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利用者:Cassiopeia sweet/EX

少なくとも、ウィキペディアでは「見たままの情報」はWikipedia:独自研究は載せないにひっかかります。書き込もうという場合は、新聞や雑誌などに出てから「ほらほら、新聞に書いてある、本当なんだよ」「この雑誌にはそう書いてあるよ」ということを示さなければいけないんですね。「信頼できる情報源出典を明記する」というのは、別に難しいことを言っているわけではなく、「書き込むんだったら相手が納得してくれるような証拠を出そう」というだけの話なんですよ。

例として、実際にあった話をしましょう。


東海道線を走った小田急ロマンスカー

1982年12月、ある中学生が学校から小田急線で帰宅する途中、相模大野駅で普段は止まっていないはずの電車が止まっているのを見かけました。その電車は、2年前に運行を開始したばかりの、当時としては最新型のロマンスカーでした。

中学生は電車を降りて、ちょうど近くで待機していた駅員さんに「何でロマンスカーが、こんな時間にここにいるのですか」と尋ねてみました。すると、「このロマンスカーを国鉄に貸して、東海道線で試験をするんだよ」と教えてくれたのでした。

それを聞いた中学生は「小田急ロマンスカーが東海道線を走るなんてすごい!」と思い、早速次の日に鉄道好きの仲間に「小田急ロマンスカーが東海道線を走る!」と、自分の得た情報を伝えました。しかし、相手の反応は「そんなことがあるわけないだろ」と、信じてもらえませんでした。

日曜日、東海道線を走るロマンスカーのことが新聞でもとりあげられました。月曜日に学校に行くと、鉄道好きの仲間から「おいおい、小田急ロマンスカーが東海道線を走っているな、すげーよ!」と言われましたが、その仲間は、土曜日に「そんなことがあるわけない」と言った人だったのでした。


似たようなことは、たぶん小学生か中学生のあたりで、一度は経験するんじゃないかと思います。

まあ、少しでも早く広めたいという気持ちは分かりますが、現実世界では見たまま情報を信じてくれる人もいるかもしれませんけれど、少なくともウィキペディアはそうではありません(心構えとしては、みんなが「それ、本当なの?」と疑っているくらいの気持ちでいたほうがいいのかも知れません)。せっかく書いたものを消されたくないのであれば、出典を提示するのが一番いい方法なのです。上の例で言えば、新聞に載っていたのを見せていれば、みんな初めから納得していた、ということなのです。

では、どんなものを提示すればいいのか?ということになりますが、例えば市販の鉄道雑誌に載っていたのであれば、「鉄道ピクトリアルの2012年10月号97ページに掲載」という感じで脚注をつければいいと思います。ただ、ネットでの情報は、個人運営のサイトなどは「信頼できる情報源」にはあたりませんので差し戻されます。今のところ、RMニュース(鉄道雑誌「レイルマガジン」を発行している出版社が運営)やrailf.jp(鉄道雑誌「鉄道ファン」を発行している出版社が運営)からの情報であれば、問題ないと思います。