除されても問題のないリンク(例えば削除依頼からのリンクなど)のみであること。
  3. 移動により自動生成されたリダイレクトでないこと。

という条件を満たしていれば、その記事を即時削除できる、としています。

しかしあくまで「即時削除」に対する方針ですので、記事への加筆などには適用できず、しかも投稿後に他の編集(つまり、投稿内容の再編集)が入れば適用外となります。

削除依頼[編集]

Wikipedia:削除依頼では、WP:DEL#Fとして

投稿者本人から依頼がある場合。投稿者本人が削除依頼し、かつ、他の参加者から反対がないようであれば、削除できます。

という規定があり、この場合であれば、#即時削除による撤回のように、削除できる対象を限ることなく削除できると考えられます。

しかし、削除依頼の審議において反対がないことが条件であり、かつ、#ライセンスの問題もあるため、投稿後に加筆があるような場合については、削除は難しいと考えられます。

投稿内容に問題があったことが発覚した場合[編集]

著作権などの法的な問題がある場合、それらは削除されます。 これは、例えば投稿内容に他者の著作権を侵害していた部分があったり、名誉毀損や個人情報の漏洩があった場合などです。 この場合は、それらを投稿者本人を含む、その問題を発見した人がWP:DEL#Bに基づき削除依頼を提出し、審議後に削除されることとなるでしょう。

また、投稿内容自体が、ウィキペディアの編集方針やガイドラインに沿わないものである場合、それらは削除ではなく、編集除去によって取り除かれるべきです。 具体的には、通常の編集方法で、問題のある部分を除去する編集を行なってください。Help:以前の版にページを戻す方法も参考になるでしょう。 こうすることで、最新版からあなたの投稿は除去されます。 しかし、過去版には依然としてその投稿は残ったままで、さらに他の利用者が「有益だ」「問題なし」と判断した場合、その部分が復帰される場合もあります。

その他の場合[編集]

その他の場合、通常は、以下の理由により、自身が投稿したものをあとから撤回することは容易ではないでしょう。

投稿時の注意書き[編集]

編集画面を開き、編集入力フォームの下、要約欄や投稿ボタン付近をご覧ください。そこには

著作権を侵害する記述は削除されます。また百科事典の記事では必ず検証可能性を満たすようにしてください。

保存すると、あなたは利用規約に同意し、自身の投稿をクリエイティブ・コモンズ 表示-継承ライセンス 4.0およびGFDLの下で公開することに同意したことになります。この公開は取り消せません。あなたは再利用者によって、最低でもあなたが投稿しているページへのハイパーリンクか URL を通して、クレジット表示されることに同意したとみなされます。ライセンスの解釈についてはWikipedia:著作権を、それらを含む諸規定については利用規約を参照してください。

MediaWiki:wikimedia-copyrightwarning

とあり、つまり投稿により

  1. 自由に利用できるようなライセンスで公開することに、同意しており、
  2. かつ、この公開を取り消せない。

ことになる、という旨が表示されており、投稿時にはこの文章を読んでいるはずだからです。

利用規約[編集]

ウィキペディア日本語版の利用規約はwmf:利用規約にあり、これによると

ウィキメディア・プロジェクトに投稿するすべての利用者は、自身が投稿したものを他人が自由に再配布し、また再利用することについては、その際に帰属が表示され、かつ、いかなる派生作品に対しても再利用と再配布の同じ自由が適用される限りは、一般公衆に対して広範な許諾を与えるように要求されています。

wmf:利用規約

all users contributing to Wikimedia projects are required to grant broad permissions to the general public to re-distribute and re-use their contributions freely, as long as the use is attributed and the same freedom to re-use and re-distribute applies to any derivative works.

wmf:Terms of Usewmf:利用規約より優先される)

とあり、「再利用と再配布の同じ自由が適用される限り」、「一般公衆に」、その利用を許可するように、とされています。そしてこれを実現する手法としてCC-BY-SAGFDLでライセンスすることに同意したこととされています。

ライセンスの問題[編集]

利用規約やその他の場所にあるように、ウィキペディア日本語版へ投稿された全ての内容は、CC-BY-SAGFDLで公開することになり、この公開が取り消せない旨は#投稿時の注意書きに書かれています。ただ、CC-BY-SAやGFDLには、その終了に関する条項があります。

CC-BY-SA[編集]

CC-BY-SA 3.0 Unported[注 1]の7条に、その終了について

  1. This License and the rights granted hereunder will terminate automatically upon any breach by You of the terms of this License. Individuals or entities who have received Adaptations or Collections from You under this License, however, will not have their licenses terminated provided such individuals or entities remain in full compliance with those licenses. Sections 1, 2, 5, 6, 7, and 8 will survive any termination of this License.
  2. Subject to the above terms and conditions, the license granted here is perpetual (for the duration of the applicable copyright in the Work). Notwithstanding the above, Licensor reserves the right to release the Work under different license terms or to stop distributing the Work at any time; provided, however that any such election will not serve to withdraw this License (or any other license that has been, or is required to be, granted under the terms of this License), and this License will continue in full force and effect unless terminated as stated above.

7. TerminationWikipedia:Text of Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 Unported Licenseより)

  1. このライセンスに基づく利用許諾は、あなたがこのライセンスの条項に違反すると自動的に終了します。 しかし、二次的著作物または集積物をあなたからこのライセンスに基づき受領した第三者に対しては、その受領者がこのライセンスを遵守している限り、この利用許諾は終了しません。 第1節、第2節、第5節から第8節は、この利用許諾が終了してもなお有効に存続します。
  2. 上記a項に定める場合を除き、この利用許諾に基づくライセンスは作品に含まれる著作権法上の権利が存続するかぎり継続します。 許諾者は上記の規定に関わらず、いつでも作品を異なるライセンスで利用許諾あるいは頒布を中止する権利を保有します。 ただし、許諾者がこのライセンスに基づく頒布を将来中止した場合でも、このライセンスに基づいてすでに本作品を受領した利用者に対しては、このライセンスに基づいて過去及び将来に与えられるいかなる利用許諾も終了することはありません。また、上記によって終了しない限りこのライセンスは全面的に有効なものとして継続します。

7. 終了(参考訳:Wikipedia:クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0 非移植より)

という条項があります。これによればCC-BY-SAによる利用は

  1. 利用者がこの条項を守っている間
  2. 作品に対する著作権の保護が継続している間

は、継続するようになっています。言い換えれば、

  1. 条項に違反した利用がなされた場合は、3条と4条を無効とする
  2. 著作権の保護がなくパブリック・ドメインとなった場合は、(そもそもライセンスに基づかなくても利用できるので)ライセンス自体が無効になる

ということです。 ですから、全ての条項を、ウィキペディア日本語版(の利用者)が守っている限り、その投稿内容を撤回することはできません。

なお、7bにより、"the right to release the Work under different license terms or to stop distributing"(作品を違うライセンスで公開したり、配布を中止したりする権利)を保持していますが、これに続いてこのような変更は"not serve to withdraw this License (or any other license that has been, or is required to be, granted under the terms of this License)"(このライセンスや、このライセンスの条項に従い設定・必要とされた他のライセンスには影響しない)となっているため、この部分は「投稿内容の撤回」に対してなんら影響しないと考えられます。

GFDL[編集]

GFDL v1.2[注 2]の9条に、その終了について

You may not copy, modify, sublicense, or distribute the Document except as expressly provided for under this License. Any other attempt to copy, modify, sublicense or distribute the Document is void, and will automatically terminate your rights under this License. However, parties who have received copies, or rights, from you under this License will not have their licenses terminated so long as such parties remain in full compliance.

9. TERMINATIONWikipedia:Text of GNU Free Documentation Licenseより)

この利用許諾契約書の下で明確に提示されている場合を除き、あなたは『文書』を複製、改変、サブライセンス、あるいは頒布してはならない。このライセンスで指定されている以外の、『文書』の複製、改変、サブライセンス、頒布に関するすべての企ては無効であり、この契約書によって保証されるあなたの権利を自動的に終結させることとなる。しかし、この契約書の下であなたから複製物ないし諸権利を得た個人や団体に関しては、そういった人々がこの契約書に完全に従ったままである限り、彼らに与えられた許諾は終結しない。

—9. 契約の終了(八田真行による参考訳:GNU フリー文書利用許諾契約書より)

とあります。これによれば、

  1. このライセンスで指定した方法以外の方法で利用した場合、このライセンスによる権利は自動的に終了する。
  2. しかし逆に、それに従っている限り、その許諾は終了しない。

ということになっています。 ですから、全ての条項を、ウィキペディア日本語版(の利用者)が守っている限り、その投稿内容を撤回することはできません。

注釈[編集]

  1. ^ CC-BY-SA 3.0 Unportedは、新しいバージョンや、同じまたは新しいバージョンで同じ要素(BYとSA)を持ったCCライセンス、互換性のあるライセンスでの再配布を許可することになっています・
  2. ^ ウィキペディア日本語版では、従来からGFDL v1.2およびそれ以降(具体的には、現時点ではv1.3)で、ライセンス更新時に設定されたwmf:Terms of Usewmf:利用規約)では、バージョン指定なし(具体的には、現時点ではv1.1, 1.2, 1.3)での利用が許可されています。