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橋詰利治[編集]

橋詰利治(ハシヅメ トシハル、1958年8月8日)は、株式会社萩原農場生産研究所 事業戦略担当部長。スイカ・メロンの品種育成技術及び栽培技術開発、機能性に関する研究者。ゲノム情報を利用したスイカおよびメロンの品種育成並びに成分利用事業、海外展開事業に携わる。

経歴[編集]

1958年(昭和33年)8月8日、奈良県に生まれる。奈良県立榛原高等学校卒業、大阪府立大学大学院農学研究科博士課程前期終了、京都府立大学農学研究科農学博士取得。スイカ・メロンを専門に品種育成を行う株式会社萩原農場に入社以来、研究開発業務に携わる。スイカ・メロン栽培において土壌分析を行い残肥量や土壌の診断結果を基にした栽培体系を構築。スイカおよびメロンの病害対策として種苗の検査体制を整える。スイカの胚珠培養によるembryogenicなカルスの誘導から大量増殖方法の開発を行う。スイカ栽培で低温期や曇雨天時における着果の安定化を図るため花粉用品種の育成並びに長期貯蔵花粉の開発を行う。DNAマーカーによるスイカのF1品種識別技術を開発し、スイカF1種子純度検定に基づくの種子の安定生産に寄与[1][2] する。スイカの連鎖地図の作成並びにDNAマーカーによる野生スイカの利用をもとにボツワナ共和国農務省と奈良先端大学院大学と共にスイカ野生種に関する共同研究を行う[3]。種子用スイカエキスを利用したスイカ石鹸や飲料を開発する。ラットやイヌの動物試験によりスイカエキス飲料「アクアシトルリン」が、中性脂肪低減と尿路結石原因物質の予防効果があることを示す[4][5][6]。 スイカ品種の海外輸出に伴う品種保護のために大規模なスイカゲノム解析による品種識別技術の開発を行うともにスイカ品種ゲノムのデータベースを構築する。スイカスプラウトから抽出したエキスが、抗がん作用があることを発見する[7]。スイカ果実エキスから、光皮膚老化抑制作用がある新規化合物を世界で初めて発見する。海外展開事業として、スペイン、ベトナム等におけるスイカ・メロン産地や市場動向を調査し、自社品種導入の基盤整備を行う。

「スイカ・メロンの全てを余すことなく利用する」を念頭に、抽出したエキスをもとに食品、化粧品原料分野における成分利用事業に従事する[8]。 


1985年(昭和60年) 4月1日株式会社萩原農場入社。

1985年(昭和60年) 名古屋大学農学部にて研修し、組織培養技術を習得。

1986年(昭和61年) スイカ・メロン栽培における土壌診断に基づく栽培体系の構築。

1991年(平成3年)園芸学会大会にて「スイカの胚珠培養による胚からのembryogenicなカルスの誘導」[9]について研究発表。

1991年(平成3年)農水省野菜・茶業試験場において、依頼研究員として遺伝子導入技術並びにDNA分析技術を習得し、スイカDNA品種識別技術を開発[10]

1992年(平成4年)10月 農水省野菜・茶業試験場と「スイカF1品種の識別に用いる合成オリゴヌクレオチド[10][11] [12]」を特許出願。【出願番号】特願平4-288119

1992年(平成4年)DNA分析技術を導入し、DNAマーカーによるスイカF1種子の純度検定を開始する。

1993年(平成5年)9月 農水省野菜・茶業試験場と「スイカの選抜に用いる合成オリゴヌクレオチド[11]」を特許出願。【出願番号】特願平5-260415

1994年(平成6年)RAPDマーカーによるスイカ連鎖地図の作成[13]

1997年(平成9年)スイカの開葯性に及ぼす低温期の影響について園芸学会大会にて研究発表。

2005年2月 奈良先端大学院大学と共に野生のスイカを探索するためボツワナ共和国を視察。

2006年1月 奈良先端大学院大学と、社長萩原俊嗣氏と共に野生のウリ科植物探索のためボツワナ共和国のカラハリ砂漠を視察。[3]

2006年(平成18年)9月京都府立大学大学院農学研究科より 「スイカ(Citrullus lanatus)におけるDNAマーカーの開発と利用、並びに野生スイカの育種素材としての利用に関する研究」と題した博士論文を提出。博士号取得。[14]

2006年(平成18年)11月アジア・アフリカ学術基盤形成事業における合同セミナー「カラハリ砂漠野生植物資源の探索と利用[3]」にて講演

2008年6月日本植物細胞分子生物学会シンポジウムにて「スイカ及びメロンにおけるDNAマーカーの開発と利用[15] 」について講演。

2009年4月種子用スイカのエキスを利用したスイカ石鹸を開発、製造する。[16]

2010年(平成22年)北里大学への依頼研究にて種子用スイカエキスの動物試験を行い、中性脂肪の低減効果を認める。[4] [17]

2011年(平成23年)農林水産省農山漁村6次産業化対策にかかる品種保護に向けたDNA品種識別技術確立事業に参画し、スイカcDNAライブラーを構築し品種識別マーカーを開発[11][18]する。

2011年(平成23年)日本ナス科・ウリ科ゲノム合同国際シンポジウムにて「DNAマーカーを用いたスイカの育種」について講演。[1]

2012年(平成24年)農林水産省農山漁村6次産業化対策にかかる輸出拡大サポート事業の「品種保護に向けたDNA品種識別技術確立対策」に参画[19]し、大規模なゲノム解析によりスイカのゲノムライブラリーを構築。

2012年(平成24年)、2013年(平成25年)大阪府立大学大学院の「応用生命科学基礎特論A」にて「ゲノム情報を利用したウリ科作物の育種」について集中講義。

2013年(平成25年)農林水産省農山漁村6次産業化対策のうち知的財産の総合的活用推進事業(品種保護に向けたDNA品種識別技術実用化)に参画し、Radシーケンスに基づくスイカDNA品種識別マーカーを開発。 保護に向けたDNA品種識別技術実用化)に参画し、スイカゲノム情報に基づくスイカの品種識別SNPsマーカーセットを開発する

2013 年(平成 25 年)3 月アメリカ産スイカ振興協会の招聘でカリフォルニアにおけるスイカ産地での土壌病害防除方法について技術指導を行う。

2013年(平成25年)同志社大学大学院生命医科学研究科アンチエイジングリサーチセンターへの試験依頼によりスイカ果実エキスに強い抗糖化作用を発見する。

2014 年(平成 26 年)農林水産省農山漁村 6 次産業化対策事業のうち知的財産の総合的活用推進事業([20] 品種保護に向けた DNA 品種識別技術実用化)に参画し、スイカゲノム情報に基づくスイカの品種識別 SNPs マーカーセットを開発する

2014年(平成26年)7月 中国山東司百客生物科技有限公司の依頼によりスイカ貯蔵花粉利用のための技術指導を行う。

2014年(平成26年)近畿大学農学部との委託研究によりスイカスプラウトエキスに抗がん作用があることを発見する。[7]

2015年(平成27年)4月 スイカエキスを利用した飲料「アクアシトルリン」を開発[4]、製造する。

2015年(平成27年)近畿大学農学部との委託研究によりスイカ果実エキスに光皮膚老化抑制作用[21]があることを発見する。

2016年(平成28年)株式会社萩原農場生産研究所執行役員並びに事業戦略担当部長に就任。

2016年(平成28年)帝塚山大学への委託研究にてスイカ果実搾汁方法を開発する。

2016年(平成28年)農林水産省農林水産物・食品輸出促進対策事業の種苗産業海外展開促進事業(品種保護に向けたDNA品種識別技術等の実用化事業)に参画し、開発されたSNPsマーカーのスイカ品種保護 への広い実用性について検証。

2016年(平成28年)8月 社長と共にスペインにおけるスイカ産地を視察する。

2016年(平成28年)ヤマザキ学園大学との委託研究によるイヌの試飲試験においてスイカエキス飲料が中性脂肪の低下と尿路結石の原因物質に対する予防効果があることを示す。[5]

2017年(平成29年)1月近畿大学農学部と共同で「スイカスプラウト由来物質を主成分とする加工食品と医薬組成物[7] 」を特許出願。【出願番号】特願2017-527000(P2017-527000)

2017年(平成29年)奈良県6次産業化ネットワーク活動推進整備事業に参画し、スイカ果汁を利用した商品開発を行う。

2018年(平成30年)5月 ベトナム農業科学院(VAAS)と萩原農場主催のワークショップにおいてベトナムでのメロン品種栽培についてセミナーを行う。

2018年(平成30年)8月日本食科学工学会第65回大会シンポジウムにて「スイカの品種改良と利用」について講演。

2018年(平成30年)三重大学、岐阜大学との共同研究によりスイカ果実エキスに強い光皮膚老化抑制作用[22] がある新規化合物を発見する。

2019年8月(令和元年)「スイカの品種改良と利用」日本食品科学工学会誌で発表。[23]

2020年(令和2年)6月三重大学、岐阜大学と共同で「スイカ由来の新規化合物とそれを用いた組成物[24]」を特許出願。 【出願番号】特願2020-104153(P2020-104153)

2021年(令和3年) ヤマザキ動物看護大学との委託研究で、スイカエキス飲料のイヌ試飲試験において、腸内細菌叢解析結果からの腸内環境を一定の状態に収束させる効果があることを示す。[6]

論文・著書[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 日本ナス科・ウリ科ゲノム合同国際シンポジウム”. 岡山大学. 2022年2月1日閲覧。
  2. ^ 任意増幅によるDNA多型(Random Amplified Polymorphic DNA,RAPD)に基づくスイカおよびトマトF1種子の純度検定〔英文〕”. CiNii 国立情報学研究所. 2022年2月1日閲覧。
  3. ^ a b c アジア・アフリカ学術基盤形成事業 平成18年度 実施報告書”. 日本学術振興会. 2022年2月1日閲覧。
  4. ^ a b c アクアシトルリン”. ベジスイカラボ. 2022年2月2日閲覧。
  5. ^ a b スイカエキス飲料がイヌの血清および尿成分に及ぼす効果”. 学術DB. 2022年2月2日閲覧。
  6. ^ a b スイカエキス飲料水がイヌの腸内細菌叢に及ぼす影響”. Journal of Analytical Bio-Science. 2022年2月1日閲覧。
  7. ^ a b c スイカスプラウト由来物質を主成分とする加工食品と医薬組成物”. astamuse company, ltd.. 2022年2月1日閲覧。
  8. ^ メロンスプラウト由来物質を主成分とする加工食品および医薬組成物”. 株式会社サイエンスインパクト. 2022年2月1日閲覧。
  9. ^ スイカの胚珠培養による胚からのembryogenicなカルスの誘導.”. 一般社団法人園芸学会. 2022年2月1日閲覧。
  10. ^ a b スイカF1品種の識別に用いる合成オリゴヌクレオチド”. アスタミューゼ株式会社. 2022年2月1日閲覧。
  11. ^ a b c スイカの選抜に用いる合成オリゴヌクレオチド”. 日本特許情報. 2022年2月1日閲覧。
  12. ^ スイカf1品種の識別に用いる合成オリゴヌクレオチド”. google patents. 2022年2月2日閲覧。
  13. ^ RAPDマーカーによるスイカ連鎖地図の作成”. 農研機構. 2022年2月1日閲覧。
  14. ^ 博士論文 スイカ(Citrullus lanatus)におけるDNAマーカーの開発と利用、並びに野生スイカの育種素材としての利用に関する研究”. 学術BD 日本の博士論文. 2022年2月1日閲覧。
  15. ^ 第26回日本植物細胞分子生物学会大会・シンポジウム”. 一般社団法人日本植物バイオテクノロジー学会. 2022年2月1日閲覧。
  16. ^ アクアシトルリンソープ AQUA CITRULLINE SOAP 75g”. POWER OF FOOD. 2022年2月2日閲覧。
  17. ^ スイカエキス飲料水がイヌの腸内細菌叢に及ぼす影響”. Journal of Analytical Bio-Science. 2022年2月1日閲覧。
  18. ^ スイカ(Citrullus lanatus)におけるDNAマーカーの開発と利用、並びに野生スイカの育種素材としての利用に関する研究”. CiNii 国立情報学研究所. 2022年2月1日閲覧。
  19. ^ 農山漁村6次産業化対策事業に係る公募要領”. 農林水産省. 2022年2月1日閲覧。
  20. ^ 知的財産の総合的活用の推進事業”. 構想日本・日本大学尾上研究室・Visualizing.JP・特定非営利活動法人Tansa. 2022年2月2日閲覧。
  21. ^ スイカのチカラ”. 株式会社萩原農場. 2022年1月3日閲覧。
  22. ^ Phenolic glycosides from young fruits of Citrullus lanatus”. Elsevier B.V. or its licensors or contributors. ScienceDirect. 2022年2月4日閲覧。
  23. ^ スイカの品種改良と利用”. 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター. 2022年1月31日閲覧。
  24. ^ スイカ由来の新規化合物とそれを用いた組成物”. 株式会社サイエンスインパクト. 2022年1月20日閲覧。