利用者:青子守歌/frwpのウィキプロジェクト名前空間と参考文献名前空間

ウィキペディアフランス語版(以下、略してfrwp)には、

{{ns:102}}に
Projet名前空間
{{ns:104}}に
Référence名前空間

というのが割り当てられていました。

名前から推測するに、ウィキプロジェクトと参考文献に関する名前空間のようです。 fr:Aide:Espace de nomsに名前空間のことが書いてありますが、うっすらとはわかるものの、フランス語は残念ながら読めないですし、実際の使用感なども聞いてみたかったので、irc#wikipedia-frで聞いてきました(ただし英語で)。

Projet名前空間[編集]

ウィキプロジェクト用の名前空間であっているらしいです。 つまり、日本語版だとWikipedia:ウィキプロジェクト 検証となっているものが、プロジェクト:検証となるみたいです。

MediaWikiでは、英語のProject名前空間は、「そのウィキのプロジェクト名前空間」つまり、ウィキペディアだとWikipedia名前空間にリダイレクトになっているので、混同しそうだなとは思いましたが、ウィキプロジェクトは数も多く、また[[WP:|ショートカット]]の接頭辞も専用のPJ:が割り当てられていることから、名前空間を独立させるのは悪くないのではないでしょうか。

個人的には、ウィキプロジェクトはポータルと対になるものだと考えているので、ポータルが独自のPortal名前空間を割り当てられているのを考慮すれば、対になるウィキプロジェクトにもあって当然ではないかというようにも思います。

Référence名前空間[編集]

「参考文献」の名前空間であっているようです。 1つ以上の記事で出典としてあげられていれば、この名前空間にその参考文献の情報を書いておけるものです。 ただし、「書籍専用」だということです。

使用例[編集]

例として、fr:Référence:Elementary principles in statistical mechanics (Josiah Willard Gibbs)を挙げて説明します。

このページは"Elementary principles in statistical mechanics"という1902年にウィラード・ギブズによって書かれた本です(統計力学の分野では割と有名です)。このページには、原著の情報はもとより、他の版(Éditions節)の情報も書かれています。これは例えば、「原著の英語版を出典としたけど、日本語版も出ているよ(あるいはその逆)」という情報を提供することなどに利用されるとのことです。

このページに書かれた情報を実際に参照するときは、fr:Modèle:Gibbs1902のようにテンプレートを経由して、fr:Willard Gibbs#Ouvragesのようにテンプレート呼び出しが行なわれます。

利点[編集]

この名前空間(システム)の利点を聞いてみたところ、以下のような点が挙げられました。

  • どのような記事が、その文献を参照しているか知ることが出来る(特別:リンク元を使って)
  • 異なった版(改訂版や翻訳版など)を同じページに列挙できる
  • 文献の検索が容易
  • その書籍を持っている編集者を調べることができる(利用者ページに所有書籍を公開してもらうことが前提)
  • 記事に「技術的すぎる」情報を含めることなく、簡潔に文献を参照出来る

話を聞いていると、私はさらに以下のような利点が挙げられると思います。

  • 参考文献スタイルの統一
    • ISBNや出版年など、参考文献として必要な情報の欠如防止
  • 使用方法が「簡単」とは言い難い{{cite book}}などを、直接呼び出さなくて済むので、初心者にも優しい
  • 「出典探し」を容易に出来る
    • PJ:Vにある「検証依頼」をより簡単に行なうことが出来るようになる(依頼を作らなくても、その人に直接聞けばよくなる)
  • (出典・情報源を重要視するウィキペディアに、参考文献のためのシステム・名前空間を特別に存在させることは、特に出典・情報源の少ないjawpにとって、その重要性を広く認識させる一定の効果があるかもしれない)

ただし・・・[編集]

利点はあるものの、frwpでは、この名前空間(システム)は、あまり成功しているとは言い難いとのことです。

その理由としては

  • 整備の手間に比べて、利点があまり生きてこない
    • 利点が少し限定的すぎる
    • 「あると便利」だけど、別になくても困らない(もちろん、あって困るものでもない)
  • 古参の熟練編集者は使っている(あるいは存在を知っている)が、あまり広く認識されているものではない

というような点が挙げられていました。つまり、利点があるのは分かるけど、別になくてもなんとかなるというようなことのようです。

その証拠、というわけではないですが、Référence名前空間の最近の更新をみても、編集はあまり活発ではないのが分かります。 名前空間自体はけっこう前(2006年ぐらい)からあり、ウィキプロジェクトもあるようですが、なかなか浸透していないというのが現状のようです。

メモ[編集]

  • 利用者:Aoinekoさんが、この制度の導入を強く推進した一人だそうです。

まとめ[編集]

Projet名前空間(プロジェクト名前空間)の方は、独立させられるならそれに越したことはないので、近いうちに提案できればいいのかなと思います(あるいは誰かしてください!)。

Référence名前空間(文献名前空間?)の方は、もう少し考えてみようと思います。 間違いなく「あれば便利」なのですが、その整備に似あうだけの利点や、整備方法の簡略化方法を探してみないことには、今すぐ導入を提案・・・とはならないと思います(何かいいアイディアあれば教えてください!)。

まぁあと、個人的には、jawpコミュニティはなぜだか「日本語名の名前空間」を使いたがらない人が多い(過半数という意味ではないです)ので、新しく名前空間を作る時に、その名前を何にするかもめそうだなぁ・・・というのもあります。フランス語版からの移入だから、フランス語のままにしようとか言うんでしょうか。これで英語名が採用されたら、それはそれで面白いですね。

関連項目[編集]

感謝![編集]