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利用者:Aldentea/sandbox/電子線マイクロアナライザ

構成[編集]

電子光学系[編集]

電子を発生させる電子銃は、タングステンフィラメントあるいは六ホウ化ランタン(LaB6)結晶を用いた熱電子放出型のものの他に、電界放出型のものも用いられる[1]。いずれにしても、電子は3~30kVの電界によって加速され、磁界レンズで集束された上で試料表面に照射される。

ビーム径は電子銃の種類によって異なり、タングステンフィラメントを用いたものだと100nm程度、LaB6を用いたものだと50nm程度、電界放出型のものであれば10nm以下にすることができる。輝度や寿命でも電界放出型電子銃が勝るが、プローブ電流の安定度は熱電子放出型電子銃の方が優れている。

X線検出系[編集]

特性X線は化学分析のために用いられる。特定すべきエックス線波長は、波長分散型X線分光器(WDS)またはエネルギー分散型X線分光器(EDS)により選択的にカウントされる。関心のあるエックス線波長を選び、それらをガスフロー型または封入型の比例検出器に向けるために、WDSは分光結晶によるブラッグ回折を利用している。対照的に、サンプルから発生した全波長のエックス線を蓄積するために、EDSは固型半導体を使う。EDSが一般的により短いカウント時間でより多くの情報を与える一方で、WDSはその優れたエックス線ピーク解像度のゆえに、それ以上に精度の高い技法である。

化学組成は、既知の構成による強度(標準強度)とサンプル物質に由来の特性X線強度とを比較することによって決定される。結果として生じている化学的情報はサンプルの表面組織のコンテクストの中で収集される。鉱物性の粒または金属などの素材(領域)中の化学組成におけるバリエーションはすぐに決定することができる。化学的情報(エックス線発生量)が収集される分量は0.3 - 3立方マイクロメーターである。

脚注[編集]

  1. ^ 電界放出型の電子銃を備えたEPMAを、特にFE-EPMAと称することがある。