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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

株式会社 藤枝江﨑新聞店(ふじえだえざきしんぶんてん、FUJIEDA EZAKI SHINBUNTEN Inc.)は、静岡県藤枝市にある新聞販売店。

 概要

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「藤枝江﨑新聞店」の創業は、1938(昭和13)年、初代の「江﨑浮山(えざきふざん:実業家・新販売店経営者・興行師)」が藤枝市藤枝に開いた「東京日日新聞(毎日新聞の前身)藤枝専売所(新聞販売店)」が始まり。情報発信の新聞販売を基盤に、劇場・映画館などの興行事業にも着手。ピーク時には6館の劇場(映画館)を経営する。その後家庭用テレビの普及にともない、劇場は閉館し、その場所を本屋や文化教室に展開。1979(昭和54)年、2代目の「江﨑友次郎」が代表に就任。1999年に藤枝商工会議所の会頭、藤枝市観光協会の会長の職につき、藤枝市の経済・文化・観光を牽引した。創業70周年の2008(平成20)年、次男の「江﨑晴城」が3代目代表に就任。地域情報紙の発行や、新聞購読者のための古紙回収事業など、地域のためのさまざまな取り組みにも着手。

社是は、「感謝・親切・奉仕」

 沿革

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初代:江﨑浮山

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1887(明治20)年8月1日、愛知県小牧に、父「江﨑友吉」と母「きょう」の第5子として、誕生。          

          本名は、「江﨑千代吉(ちよきち)」。

          青・壮年期を名古屋で過ごし、製粉卸売業、芝居みやげ販売「芝居屋浮山」を経営。

          後に、地方紙「静岡日報」の名古屋支局長を務めた。

          役者などの著名人に知人が多く、自らと並んで撮影させた「併立写真」収集家でもあった。

1929(昭和4)年、妻「千代子」との間に、長男「友次郎」誕生。

1930(昭和5)年、明治の言論人「徳富蘇峰」が、静岡の料亭「浮月楼」にて「江﨑浮山」と命名。

         「浮月楼」の「浮」と、「山が浮くような愉快な人」との意。

1932(昭和7)年、次男「武男」誕生。

1938(昭和13)年、50歳の時、静岡で「江﨑新聞店」を開いていた兄「江﨑鋹兵衛(ちょうべえ)」の  

          勧めで、家族で藤枝に転居。

          毎日新聞の前身「東京日日新聞」の藤枝専売所(新聞販売店)の経営を始める。

          さらに興行事業にも着手し、劇場の経営も始めた。

1939(昭和14)年「旭光座」(現在の藤枝3丁目)経営開始。

1940(昭和15)年「松竹館」(現在の藤枝5丁目)開館。

1941(昭和16)年、太平洋戦争が勃発。戦時下では新聞も統制される。

1945(昭和20)年、業界を統率していた「日本新聞公社」より、新聞配給所長として公認される。

          その年に終戦し、戦時中の合売体制は解体。

1952(昭和27)年、各新聞社が専門店の設置する専売制時代になり、各店が購読者の争奪戦となる。

          新聞社が、野球のスポンサーとなっている球団があり、「江﨑浮山」は、

          劇場の興行や野球の招待券などを、顧客サービスに利用し、他店との差別化に成功。         

1954(昭和29)年「毎日映画劇場(通称:毎映)」(現在の駅前3丁目)開館。

1955(昭和30)年 劇場「テアトル毎日」(下伝馬)開館。

1957(昭和32)年 劇場「岡部毎日」(岡部町)開館。

          大井川町でも映画の不定期上映を行う「駿南劇場」を運営。

          このころまでに計6館の劇場を経営。

1961(昭和36)年、地域文化への貢献を目的とした私設図書館「毎日浮山館」(仮宿)を開館。

1962(昭和37)年には、複数系統の新聞を扱う「複合専売」形式を採用。

           「育伸社」と共同し「共栄店」(現、藤枝2丁目)を組織。

1963(昭和38)年、藤枝駅前の「毎日会館」に、藤枝市初の3階建ての建物「毎日綜合教室」を開講。

*県内初のカルチャースクールとなり、料理教室、絵画、華道、算盤、きもの着付、英語、音楽教室などを教えた。

*高度成長期を迎え、家庭用テレビが普及し、映画館も終焉を迎えた。

1969(昭和44)年に「旭光座」が閉館。

          「松竹館」は改装して「シネマ・ゴール」と改称。

           隣には洋風喫茶のはしり「グリル・ゴール」を開店。

1971(昭和46)年、「岡部毎日」閉館。

1972(昭和47)年、「テアトル毎日」閉館。

1973(昭和48)年、「毎映」閉館。

1975(昭和50)年、「シネマ・ゴール」が閉館。映画産業からは撤退。

1976(昭和51)年、「毎日会館」を駅前2丁目に新築移転。「藤枝江﨑書店」をオープン。

2代目:江﨑友次郎

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1979(昭和54)年、「株式会社 藤枝江﨑新聞店」を設立。「江﨑友次郎」が代表取締役社長に就任。

1980(昭和55)年、本社ビルを建て替え、現在の「江﨑新聞ビル」を新築。

1983(昭和58)年、旧「毎映」跡地(駅前3丁目)に「毎栄ビル」を新築。

1984(昭和59)年、「藤枝カルチャーセンター」を開講。

          不動産業の「旭光興業有限会社」を設立。

1985(昭和60)年、共栄店を法人化し「有限会社藤枝共栄販売所」を設立。

1987(昭和62)年、駐車場50台完備の大型書店「藤枝江﨑書店メディア3駅前店」開店。

1988(昭和63)年、創業50周年を迎え「50周年記念式典」を開催。

1990(平成2)年、「藤枝江﨑書店駿河台ベスト店」開店。

1995(平成7)年、「駿河台ベスト店」がショッピングセンター「ナッティ」内に、増床移転。

1996(平成8)年、新聞の折込広告の取り次ぎ業務「有限会社 藤枝オリコミピーアール」を設立。

1997(平成9)年、書店第4の拠点「藤枝江﨑書店蓮華寺池公園店」を開店。

1998(平成10)年、毎映ビルの「藤枝カルチャーセンター」が「SBS学苑」とタイアップ。

          創業60周年で「この街でふれあい感謝の60年」をスローガンに感謝の集いを開催。

1999(平成11)年、「藤枝商工会議所」の会頭、「藤枝市観光協会」会長に就任。

2000(平成12)年、新聞宅配網を活かした「宅本サービス」[1]をスタート。

          2005(平成17)年、住民・障がい者とともに森の再生に取り組む「古紙回収サービス事業」をスタート。         

2006(平成18)年、地域の超ローカル情報紙「Yomu 46」を創刊。

2008(平成20)年、「Yomu46」が、新聞購読者の情報紙「むるぶ(読・見・遊)」[2]に発展(41400部発行)。

         「創業70周年感謝の集い」を行い、「友次郎」が会長に就任。

3代目:江﨑晴城
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2008(平成20)年、代表取締役社長に就任。

          藤枝市内すべての小学校15校に「AED(自動体外式除細動器)」を寄贈。

          小中学校に社員を派遣して、「AED・命の大切さ、新聞の読み方講座」を開催。

          古紙回収の資金で、桜の新名所を作ろうという「千本桜プロジェクト」始まる。

2009(平成21)年、藤枝駅南に官民複合施設「BiVi藤枝」がオープン。

          館内に「藤枝江﨑書店BiVi店」を開店。

         「むるぶWEBサイト」開設。          

2010(平成22)年、情報紙「むるぶ」の情報が焼津市にまで拡大(発行部数82000部)。

2011(平成23)年、朝からラーメンを食べる食文化を情報発信する「藤枝朝ラー文化軒究会」を発足。

2012(平成24)年、ケーブルテレビの番組「駅サイティング藤枝」のプログラムをコーディネート。

          藤枝駅改札前の大型ディスプレイ「パープルビジョン」の運営(藤枝市委託事業)

2014(平成26)年、藤枝市と連携し、5新聞販売店が共同で、高齢者の見守り・声掛けサービス。

          高齢者の健康を気遣う「牛乳の配達事業」[3]も開始。

          動画を使った「むるぶTV」の配信。

2015(平成27)年、島田市に配布するフリーペーパー「ココガネ」創刊(50000部)。

          藤枝市の文化施設「藤枝市民会館」の企画・運営を行う指定管理事業開始。

2016(平成28)年、新聞購読世帯への広告配布サービス「ポスティング事業」開始。

          藤枝・焼津・島田の全世帯をカバーする「むるぶプラス」[4]発行(132000部)。

2017(平成29)年、藤枝市観光協会会長に就任。

2018(平成30)年、地域みっちゃく生活情報誌月刊「ふじえ~ら」を創刊(藤枝市内54000部発行)。

          子育て応援施設を動画で紹介する「ふじえTV」の配信もスタート。

          台湾との貿易・旅行・海外展開支援を行う会社「FTグローバル」を設立。

          *「台湾遠達国際企業」との共同出資。

2019(平成31)年、「藤枝市観光案内所」をリニューアル。

          藤枝ゆかりの品々・お土産物などが並ぶ「fujifujiマルシェ」を設置。

          創業80周年を迎えて、記念式典実施。

2019(令和1)年、日本経済新聞社第1回「NIKKEI全国社歌コンテスト」にて「ユーモア賞」を受賞。

             

 グループ企業・関連会社

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藤枝江﨑グループ

本社:藤枝江﨑新聞店 藤枝市藤枝1丁目4-12江﨑新聞ビル

新館:藤枝江﨑新聞店新館 藤枝市藤枝2丁目4-38

駅前店:藤枝江﨑新聞店駅前店 藤枝市青木1丁目21-3

東店:藤枝江崎新聞店東支店 藤枝市下藪田80-15

・藤枝江﨑書店

  藤枝江崎書店 駅南店(藤枝市高岡1-3-3)TEL :054-635-8181

         10:00~22:00 定休日(元旦・6月末)Pあり

  藤枝江﨑書店 BiVi店(藤枝市前島1-7-10)TEL:054-270-4308

                          10:00~20:00 不定休 BiVi藤枝 Pあり(1時間無料) 

・SBS学苑藤枝校[5]

・藤枝オリコミピーアール[6]

・旭光興業(The Label)

・FT global(FTグローバル)

・株式会社オリピーグループホールディングス

 

 出典・脚注

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参考文献・参考サイト

「藤枝江﨑グループ 創業80周年記念誌」参考

 藤枝ICTコンソーシアム「まなシェア」コラム  第14回 企業訪問「藤枝江﨑新聞店」[7]参考

「藤枝江﨑新聞店」公式サイト[8]参考

関連項目

 ・江﨑浮山

 ・江﨑晴城

 外部リンク

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 ・公式ウェブサイト 「藤枝江﨑新聞店」[9]

  1. ^ 宅本サービス | 藤枝 江﨑新聞店”. 2020年12月11日閲覧。
  2. ^ む・る・ぶ | 藤枝 江﨑新聞店”. 2020年12月11日閲覧。
  3. ^ 森永ミルク | 藤枝 江﨑新聞店”. 2020年12月11日閲覧。
  4. ^ む・る・ぶ | 藤枝 江﨑新聞店”. 2020年12月11日閲覧。
  5. ^ SBS学苑藤枝校 | 藤枝 江﨑新聞店”. 2020年12月11日閲覧。
  6. ^ 藤枝オリコミピーアール | 藤枝 江﨑新聞店”. 2020年12月11日閲覧。
  7. ^ 学びをナビゲーション【まなシェア】-第14回企業訪問 株式会社藤枝江﨑新聞店”. fujieda.manashare.net. 2020年12月11日閲覧。
  8. ^ 藤枝江﨑新聞店|静岡県藤枝市の新聞配達おまかせください。”. 2020年12月11日閲覧。
  9. ^ 藤枝江﨑新聞店|静岡県藤枝市の新聞配達おまかせください。”. 2020年12月11日閲覧。