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ちびキャラとは、デフォルメ技術のなかでもスーパーデフォルメによって作られた頭身の低いキャラクターである。 佐藤元の著書「チビキャラの描き方 人物編」では、2〜4頭身の誇張表現を使って縮めたキャラクターと定義している。

概要[編集]

ちびキャラを作るには、デフォルメの過程である外輪をおさえて、 特徴を捉え誇張・省略を行う。そのため特徴を記号的表現によって表すために。その利用は、漫画やアニメだけでなく。CM、手紙などへのマスコットとして、応用を利かせて扱われる(#バンダイによるマーケット展開も参照のこと)。

歴史[編集]

一般的には、スーパーデフォルメは、バンダイのSDシリーズから始まったと考えられることが多い。日経ビジネス等では、そう紹介されている。SD戦士シリーズなどのバンダイの営業活動や商品は、版権を越えた活動を行っている点においても知名度・認識度が高い。

一方で佐藤元は、ちびキャラの歴史について、 まずデフォルメそのものが世間に浸透したのは、雑誌「OUT」において、宇宙戦艦ヤマトのパロディが多く排出されたことにあるとして、日本初のデフォルメキャラ商品化(既にあるキャラクターをちびキャラ化したもの)は、そのパロディブームが収束した後に、佐藤自身が関わったアニメのデフォルメキャラでありSDシリーズよりも数年前に登場したQロボシリーズであると語っている。

バンダイによるマーケット展開[編集]

1970年代末から80年代における宇宙戦艦ヤマト、銀河鉄道999、機動戦士ガンダムなどのSFブームは、90年代にかけて「ナンセンスギャグ」それと「神秘主義」の路線に取って代わられた。

バンダイは、1990年頃より キャラクターマーチャンダイジングの深化 を合言葉に、キャラクター商品化に向けた経営戦略を打ち出してきた。その1つとして、SDと名づけられた既存キャラクターの2頭身化である。このSD化のアイデアは、機動戦士ガンダムが起点となる。

ガンダムは、リアルさが売りであったため、模型やビデオ作品以外の商品展開ができなかった。 そこでユーモラスな2頭身キャラクターであるドラえもんに、ガンダムを押し込んでみたところ小学校高学年から高校生までがターゲットであった従来の支持層を、幼児から小学校低学年まで広げることとなった。 この成功が後にショップ「ショットM78」を展開するに至る。2頭身にかわいらしくデフォルメされた商品は、女の子好みにデザインされており場所柄も客層も10代女性が十分に含まれている。

しかしバンダイでは、ガンダムやウルトラマンに続く定番キャラクターを作れるかどうかが焦点だった。 これに対する1つの結果が版権枠を超えたビジネス展開となった。 SD戦士シリーズでは、例えば仮面ライダーが採用されている。 日経ビジネスでは、この交渉にあたって、いくつもの版権元と密に交渉して、利害調整に奔走したバンダイの熱意に、東映テレビ事業部の大坪通夫らが舌を巻いた。と伝ている。

参考文献[編集]

  • 朝日キーワード1991, 1990年4月, 朝日新聞社, ISBN 978-4022275912 (page41)
  • 日経ビジネス, 1992年7月13日号, 日経BP社, (page.46-48)
  • 佐藤元 著, チビキャラの描き方. 人物編, グラフィック社, 2003.8, ISBN 4-7661-1415-9 (page2, 8, 17)
  • 佐藤元 著, チビキャラの描き方. 動物・モノ編, グラフィック社, 2003.8, ISBN 4-7661-1416-7 (page2, 18, 20)