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利用者:髙尾 昇平/sandbox

ノミバッタ
ノミバッタ 成虫
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
亜門 : 大顎亜門 Mandibulata
: 昆虫綱 Insecta
: バッタ目(直翅目) Orthoptera
亜目 : バッタ亜目(雑弁亜目) Caelifera
: ノミバッタ科 Tridactylidae
: ノミバッタ属Xya
: ノミバッタX japonica
学名
Xya japonica

(de Haan,1842)

和名
ノミバッタ(蚤蝗虫)
英名
pygmy mole crickets(Tridactyloidea)

ノミバッタ(蚤蝗虫、学名:Xya japonica)は、バッタ目 ノミバッタ科に分類されるバッタの一種。体長前肢の形態を除くと、ケラに似ている。ピグミーケラとも呼ばれる。

分布[編集]

日本全土・朝鮮半島台湾中国ロシア極東地方など、離島も含む東アジアに広く分布している。

特徴[編集]

体長はおよそ5mmほどととても小さく、日本最小のバッタ。また、和名通りノミのようによく跳ね、体長のおよそ100倍も跳ねることがある。水面からでも跳ね上がることができる。頭は体に比べて大きく、触角は糸状で短い。体の断面は、丸に近い形をしている。全身がほぼ黒い。

前胸背は樽形で光沢があり、前翅鱗片状後翅扇形をしている。産卵管退化している。腹部にある尾角尾突起 合わせて4本の突起物が目立つ。後肢脛節の先に先端棘の変形した1対のへら状物が付属する。翅は短く、飛翔することはできない。[1]


後脚がとても太い。これはレシリンという弾性たんぱく質でできている。歩行するときは主に、前脚・中脚合わせて4本の足で歩行する。歩行するときには後脚は折り畳まれたままで使用されることはなくい。オスとメスの見分け方は、肛上板の形態で見分ける。[2]

生態[編集]

畑や神社の境内、砂地など,開けておりやや湿っている裸地に生息する。砂粒で作ったドーム状の巣をつくる。また、その中で家族で生活する亜社会性をもつ。3月~11月によく見られ、成虫または、幼虫越冬する。ネジレバネ寄生されることがある。水面のすぐ下を上手に泳ぎ、泳ぎ着かれると胸を横にして気門を水面に出して呼吸する。

雑食性で地面に生える小さな植物類や地衣類昆虫死骸などを食べる。それらを与えることで飼育することが可能。海外の胃内容物解析によると,デトリタスを主に摂食するとの報告がある。また、畑で大量発生し、野菜に被害が出ることもある。そのため、害虫として駆除されることがある。今までの被害は、バッタ類が好むイネ科植物や、アブラムシ類が好むマメ科の植物などに被害が出ている。[3]

繁殖活動は春季初夏にかけて行われる。交尾は他の種とちがいメスがオスに乗り交尾する。産卵は土中に卵室を作り、その深さは1.5cm~3cmほど。一つの卵室につき、卵は8個ほど産卵する。バッタ亜目は卵を卵鞘に包み,産卵管を土中に挿入して産卵する種が一般的であるが,ノミバッタは、卵鞘を作らずに産卵する。これは、産卵管退化しているためである。これはケラ産卵特性に似ており、ケラの場合も同様に土中に卵室を作り,1つの卵室につき10個程度産卵する。 [4]

近縁種[編集]

日本国内で確認されている種

ニトベノミバッタ(学名:Xya nitobei)

ニトベノミバッタはバッタ目 ノミバッタ科に分類されるバッタの一種。南西諸島などに生息する。1987年に発見された。


マダラノミバッタ(学名:Xya riparia)

マダラノミバッタは、バッタ目 ノミバッタ科に分類されるバッタの一種。黒い体に白いまだら模様があるのが特徴。1877年に発見された。


マミジロノミバッタ(学名:Xya leucophrys)

マミジロノミバッタは、バッタ目 ノミバッタ科に分類されるバッタの一種。砂まじりの河川敷に生息する。複眼の上部に人間の眉毛のような白い模様があるのが「マミ(眉)ジロ」の由来。2020年に発見されたばかりの新種。[5]


ツノジロノミバッタ(学名:Xya apicicornis)

ツノジロノミバッタは、バッタ目 ノミバッタ科に分類されるバッタの一種。マダラノミバッタにやや似ているが、ツノジロノミバッタはその名の通り触角の先が白いの特徴。1928年に発見された。

脚注[編集]