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利用者:Haruno Akiha/temp1

ぼくらのの登場人物では、鬼頭莫宏の漫画作品『ぼくらの』(およびこれを原作とするテレビアニメ、小説)の登場人物について記述する。小説版のみに登場する人物についても本項で扱う。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


「ゲーム」の誘い手

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ココペリ(声:東地宏樹
子供達を「ゲーム」に誘った張本人で、洞窟の住人。自らジアースを操って敵との戦闘をしながら、子供たちに戦い方を一通り教え、消えていった。子供達を誘ったときには変人めいた言動をしていたが、敵と戦闘していたときはその奇矯さは見られなかった。またその際、初めて登場したときにはなかった傷跡らしきものが頬にあった。初登場時にかけていたのは伊達眼鏡で、戦闘時には外しており、コダマに受け継がれた。
ココペリという名称は、インディアンの間に伝わるカチーナと呼ばれる精霊の一種に存在している (en:Kokopelli)。背中の曲がった笛吹き男の姿で表され、豊穣をもたらす存在であるとされる。命名に関連しているのかどうかは明言されていない。原作者のサイト「パズルピースは紛失中」にこの笛吹き男のオブジェの写真がある[1]
コエムシ(声:石田彰
戦闘やジアースに関する情報を子供たちに教える正体不明のサポーター。作品の謎を握るキーキャラクター。モデルはジョージ秋山のマンガ『ザ・ムーン』の「糞虫」。漫画版では握り拳大の大きさだが、アニメ版では人の頭程度の大きさになっている。素粒子のコピー(物質の転送)能力を有し、戦闘開始時には問答無用で子供たちをコクピットに転送させる。ぬいぐるみのような一見ユーモラスな姿をしているが、残忍な性格で口も悪い。ココペリには「こいつは信用できない」と言われている。
コエムシは、ココペリと同様 カチナの一種にその名前が見られる(Koyemshi、別名:泥頭・マッドヘッド)。部族の祖先であり 道化のように振る舞うことで人を導く存在らしい。ココペリ同様に命名に関連しているのかどうかは明言されていない。コエムシの名前を聞いた子供たちの幾人かが臭そうに鼻をつまむシーンもあり、モデルの糞虫から糞→肥の連想もある[2][3]
小説版に於けるコエムシについては、後述の小説版の登場人物を参照されたし。

15人の子供たち

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和久 隆

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和久 隆(わく たかし/ワク)
声:阪口大助
中学1年/身長155cm/B型。明るく活発な性格で、自然学校のムードメーカー。小学生の頃は地元のサッカーチームのレギュラーであり相当な戦績を残していて、それが自慢でもあった。自分よりも優秀なサッカー少年だった父がそんなそぶりを見せもしていなかった事に気付いてからは、サッカーをする意味、生きる事の意味に悩み、中学進学と共にサッカーからは一旦身を引いている[4]
アニメ版:一部のエピソードが省略された事以外は原作準拠。紋様の出現箇所は、左上腕部[5]
小説版:パイロット選定順番絡みによる変更箇所が多い[6]

小高 勝

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小高 勝(こだか まさる/コダマ)
声:保志総一朗
中学1年/身長145cm/O型。建設業社長の息子。家族構成は父親と兄が二人で、母親は原作・アニメ版のどちらにも登場していない(小説版では別居中という設定)。父の粗野な短所を貶しながらも、ビジネスマンとしての長所を理解し、尊敬している。ジアース内の椅子も父が社長室で用いているもの。現実主義者な面と、生命の弱肉強食の側面を尊重し自分や父を「選ばれた優良な命」とする偏った思考から、歳に不相応な冷静さと非道さを併せ持ち、猫をエアガンで撃つ事に飽きたらず、「人を殺す経験は自分の糧となる」と信じている。姿を消したココペリが唯一残した伊達眼鏡を受け継いでかけている[7]
アニメ版:父の会社はデベロッパーに変更。兄は一人しかおらず、コダマは次男。また、兄は、原作では父とは進む道を違えているが、アニメ版では父の会社に勤務している。
蟹を花火で焼いたり、部屋を真っ暗にしていたり、若干根暗な印象が目に付く。自分の思想を簡単に口にするので、非道さは外面にも現れている。しかしその反面、戦闘中は動揺が多く見られるなど、幼さも感じられる。紋様の場所は両二の腕。
小説版:原作準拠の設定であるが、パイロットの順番変更に伴う人格の成長が著しい。かける伊達眼鏡は次兄が捨てたのを受け継いだもの[8]

矢村 大一

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矢村 大一(やむら だいいち/ダイチ)
声:杉田智和
中学1年/身長150cm/A型。家族思いの実直な少年で堅物。並の成年男子をしのぐ頑健な肉体の持ち主。母はおらず、また3年前に父親が失踪したため家庭は貧しく、弟妹3人を養うためにアルバイトに精を出す。叔父一家に親身な援助を受けており、同居を勧められているが、「父が帰れる場所を残して置きたい」という理由で断り、持ち家を住まいとして提供されている。ジアース内では椅子ではなく、ちゃぶ台を囲む座布団に座る[9]
アニメ版:原作と同じく叔父一家との同居を断っていたが、次のパイロットに選ばれた事を受け、妹たちのために叔父の世話になることを決意する。紋様は胸部から腹部にかけて出現。弟妹達と遊園地に行く予定にしていた当日の未明に敵が出現し,遊園地へ行くことができなくなってしまう事を悔やんでいた為,避難完了区域として遊園地が指定された時,敢えてその場所での戦闘を避けた。
小説版:パイロットには選ばれていないが、それ以外は原作と全く同じ設定[10]

半井 摩子

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半井 摩子(なからい まこ/ナカマ)
声:井口裕香
中学1年/身長150cm/A型。正義感が強く真面目な委員長タイプ。髪は高い位置でポニーテールに結っている。「人は全体の奉仕者であるべき」が口癖で、ワクにそれをからかわれたこともあり、またアンコにはその優等生ぶりを嫌われている。その背景には、売春婦である母親が世間で冷たく見られている事がある。その事情を幼い頃に理解し、それ以来いい子であろうと努力しているが、クラスメイトからは敬遠される。お針子などの内職をして母親の手助けをしており、ミシンや縫い物が得意。命を大切に想っており、コダマの戦闘では悲痛を訴えた。皆のユニフォームを作る費用を捻出するために、自ら売春の依頼をしたが、それは「自分のために使う金は、自分で稼いだものでなければ…」「金を借りても、返せないから」という強い責任感の表れであった。ジアース内の椅子は、ミシンを使う時のもの[11]
アニメ版:訪れる他人の死に対しては無差別・必然共に変わらず、冷静沈着である。義務感や責任感の強さがいっそう強調され、「人は全体の奉仕者であるべき」の口癖も、より強迫感があるようになっている。
母親はナカマを身篭ると同時期に売春婦を辞めて、スナックで働いているという設定に変わっている。ナカマは母親が売春婦であったことを知らなかった(クラスメイトからは、母親が売春婦だと中傷されていたが、ナカマはそれを否定していた)。紋様の場所は、両大腿部の後[12]
小説版:詳細は、小説版の登場人物の項を参照。

加古 功

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加古 功(かこ いさお/カコ)
声:藤田圭宣
中学1年/身長150cm/B型。家族構成は父、母、姉。姉とは不仲である。自然学校で出会ったチズに恋心を抱く。
キリエとは同じ中学校に通っている。二人とも同じグループから虐められ、カコは足が速いことで使い走りをやらされていた。それすらもさせてもらえないキリエに対し、ささやかな優越感を抱いている[13]
アニメ版:カコ編自体が、殆どアニメオリジナルになっている。
家には母・姉しかおらず、父親は何らかの理由で長い間帰宅していない。キリエ、チズと同じ中学校に通っており、チズの気を引こうと自然学校に誘った。また学校での虐めはなかったようである。紋様は顔面を横切るように出現[14]
小説版:パイロットの順番を除けば、設定等は原作準拠となっている。キリエへの卑屈な優越感も原作と同様であるが、同じいじめられる立場にある者同士として、対等な友人としての感情も同時に存在していた[15]

本田 千鶴

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本田 千鶴(ほんだ ちづる/チズ)
声:高梁碧
中学1年/身長150cm/AB型。泣きボクロが特徴的な、清楚なお嬢様タイプの外見。人並み外れて暢気でお人好しな父、母、姉との四人家族で、家族の中ではただ一人現実的な思考の持ち主。姉を慕っている[16]
アニメ版原作とアニメ版との相違に書かれた変更以外は原作準拠となっている。紋様は左頬から首筋にかけて出現している。
小説版:短い髪型(原作の回想シーンに登場する小学生時代の髪形に近い)と家族絡みのエピソードを除けば、ほぼ原作準拠となっている[17]

門司 邦彦

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門司 邦彦(もじ くにひこ/モジ)
声:宮田幸季
中学1年/身長150cm/AB型。整った外見と穏やかな性格で、女の子にモテるタイプ。勘が鋭いが、超自然的なものではなく細やかな観察力と優れた推理力によるもので、それを活かし戦闘では的確なアドバイスをする。また、その秀でた知力で、大人を完璧にだます事のできる上手な嘘もつく。ナギ、ツバサという同い年の幼馴染みがおり、幼い頃から三人で仲良くしていたが、小学6年のときにナギが重い心臓病を患っていることが判明してから、3人の関係に変化が訪れる[18]
アニメ版:椅子はナギの病室のパイプ椅子に変更されている。両親のいない孤児であり、ツバサやナギと共に孤児院で育った。ワクとは同じ中学に通っていた。紋様は、左肩から首、鎖骨にかけて出現[19]
小説版:自然学校に参加しておらず、≪人形≫のパイロットでもない[20]

阿野 万記

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阿野 万記(あの まき/マキ)
声:比嘉久美子
中学1年/身長145cm/O型。オタク趣味の父親の影響から、軍事・(古めの)アニメ・コミック・ゲームが好きで男勝りな性格。ジアースの命名者。コモとは小学校時代からクラスメートで親友であり、また、カナを可愛がっている。物語開始の時点で、母が弟の出産を間近に控えていた。新たに生まれる弟への思い入れは強く、そのこともあってカナを苛めるウシロへの憤りを隠さない。そうした思いからベビーベッドをジアース内の椅子として使用しており、隣に未契約者のためコクピット内の椅子がないカナを座らせていたが、彼女の戦闘の際には、ベッドがいつものように椅子の並びの中央に移動しないという謎の不具合が起こっている[21]
アニメ版:ベビーベッドではなく、母親のお気に入りのロッキングチェアを使用している。紋様は腹部に出現[22]
小説版[23]

切江 洋介

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切江 洋介(きりえ ようすけ/キリエ)
声:浅沼晋太郎
中学1年/身長140cm/A型。体格は小柄で太り気味。口数が少なく内向的な性格だが、芯は強く、いざという時には自ら悪役を引き受けるのも憚らない行動力を示す。また、洞察力や思考力に優れ、万人が等しく持つ「生きることの価値」に哲学的な思索を巡らせていく。椅子は憧れていた従姉の本山和子のもの[24]
アニメ版:椅子は自分の使うワークチェアに変更されている。紋様の場所は、額から右頬にかけて[25]
小説版:設定は原作準拠となっている[26]

古茂田 孝美

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古茂田 孝美(こもだ たかみ/コモ)
声:能登麻美子
中学1年/身長155cm/A型。マキと同じ学校に通う。父は国防軍の軍人(一等海佐)。小学生時代にはそのことが理由でクラス内で浮き、軽いいじめにあう。それを受け流せなかったために生き方が消極的になったが、戦闘を経ることで自ら主体的に生きることの喜びと世界の美しさを知る。特技はピアノ。絵は上手くない。いじめられた時期に「父親が軍人だから」という理由で近づいてきたマキとは固い友情で結ばれている[27]
アニメ版:父親は国会議員と設定されている。ジアース内の椅子はピアノの椅子に変更されている。
公式サイトでは「古茂田美」と表記されている。紋様は背中から腰にかけて出現[28]
小説版:設定は、親友がマコになっている部分を除けばほぼ原作準拠[29]

往住 愛子

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往住 愛子(とこすみ あいこ/アンコ)
声:牧野由依
中学1年/身長150cm/B型。薄い茶髪で巻き毛。垢抜けた印象がある。父はニュースキャスター。将来の夢はアイドルになる事。独りアイドルごっこをすることが趣味で、その最中にコエムシに呼び出された時は、赤面しつつ怒っている(何度かごっこの最中をコエムシに見られているが、コエムシから踊りについて好評価を得た時は複雑な表情をしていた)。自然学校にいた間は、優等生ぶるナカマの事を少なからず嫌っていたようだが、彼女が戦闘に立った際には和解している。真っ直ぐな性格のためにコエムシやカンジによくからかわれている。ジアース内の椅子は鏡台のもの[30]
アニメ版:椅子は鏡台の物ではなく、オットマン付きのリラックスチェアに変わっている。夢はワク曰く局アナ。カナを可愛がっており、未契約者ゆえに椅子のないカナにオットマンを貸している。カンジの事を気にしている。紋様は、髪に隠れるようにあり、右耳から後首にかけて出現。[31]
小説版:椅子はスツールだが、原作と同じ鏡台のものかどうかは不明。カンジとよく口喧嘩をしている。
なお、小説版で“ジアース”の名称がでるのはこのアンコの話が初(命名自体は、その前話でマコによってなされていた)[32]

吉川 寛治

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吉川 寛治(よしかわ かんじ/カンジ)
声:野島健児
中学1年/身長160cm/O型。15人の中で最も背が高い。ウシロと同じ学校に通い、その家庭の事情も知っている数少ない友人である。両親はゼネコンに務める建築設計士であるが、超高層ビル「沖天楼」の建設に際し会社から強度計算の偽装を指示され、それを気に病んだ母はカンジが小学一年の時に落成したばかりの沖天楼から投身自殺している。また、このことがきっかけでウシロと親しくなった。下ネタを口にしてアンコの表情を歪めさせる事がままあるが、それを楽しんでいる素振りがあるように普段はひょうげた性格であるが、洞察力に優れており、モジと同様に戦闘中はパイロットのブレーンとして適切な助言を行うことが多い[33]
アニメ版:原作と異なり母親は生きており、当初は高層建築の仕事をしていると自ら語っていた。この設定は後に改められ、母は沖天楼内にある認知工学研究所の教授・吉川光枝となった。ウシロとは、小学生の時にウシロの父が開いた自然学校に参加したときからの友人。以来毎年夏休みにはウシロのもとを訪れていたが、中学一年の夏は目先を変えて海に行こうと、御友島の自然学校へウシロを誘う。アンコとは恋仲になった。紋様は、右肩に出現[34]

町 洋子

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町 洋子(まち ようこ/マチ)
声:三瓶由布子
中学1年/身長145cm/B型。そばかすが特徴。自然学校でココペリの洞窟へ行く提案をした。契約時には嫌な予感がしたことから締結を渋るそぶりを見せるが、ワクに無理矢理結ばされている。両親は漁師。兄がいるが、ウシロをなじるときに「ウチの兄貴みたい」と言ったことから、兄に対する印象は悪いようである。ジアース内では、マキが当初自分のものかと思った木製の四脚椅子に座っている。カナのことを気に掛けている[35]
アニメ版:椅子は赤を基調としたリッチソファに変更されている。住まいはタバコ屋。紋様は、顔の上半分に出現[36]

宇白 順

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宇白 順(うしろ じゅん/ウシロ)
声:皆川純子(幼少期:鬼頭素世子
中学1年/身長150cm/A型。常に冷静・無表情で、口数も少ない。しかし、その外見に反して短気で暴力的な性格をしている。また、物事に対しての関心や反応が薄く、人間味に欠ける部分があり、戦闘中の仲間にも平気で暴言を吐く。例外的に同じ中学に通うカンジには友人として接している。カナの兄であり、彼女がゲームに参加する事を拒んだのも彼である。
ことある毎に妹のカナに手荒な暴力をふるう。これは三歳の時、母親がカナを産んで死亡している事が原因と考えられている。しかし、ウシロは母親を「いたって事を憶えているくらい」とも証言しているため、別の理由もあるのかも知れない。父親は中学校の教師をしているが、「自分も生徒の1人」と語るように、ウシロから見た親子の繋がりは希薄である。
ジアース内の椅子はいわゆる学校椅子[37]
アニメ版:2017年11月17日生まれ。椅子は、学校椅子から、父の要次郎が運営するフリースクールで使用する木製のミニチェアに変わっている。カンジとは小学校時代からの友人である。カナに当たる原因は「母親の死」で確定している。原作と違い、表情は豊かで、感情の起伏・口数も多い。またまれにカナを気遣う素振りも見せている。父が仕事で多忙なことに寂しさと反発を覚え、自然学校の直前にカナを連れて家出し、東京のカンジのマンションに飛び込んだ。夏休みが終わった後も中学校には通っておらず、カンジ曰く「不登校扱い」となっている。紋様は顔に、隈取のように出現[38]
小説版:椅子は原作と同じ学校椅子である。原作より感情を見せる場面が多く、性格はややアニメ版寄りのように見られる[39]

宇白 可奈

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宇白 可奈(うしろ かな/カナ)
声:阿澄佳奈
小学4年/身長130cm/O型。唯一の小学生。ウシロの妹。いつも兄から暴力を受けている。ゲームの契約をウシロが止めたため、描写上は明確な未契約者である。しかし、その後の戦闘では、常にコエムシによってコクピットに呼ばれている。理由はコエムシ曰く「仲間外れなんて可哀想」とのこと。そのため、カナの椅子はコクピット内になく、マキのベビーベッドに座らせてもらっている。
口数の少ない、大人しい性格をしている[40]
アニメ版:マキのベビーベッドがないため、椅子はアンコのオットマンを借りており、戦闘中は彼女の隣に居る。
兄のウシロと共に生活しており、積極的に家事もこなしている。ウシロ同様、学校には通学していない。暴力を受けているも、ウシロを慕っている[41]
小説版:ゲームの契約を結んでいる。コエムシが出したのはクッション付きの椅子である[42]

国防軍

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ナカマの戦いの後、子供たちを航空国防軍横田基地に集め事情を聴取し、当面普通の生活を送らせながら監視下に置きつつ相談相手にもなっている。ジアースの秘密を知ろうとするが、ジアースのテクノロジーは国防軍では歯が立たず、コエムシにはのらりくらりとバカにされ、敵ロボットの火力の前に多数の艦船と軍用機を喪失する。ジアースの情報を独占しその報道をコントロールしているが、公開を求める各国の要求、ジアースによる戦闘での被災者からの怨嗟、子供たちに関する情報の流出で苦しい立場にある。

田中 美純(たなか みすみ)(声:進藤尚美
航空国防軍一尉。国防大学23期生の中では極めて優秀で、図上演習・兵棋演習では無敗を誇り、同期からは畏敬をこめて「カナタさん」と呼ばれる。交渉能力も高く、傍若無人のコエムシをして苦手と言わしめるほど。4歳の時、日米安保破棄に関係する「日乃レポート事件」で父を亡くす。既婚であり、カナと同年齢の10歳の娘がいる。10代のころは荒れた生活を送り、そこから這い上がってきたため人生経験は豊富で、子供たちの良き相談相手となる。また戦闘中は関とともにジアース内に転送され、子供たちにアドバイスを送り、国防軍との連絡もつとめる[43]
アニメ版2000年3月12日生まれの30歳(第18話では31歳と表記)。独身。利己主義的な政府や軍に対し、子供たちを守ろうとする発言や行動が目立つ。カナから「ウシロの母親を探して欲しい」と頼まれている[44]
小説版:設定は原作準拠[45]
関 政光(せき まさみつ)(声:川田紳司
海上国防軍一尉。独身。田中とは同期。国防軍志願のきっかけは某アニメに憧れたため[46]
アニメ版:コエムシに銃を向け負傷。その後右手は義手となり、認知研への最初の協力者となる。
小説版:ワクに多くのアニメ作品、とりわけ萌えアニメ(と推測される作品)を勧める、ガンダムなどのネタを口にする等、アニメオタク的な行動が多く見受けられる。その影響もあり、他作品の彼に比べてユーモラスな人物として描かれている[47]
佐々見(ささみ)(声:木下浩之
国防省軍令局の立場からジアース関連の戦闘の対策などを立てている。国家官僚としての冷徹な部分も持つが、子供たちの立場を理解し彼らが少しでも有利に戦えるよう尽力している。茫洋としてつかみ所のないキャラクターで、ジアースを見て「男の子の夢…だよなぁ」とつぶやくなどの茶目っ気も見せていたが、物語の進行に伴い、戦う子供達を支える事しかできない自らの役割へ深く苦悩していく。
庄治 邦夫(しょうじ くにお)
陸上国防軍一尉。ジアースの調査を要求し、拒むコエムシを拳銃で脅すが、拳銃を握る指以外を希望通りジアースに送られ負傷、後送される。
アニメ版:登場せず。腕を負傷する役回りは関が負う。
小説版:原作と同じ立ち位置で登場するが、出番は原作より多い[48]
多手(たて)
佐々見の補佐を務める若い男性。譜めくりの経験がある。
古茂田 巴(こもだ ともえ)
コモの父親。海上国防軍一佐で第一艦隊旗艦「長門」の艦長。謹厳実直を絵に描いたような軍人で、コモには「父は男の子がほしかったのではないか」とさえ思われている。一方でコモからピアノを勧められた時、「やさしくなりすぎる」との理由から一度断り、結局取り組んでみたものの途中で挫折してしまった(コモ曰く「人生初の挫折」)事もあるなど、根には人間的でユーモラスな部分がある[49]
小説版:設定は原作準拠[50]

その他の人物

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畑飼 浩之(はたがい ひろゆき)(声:鈴村健一
チズが通う中学校の若い教師。「今ある自分は、全て過去の自らの選択の結果」という信念を持ち、自分に起きた問題の原因を自分以外に求めること、本当の自分を分かってくれないということ、自分探しをしようとすることを戒める。熱心な指導や涼しげな外見と立ち居振る舞いで、生徒から高い人気を得ている。[51]
アニメ版:下の名前はアニメ版で公開されたもの。社会科の教師でバスケ部の顧問。チズ、カコ、キリエの担任でもあり、教育や生徒指導に非常に熱心に取り組んでいる。
小説版:国防軍病院に入院までの経緯は、チズの項で語られた内容以外はほぼ原作準拠となっている。ただしすぐに釈放された(監視はついている模様)点が異なり、その後マーヤと接触を持つ。
矢村 双葉(やむら ふたば)(声:戸松遥
ダイチの妹。幼い弟の三太(さんた)(声:井上麻里奈)や妹の四詩(よし)(声:釘宮理恵)の面倒を見ながらも兄を気遣う気丈な少女。
半井 美子(なからい みこ)(声:大原さやか
ナカマの母。売春婦という職業柄後ろ指を指されることが多いが、それを自分で背負った上でなお揺るぎのない自己を持ち、「やるべきことをやっていれば世間に対して卑屈になることはない」ことをナカマに教える。多々良とはナカマ誕生以前からの馴染みで、ナカマが生まれた直後に多々良から求婚されているが、それを断った。
アニメ版:ナカマの妊娠を機に売春婦からスナックの従業員に転職している。スナックの客からは(本気かどうかは不明だが)次々と求婚されているが全て断っている。
小説版[52]
多々良 惣二(たたら そうじ)(声:川島得愛
児童虐待を得意分野にする弁護士だが、ジェンダーを入れ替えた幼児プレイ専門でマゾ、すなわち自分が少女になりきって母親役から虐待されるプレイを好む性癖の持ち主。売春で金を稼ごうとしたナカマの前に客として現れるが、そのことが目的ではなく、無償で金を用立てることを申し出た。それを断られた際、ナカマに美子と同じ心の強さを感じている。
アニメ版:製薬会社のMR。営業先の産婦人科で美子と知り合った。ナカマから売春の斡旋を頼まれた、美子の知人のナベさんの頼みに応じて、客の風を装ってナカマの下へ現れる。
小説版[53]
小田(おだ)(声:本多陽子
ナカマのクラスメート。小学校の頃から同級生であったが、ナカマの母のことで、自分の母と揃ってナカマを侮辱していた。男とラブホテルに滞在していて敵の襲来に気付かなかったところをナカマに救出され、卑屈な「いい子」であることを捨てたナカマに殴打されたことで、心を改める。
アニメ版:ホテル滞在の描写はなく、ナカマに救出されることも殴打される描写もなし。従って改心のシーンもない。
本田 市子(ほんだ いちこ)(声:千葉紗子
チズの4歳上の姉。人の善なる部分を信じ、悪なる部分を受け止めようとする性格で、チズからの敬愛が篤い。
アニメ版:名前は明らかにされない。チズとの年齢差は少なくとも7歳以上。
小説版:。設定は原作と同一[54]
ナギ(声:中村悠一
モジの小学校時代からの友人。姓は名本。重い心臓病を患っており、死が近い。ツバサに自分の存在に構わず、モジと付き合ってくれと頼む。
小説版[55]
ツバサ(声:名塚佳織
モジの小学校時代からの友人。ナギを含めた仲良し三人組の一人で、女の子。モジ、ナギ二人から寄せられる思いに対し、自らの立場を毅然と貫く。
小説版:≪人形≫のパイロットとして登場。詳細は、小説版の登場人物・柊 つばさの項を参照。
本山 和子(もとやま かずこ)
キリエの4歳年上の従姉。キリエら身内からは「カズちゃん」と呼ばれる。美しく快活で、小学生のころからいじめられがちだったキリエを守り励ましてきた。友人とともに自殺しようと誓ったが、最後に一歩を踏み出せず生き残り、それ以来心を閉ざしている。手首には自傷のあとが複数あり、また拒食症に陷っている。
小説版[56]
阿野 和宏(あの かずひろ)
マキの父。小太りの中年男性で、突き抜けたロボット系・軍事系オタクにしてコレクターだが、娘に対しては深い愛情を持って接しており、また娘からも感謝と尊敬を受けている。
小説版:マコの父。下の名前が判明しているのは小説版だけである[57]
往住 明(とこすみ あきら)(声:古澤徹
ニュースキャスターとして国民的知名度を持つ、アンコの父親。容姿は筑紫哲也風。真面目な仕事一辺倒な人物だったためか、アンコがジアースと関わっている事を知るまで面と向かって話し合う事がなかった。軍の選んだ情報を報道する役割をしてしまっていることについて苦しむ[58]
アニメ版:容姿や性格はアニメ版オリジナル[59]
狩田 淳二(かりた じゅんじ)
ジアースのパイロットが子供であるという情報が世間に流出した後、自らをパイロットと偽ってマスコミに登場した中学二年生の少年。一躍時代の寵児となるが、直後にジアースの戦闘による犠牲者の遺族によって殺された。子供たちからは名前をもじって「カタリ君」と呼ばれた[60]

アニメ版にのみ登場する人物

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古茂田 孝一(こもだ こういち)(声:谷口節
アニメ版におけるコモの父親。「野党の鉄の壁」と呼ばれる有力国会議員。
吉川 光枝(よしかわ みつえ)(声:新田万紀子
アニメ版におけるカンジの母親。認知工学研究所教授で、ジアースのメカニズム研究を依頼される。仕事に没頭し家庭を顧みないことをカンジになじられている。
宇白 要次郎(うしろ ようじろう)(声:樫井笙人
ウシロとカナの父親。妻の死後、山里にフリースクール「コナラ学園」を設立し運営している。兄妹への愛情は篤い。
佐久間 龍道(さくま - )(声:飯島肇
暴力団「穂走会」の会長。かつては武闘派集団として鳴らしたが現在は小勢力に転落している。影から田中を支援している。
蓮木 一郎 (はすき いちろう)(声:津田健次郎
「穂走会の昇り竜」と称されたヤクザ。若年ながら独自の存在感を発揮し、数々のヤクザの抗争を無血で手打ちさせることに成功する。28歳の時、当時16歳の高校生だった田中を見初め結婚して一児を授かったが、その後間もなく子分の敵討ちに出向き死亡した。
榊原 保(さかきばら たもつ)(声:室園丈裕
暴力団「穂走会」の元構成員。蓮木一郎を年若にも関わらず「若」と呼び心から慕っていた。蓮木の敵討ちを果たし殺人罪で懲役20年の判決を受けたが、模範囚として10年で出所した。出所後早々に佐久間から破門された上で子供たちの身辺警護を依頼される。
原崎(はらさき)(声:星野充昭
日本国内閣総理大臣
桂木(かつらぎ)(声:斧アツシ
内閣調査室室長。
長谷川 豊治(はせがわ とよはる)(声:菅生隆之
日本財界の大物で、政界のフィクサー。ジアースを利用し、国際条約で禁止されていた無人兵器の限定的解除を画策する。
委員長(いいんちょう)(声:堀江由衣
外見は原作のキリエ戦に登場した少女と同一だが、それ以外の関連性は全くない[61]
笛吹 優(うすい ゆう)(声:神田朱未
ココペリの一人娘。詳細は、ココペリの項を参照。

小説版の登場人物

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原作の15人の子供からはダイチ、モジ、マキ(以上3人は小説版にも登場するが中心人物ではない)、ナカマ、マチの5人が省かれており、代わりに以下の4人が登場する。また、カナは原作同様一度はウシロにゲームへの参加を止められるが、マリアが隙を見て契約を結ばせる。

倉坂 梢

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倉坂 梢(くらさか こずえ/コズエ)
中学1年/145cm/B型。車椅子の美少女。車椅子は燃料電池搭載型の(小説執筆時の水準ではハイテクな)もので、≪人形≫内の椅子も車椅子。自然学校ではハンデキャップのために活発には動けなかったが、そこで積極的に介助してくれたワクと親しくなる。ハンデキャップを持ちながら何不自由なく幸福に暮らせる事に負い目を感じている[62]

柊 つばさ

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柊 つばさ(ひいらぎ つばさ/ツバサ)
中学1年/145cm/AB型。原作のツバサと同一人物で、モジと立場が入れ替わった事以外は、人間関係等の変更はない。[63]

阿野 摩子

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阿野 摩子(あの まこ/マコ)
中学1年/150cm/A型。原作のマキとナカマを統合したキャラクター。 容姿や性格はナカマと共通であるが、育ちの違いから「人は全体の奉仕者であるべき」という強迫感のある「いい子ぶり」は見せない。一方、「オタクの父親の影響でオタク知識に詳しい」「もうすぐ弟が生まれる」という点はマキを承継している。ジアース内の椅子はベビーベッド[64]

一之瀬 マリア

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一之瀬 マリア(いちのせ まりあ/マリア)
中学1年/160cm/O型。この年齢の女子としては長身の部類。アフリカ系アメリカ人で海軍士官の父と日本人の母の間に生まれたハーフで、日米の二重国籍を有する。軍事オタクで時には「ヘンなガイジン」も演じるが、本質は歳ににつかわしくない理論家。ジアース内の椅子は、何故か畳の上に敷いた座布団。更に、彼女の要請によりコエムシに用意させた座布団に、椅子が用意されていたカナを座らせている[65]

その他

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槇島 摩耶子(まきしま まやこ/マーヤ)
150cm/A型。年齢は不詳だが、見た目は子供たちと同年輩の少女。真夏の海辺に黒一色のワンピースという服装で現れ、子供たちを「ゲーム」に誘い契約を結ばせる。空間を自在に行き来するなど、「魔法少女」とも言うべき能力を持ち、子供たちの戦闘のアドバイザーとなる。原作での「最初に現れたココペリ(本作品では登場しない)」とコエムシに相当する役割を担う。
子供たちに対しては見下すような、そして心を見透かしているような態度を取る。また、目の前の大惨劇にも一切動じない、「場違いな」くらいの冷静さの持ち主でもある。一方で、「ゲーム」のルールやその存在を全面的に肯定してはいないような一面も見せ、その際はわずかに感情のゆらぎが垣間見える。
≪人形≫内では、マリアの隣に座ったため空席となったカナの椅子に座っている。マリア曰く「性悪ゴスロリ女」。モデルは恐らくジョージ秋山の漫画『ザ・ムーン』に登場する魔魔男爵であると思われる[66]
コエムシ
造形は基本的に原作と同じだが、若干たれ目に描かれ、顔の上半分が赤く、出っ歯のようなギミック(この漫画のモデルである『ザ・ムーン』に登場する糞虫(くそむし)を意識していると思われる)があり、漫画に登場する覆面泥棒といった外見。マーヤを「お嬢様」と呼び、そのアシスタントを務める。基本的な性格の悪さは原作と変わらないが、言葉遣いは慇懃であり、ジョークを飛ばす・子供たちの言動に突っ込みを入れる・マコの作るコスチュームに密かに自分の分を期待するなど、愛嬌のある一面も見せる。
≪教師≫
年の頃は20代後半の男性。契約を結んだ後、子供たちが最初に招集された≪人形≫のコクピット内で、マーヤから戦い方を教える役として紹介され、≪蜘蛛≫型の敵と戦う。原作での「二度目に現れたココペリ」に相当する役割で、マーヤとコエムシを「信用できない」と子供たちに語ったのもココペリと同様。戦闘の後、姿を消した。
ジョージ=ケンネル
3巻でマーヤが接触した、アメリカ合衆国大統領。大学時代の成績は悪く何度も落第しかかっていた。日本のアニメーションや特撮、フィギュアと言ったオタク文化を愛しており、それらが思考の基礎を成している部分が大きい[67]

ネタバレ

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  1. ^ ココペリ操縦時のジアースは、顔のスリット数13、光点数1であり、コクピットには空いた椅子が並んでいた。また、コエムシによると、ココペリとアラクネの戦闘は「この世界」の興亡とは無関係であったという。少なくともこれらの描写からは、「彼らの世界」を守る戦いをしていた一団の最後の生き残りであるココペリが、何故か「この世界」にやってきて最後の戦いをし、ジアースを子供たちに託したことになる。
    なお、本名を画楽(がらく)といい、マチからは「ガラ先生」と呼ばれていたらしい。
    アニメ版:本職は学校の教師で姓は笛吹(うすい)。おそらくその姓からであろう「ココペリ」の愛称で生徒たちに呼ばせていた。受け持つ生徒の中に娘の優と、彼の世界に訪れたマチがおり、マチの計略によって、意図せぬ形で優を含む生徒15人をジアースのパイロットとして契約させてしまう。責任を感じたココペリは生徒たちの一人に代わって自らパイロットとなるが、その際に優を助けることを選ばなかった。優と残り二人になったところで、マチの助言により最後の一戦を別世界で行うことで優を助命する取引を成功させるが、そうして現れた「ぼくらの」世界において14人しかパイロットを集められなかったためにコエムシの逆鱗に触れ、結局自らの世界における最後の戦いのパイロットに優を選ばせてしまう。娘を守れなかったココペリは自らが無力なゲームの駒であることを理解し、子供たちにジアースの操縦を教えるため再び姿を現した。頬の傷は、コエムシに痛めつけられた時にできた傷であり、同様にジアースに残された眼鏡もその時に外れそのまま残ってしまった。
  2. ^ 現代科学を遥かに超えた知識・技術を有し、ロボット同士の戦いの意味すらも知りえている。嫌味や悪口を垂れ流しつつも、契約者の頼み事は基本的に断れないらしい(反面、非契約者に対しては傍若無人極まりない)。選出されたパイロットへコエムシが強制できるのは「戦いが始まったときにはコクピット内にいること」程度のことであり、そこから先は「無防備なまま敵の眼前に生身のパイロットを晒す」「勝利を得る直前でそれを放棄し、コクピットから逃走する」などといった行為すら支援し、また48時間の時間切れによる「二つの世界の消滅」を選択することをも煽るなど、勝敗よりもパイロットの意思を第一として尊重する行動パターンをとる。ただし都合の悪い質問を無視したりはぐらかすことはしばしばある。各ロボットごとにに1体のサポーターとして存在するようで、各々思考・口調・細かい部分のデザインは異なるがほぼ同様のフォルムを有し、概して性格は悪いようである。どのコエムシも「自らの担当するグループを一つでも多く勝たせる」という職務には忠実なようだが、サポーターの担当回数には上限があるようで、最後の担当となると、早く仕事を終えたいためにズボラになることもあるようだ。また、自らの担当するグループが負けて世界が消滅しても、コエムシのみは消滅しないようである。マチとコエムシの会話からすると「コエムシとしての形は真の姿ではない」「過去、ヌイグルミによる戦いを経験している」らしきことから、他の世界の人間がなんらかの理由でコエムシの体を操って、その職に従事していると考えられる。
  3. ^ 時折何者かと密談する場面が描写されていたが、その正体は妹のマチであった。目前に死を控えた搭乗者が泣き叫ぶのを見るのが楽しみだが、本作の子供たちには、年不相応に「戦う目的」「死ぬ意味」を理解し達観した者が多いことがいささかつまらないらしく、「頭の螺子が飛んでやがる」とこぼしている。
    アニメ版:本名は町史郎。元々は別の世界におけるゲームの参加者であり、そのチームを担当した黒コエムシ(声:山本圭子)に媚びへつらって自らの順番を後に回そうとするなど、卑屈で臆病な性格だった。その世界における最後の戦いのパイロットとして勝利した後、あまりの生への執着から、黒コエムシによってコエムシの身体を与えられ、アドバイザーの役を引き継ぐことで生きながらえた。以来、妹のマチとともに数多くの地球を訪れて「仕事」を続けている。パイロットの順番を決めたり、一度結んだ契約を反故にしたりなど、権限は大きかった。最後は未契約のカナを契約させようとしたところを、あらかじめウシロと謀っていた妹のマチによって拳銃で破壊 = 射殺された。
  4. ^ 1人目のパイロット。モジの助言を自らのアイディアで活かして見事に勝利を飾るが、戦闘終了直後にジアースのコクピットの外に出たところで海へ転落、不慮の死を遂げる。実際にはルールによって定められた死であった。
  5. ^ 後に未契約者が存在するのではないかという疑いの話があるが、ワク生存中ではスリットと光点の数が同数で15である。次戦4話でコダマ生存中に映るジアースの顔の光点は右側の下から2、6番目の2つが消失している状態である。ただし右側の下から2番目はオープニングや他の話でも映りにくい光点であり、後の話でも映っているため、実際には6番目しか消えていない。よって光の数とパイロット数が合わなくなったのは、カコ戦からである。
  6. ^ 原作と違い「ゲームの真のルール」を知っていた事もあり、中途半端な戦意のまま戦闘状態に突入してしまう。チズにはそれを見透かされ、「戦う理由」として身体を差し出されるがそれは拒絶する。戦闘が始まると敵の謎の行動(敵のパイロットと思われる少女が敵トミコローツ≪洋梨≫の外に身を晒し、そこにコズエの面影を見てしまう)が、ワクの精神状態混乱に拍車をかける。結局、正義感の強さが仇となり思わず味方を攻撃してしまったワクは、彼を「復讐の障害」と解釈したチズの手により殺害された。
  7. ^ 2人目のパイロット。戦闘時には足下を逃げまどう群衆を「ここで死ぬ運命」と一顧だにせず踏みつぶす。しかし、尊敬する父親を偶然に死なせてしまった際は、流石に動揺して涙を見せている。意志と意地は強く、父の死のショックを大きく引きずらずに勝利を得たが、「選ばれた人間」であったはずの父があっけなく死んでしまったことに、それまでの考え方が揺さぶられる。戦闘後、自分の存在意義に答えを出せないまま、又ゲームの真のルールを知らないまま死んでいった。彼の死が、残りの子供達にゲームのルールを明かすきっかけとなる。
  8. ^ ゲームのルールを知り、さらに殺すつもりでチズに銃を突きつけたが引き金を引けなかった経験を経て、自分の偏った思想を全面的に改める事になる。命に優劣はなく誰にとっても平等に価値がないが、だからこそ命の尊さという偽善を守る事に価値があると悟り、エアガンを捨て素直な性格になる。戦闘では自らが不利になる事を承知の上で、敵からダイチ兄妹を守り、残った仲間たちに、≪人形≫という人の手に余る存在を上手に使って「一人でも多くの人を助けられる」可能性を自らの戦いで示した。
  9. ^ パイロットに選ばれたダイチは、残り少ない時間を弟妹たちと過ごすべく、アルバイト先で貰った無料チケットで妹達を連れて遊園地に行く事となったが、その日の夜明け前に敵が襲来。叔父に妹達を預けたダイチは、敵を無人の海に運んだ上で撃破に成功。ダイチの願いによってその遺体は隠されたため、戦闘終結後は行方不明扱いになった。残されたダイチの妹達は彼が守った遊園地に行く事となる。
  10. ^ 原作と同じく、バイト先の新聞販売店から遊園地のチケットを貰い弟妹達に連れて行く約束をするが、休みの日曜を迎える前に怪獣騒ぎの影響で遊園地が避難所として政府に接収されてしまう。その日曜に≪人形≫と≪岩亀≫がダイチの住む町に出現するが、幼い三太と四詩は兄の約束を信じ二人だけで遊園地を目指してしまう。避難民で混雑する中での弟妹の捜索は困難を極めたが、≪人形≫を操るコダマが積極的に助力した結果、弟妹を見つけ避難所となった遊園地に到着し、国防軍のヘリで無事避難した。そして、ダイチはこれまでに四度出現し日本に甚大な被害を与えた≪岩亀≫の敗北を見て安堵し、改めて弟妹達に遊園地へ行く約束をしようと決意するが、彼らは≪岩亀≫側の…つまりはコダマ側にとっての敵性地球の住人だった。故に矢村兄妹は彼等の住む地球諸共、ルールによって消滅することとなる。
  11. ^ 作っていたユニフォームが戦闘までに人数分揃わず、ユニフォームの完成を一旦は諦めるが、敵がなぜか市民の避難を待っていることに気づくと、いったん家に戻り、存命している仲間のユニフォームを完成させる。その直後、自分を軽蔑していたクラスメイトの小田の行方が分からない事を知り、ジアースの能力を使って小田を捜し、コエムシを脅迫して彼女を母親のところへ送る。完成したユニフォームをカコには「死に装束」だと罵倒されるが、「私だって死にたくない!!」と死への恐怖・悲痛を訴えた。それは自分の感情を表に出すことを自ら許し、「いい子」であることの呪縛から解かれたあらわれであった。そして母を想いながら戦い、戦闘に勝利する。
  12. ^ 仲間達のユニフォームは自分の物も合わせ、4着しか作れなかった。母やその周囲の人間との触れ合いを経て、ナカマは常に模範的である必要はないと思い直す。考えを改めたことで、ナカマはジアースの腕をコエムシの助言を受けることなく自らの機転で切り離し、敵を撃破する。
  13. ^ ゲームのルールを知った時には、仲間内でも一番人間臭い反応をしている。パイロットに選ばれた際は自室を荒らし、布団に包まって恐怖を凌いでいる。それにつけ込んだコエムシの口車に乗せられて、チズをレイプしようとしたものの、彼女にナイフを突きつけられ、未遂に終わっている。ジアースに搭乗したが、戦闘後に訪れる死への恐怖から逃走するばかりで戦おうとせず、闘争心に火を付けようとキリエが言い放った「足、速いよね」の言葉に逆上し、田中らも止められない半狂乱状態に陥る。しかし、キリエを殴打し続けている所をチズにナイフで頚動脈を切られ、パイロットの役目を果たさないまま絶命した。
  14. ^ ゲームのルールに対してのカコの反応には、原作より若干余裕が見られたが、その直後にパイロットに決まった後は、チズをデートに誘った水族館で、生まれてきた意味に一人苦悩していたようである。「敵」の出現により無人となった水族館まで自分を追いかけてきたチズを、自暴自棄気味にレイプしようとしたが、彼女の抵抗により階段から転落して気絶する。その後国防軍のミサイル攻撃によって水族館が崩れた際に、瓦礫の下敷きになって死亡したとされる。コエムシによってジアースのコックピットに変わり果てたカコの遺体が転送され、他の仲間はそれを目にしてカコの死を悟る。
  15. ^ 原作・アニメとは違い、ゲームのルールを知らされる前に、パイロットの順番が回ってくる。そのため最初は余裕があったが、カコを散々いじめてきた不良少年のリーダー格に対して思わず放ったレーザーが想定以上の大被害を起こし(殺すつもりなど決してなかったのだが、不良達はおろか無関係である筈の周辺の者達まで殺戮してしまった)、仲間からの囂々たる非難を浴びた事を切っ掛けに、目の前の現実を否定するような形式で錯乱。事もあろうに、自分で自分の住む街を破壊し尽くす。無様な内容ながら戦闘自体には勝利したものの、戦闘後に真のルールを知って益々錯乱し、その状態から回復できぬまま惨めな最期を遂げた。
  16. ^ 自分の通う中学の教師である畑飼に心を惹かれ関係を持つが、裏切られる。畑飼の知り合いである少女性愛者6人に売られ輪姦された上、その模様をビデオに撮られて口止めされる。逃げ場を完全に失ったチズは、畑飼を殺して自分も死のうと決意しナイフを用意する。しかしその直後に畑飼の子を宿していることを知り、犯罪歴のある母親にはなれないと一旦は殺害を諦めるが、ジアースの力を得た事で再び復讐を決意する。錯乱して戦おうとしないカコを殺したのは、その機会が失われる事を恐れたためである。カコ死亡の直後にパイロットになると、自分を弄んだ男達をその家族や同僚、周囲の避難民もろともジアースの力で殺害していく。だが、最後に殺そうとした畑飼の傍らに姉の姿を見て衝撃を受ける。一旦コクピットから出て姉に自分が畑飼の子を宿していること、畑飼を殺すつもりであることを告げるが、チズの事情を受け止めた上で、それでも畑飼を殺すならまず自分を殺せという姉の姿に復讐を断念し、姉のために敵と戦う。戦闘後はキリエにナイフを託し、胎内の子に悔恨の情を語りながら息を引き取った。チズとその子の死によって、契約者14人の中にはチズの子が含まれていた事と、子供たちの中にカナ以外の未契約者がいる事が判明する。
  17. ^ キリエの推測(平行世界との戦い)を信じていた事もあり、復讐計画が原作・アニメに比べ凝ったものとなっている。庄治を誑かし陵辱した連中の行動を抑えたチズは、戦意喪失のワクを殺害した直後、≪人形≫操縦権を手に入れた事を切っ掛けに計画を実行。計画は順調に進み、残りは畑飼殺害だけとなったが、畑飼の車に姉が同乗している事に気付くのが遅れ、最愛の姉を死に追いやってしまう。この想定外のアクシデントに絶望したチズは、コダマが彼女に突きつけていた拳銃を奪い取ると、自らこめかみを撃ち抜き自殺した。チズの次のパイロットに選ばれたのは、なんと彼女がお腹に宿していた胎児で、チズが中途で投げ出した≪洋梨≫戦は、皮肉にもこの胎児の手で決着を見る事になる。
  18. ^ ツバサに的中率の高さを冗談めかして気味悪がられるほどの勘の良さは、ナカマにコエムシの仲間ではないかと怪しまれる程であるが、実際にはナカマの誤解であった。軽い気持ちで受けた拒絶反応検査の結果、モジはナギのフルマッチのドナー(移植後の免疫抑制剤の使用が抑えられ、よりQOLが高くなる)になれる事が判明する。ジアースのパイロットに選ばれた事で、ジアースの力で「万人に平等に訪れる可能性のある死(つまり、ジアースと怪獣の戦闘に巻き込まれた哀れな死)」をナギにもたらす事により、自らがナギに対して優位に立っている現状では決して自分を選ばないだろうツバサを手に入れようとする。しかし、「ゲームのルール」を知ってその企てが無意味であった事を知ると、田中に自分の戦闘後すぐにナギへの心臓移植の手術ができるように準備を依頼する。戦闘では一旦敗色濃厚となるが、自らの機転と航空国防軍の勇敢なパイロットの犠牲によって辛うじて勝利した後、国防軍病院に転送され、ナギに心臓を提供した。
  19. ^ ジアースを使ってナギを殺すという意志は持っていない。だが、心臓病によって自分の手を汚さずナギを排斥できる事に暗い喜びを覚え、一方でその感情に深い罪悪感を抱いていた。拒絶反応検査を受け、ナギのフルマッチのドナーになれる事を知った時、ジアースで地球を守ってツバサを救い、戦闘後は自分の心臓をナギに提供して彼を救う事を決意する。戦闘では敵ロボットとの心理戦の末、読み合いに勝利。その結果、モジは敵が自分達と同じ心を持つ生物である事に気付くが、仲間達には曖昧に伝えるだけであった。
  20. ^ ナギを見舞った際に病院に現れたマーヤに唆され、ツバサの操縦する≪人形≫が街に迫った時、心臓発作を起こして薬を飲もうとしたナギの手を踏みつけ、薬を持ち去って逃げる。ツバサを手に入れたい一心からの行動だったが、パイロットの役目を果たしたツバサはナギと共に死んでしまい、全てを失って心に深い傷を負う。後にマーヤからツバサの死の真相を聞かされると、自らとこの世界が存在し続けている事に絶望し、ジアースのパイロットと身分を偽ってマスメディアに姿をさらし、ジアースの戦闘を不利にするよう世論を誘導する。
  21. ^ 2歳の時に生母が育児を放棄し、衰弱死寸前のところで救出される。後に子供のなかった両親に養子として引き取られる。自分が両親の実の子でないことは知っているが、かえって絆は深く、両親に年齢的に最後のチャンスとなる不妊治療を勧めたのもマキ自身である。自分の「性」を意識しはじめた小学校高学年の頃から、生母の冷酷な血が自分に流れている事に敏感になり、「女になりゆくこと」を拒否して男のような言動や服装、行動をするようになった。弟の誕生を心待ちにしていたが、母が産気づいたときにジアースへ招集される。その戦闘の際に、「敵」も自分達と同様、彼らの世界の100億人の命を預かって戦う「別宇宙の地球人」であること、彼らの世界が自らの世界とあまりにも似ている事を知り、勝利を得ることを逡巡する。しかし両親と弟の未来のために「敵」を殺し、自らの世界に輝く命の光の群れの中に、弟が加わったのを見て逝った。
  22. ^ ついては語られず、「女になりゆくこと」を拒否する様子はない。母親が弟を身篭った当初は、「養子である自分に対して、両親は愛情を失くすのではないか」との不安を抱いていたが、ジアースと出逢ったことをきっかけに思い直している。戦闘ではリーチの長さに苦戦するものの、カンジの助言により切り落とされたジアースの腕で、敵の軸に突き刺し相手の動きを封じることで勝利する。戦闘後はコクピットを通して、命の光の中に両親と産まれた弟の姿を見る。その直後、弟の幻を胸に抱いて、ロッキングチェアに揺られながら安らかに逝った。
  23. ^ 敵トミコローツ≪孔雀≫のパイロットとして登場する。「この世界」に極めて近い世界の住人で、ともに戦っていた仲間に「敵世界のコモ」もいたが、度重なる戦いや自らの世界の住人による襲撃などで仲間が失われ、自らも両親らとともにいるところを襲われそうになった瞬間に≪孔雀≫に招集され、最後のパイロットとなっていた。ジアースを敗北寸前まで追いつめるも、そのパイロットが「この世界のコモ」であったことを知り戦闘を放棄して逃亡。その後敵パイロットをあぶり出すために自らを囮とした「この世界のコモ」と会い、その紹介でちょうど分娩期を迎えた「この世界の阿野夫妻」の出産に立ち合い、生まれたばかりの弟を抱く事ができた。その奇跡に感謝したマキは「この世界の」両親と弟を守るべく、日本に発射された米軍の戦略核ミサイルをコモと協力して迎撃し、その後コモの手にした拳銃によって死んでいった。
    なお、小説版「ぼくらの」世界においても、マキに相当する人物が存在することがマコ(小説版でマキの立ち位置にいるキャラクター)の章にて示唆されているが、表立っての登場はしていない。また、そのマコの対戦相手のトミコローツ≪白猿≫のデザインはジアースに酷似しており、原作版のマキが行った「ジアースを四脚形態に変形させて突撃する」攻撃を見せている。
  24. ^ チズ戦の4日後に畑飼へ会いに行くが、その言動に危険と怒りを感じ彼を殺そうとするも、「この人を殺していいのは自分なのか」という疑念もあり未遂に終わる。かつて快活だった従姉が今は気力を完全に喪失し自らの死を請い願っていること、自らの生への希求が薄いことを自覚している事、そして「命の価値に差異はなく全ての命が平等に扱われるべき」とする信念から「他の地球を滅ぼしてまで自らの世界が生き残る」ことに懐疑的であり、パイロットに選ばれるとそのことを田中に打ち明け、その疑問に対する真摯な回答を得てけじめをつける。戦闘が始まると、対戦相手に「これから自分が戦い、殺す相手はどういう存在なのか」を知って貰おうと、敢えてジアースの外に出、無防備な身体を敵の眼前に晒す。それを見た対戦相手の少女も呼応して自らの姿を現し、何度も自殺を図ったためらい傷のあとをキリエに見せる。それによって「向こうの世界」も自分と同じ存在であることを悟ったキリエは、勝ち残る世界と負けて消える世界への礼儀と、生命が背負う業と責任を果たすために「今できる事をがんばる」ことを決意し戦いに臨んだ(戦闘描写はない)。
  25. ^ 一応は、戦うつもりでいたキリエだったが、ある日失業した母親が手首を切り自殺を謀ってしまう。何とか一命を取り留めたものの、キリエは母親をここまで追い込んだ世界に失望する。キリエはジアースを動かさないまま、自分達の世界とともに滅ぶ道を選んだのだが、何故か敵は不可解な自殺をとげ、キリエは助かる事になる。その後、母はタモツの紹介で就職先を見つけ元気を取り戻す。生き生きとした母親を見たキリエはもう一度戦う決意をする。そして、敵地で圧倒的な差で勝利。この戦闘は「今までで一番いい」「動きに無駄がない」と絶賛される。戦闘終了後、別れの言葉と未契約者がマチである事を暴露し、この世を去った。
  26. ^ 守るべき大切な人・本山和子を既に失っていた事から、戦意が薄い状態でパイロット選定を受けたキリエであったが、チズを陥れた畑飼を敢えて生かし、彼が生きる事そのもので彼を裁かせるために戦う事を決意。敵地での戦闘は敵トミコローツ≪蜻蛉≫のスピードに翻弄されるが、「敵も自分と同じ人間」である事を思い出し、カコとの交友から着想したハメ手(臆病風に吹かれたと思わせ騙し討ち)を実行。作戦は見事に決まり≪蜻蛉≫は大破。その後、キリエは半壊した敵のコックピットに自分を転送させ、≪人形≫を用いるのではなく敢えて自らの手で敵のパイロットである少女をチズのナイフで殺し決着を付けた。
  27. ^ 子供たちが国防軍の監視下に置かれ、ジアースの調査を軍が行うことになったのは、コモが父に打ち明けたことがきっかけである。パイロットに選出された後、最後に世界を目に焼き付けようとし、その美しさを知ったことでそれまで硬かったピアノの表現が格段に向上している。ゲームのルールを知る両親に最期のピアノを聞いてもらう発表会を目前にしたところで敵が来襲する。戦闘ではコクピット内に敵の触手の侵入を許し敗北寸前となるが、自らの世界の住人(被災者)にコモと同年輩の自らの娘を殺されていた敵パイロットが、コモの姿を見て戦闘を放棄し姿を消した。日本政府は敵パイロットをあぶり出すため、ジアースのパイロットとしてコモ一人を公表、さらにピアノの演奏会の情報を流し、そこで敵パイロットを待ち受けることにする。現れた敵パイロットの前で「この世界の全て」を表現したコモは、敵パイロットに自ら殺されることを選択させ、父の目の前で全てをやり遂げた充足感の中、世を去った。
  28. ^ 父の孝が議員を辞職し、会見でジアースと地球の危機を国民に発表することをコモに話すことを決める。父の覚悟の前にコモは、父の頼みでピアノを弾き最後の団欒を過す。その夜、ホテルで父と田中の死をニュースで聴くが、それが捏造された報道だったために悔しさと怒りで顔を歪ませる。そんな状況の中でジアースに呼ばれ敵地戦での戦いが始まる。戦闘では、敵地の住人が仕掛けたと思われる落とし穴に嵌り、敵の硝酸攻撃で溶かされそうになる。それを見たカンジは「ここの人間はあいつを勝たせようとしてるのに、俺達はコモの親父さんや田中さんまで殺されて寂しいもんだ。」と愚痴を漏らす。しかしコモは、父が命を掛けて戦い愛した地球のために、自分も父のように戦うと決意を固める。その後、敵をビームで吹き飛ばし転倒したところを攻撃して勝利する。
  29. ^ 前戦のカナ戦で「自分がパイロット」と偽証したコモがパイロットに選ばれた。ホームでの≪孔雀≫戦は最初優勢と思われたが、≪孔雀≫の特殊装備に敗北寸前に追い込まれる。だが幸運にも≪孔雀≫のパイロットがあちらの世界のコモの友人・マキであり、そのマキが戦闘を放棄して逃亡したため九死に一生を得た。「パイロットがあちらの世界の自分の知人」である事に気付いたコモは、パイロットをあぶり出す為に自らを囮にする。この賭けに勝ったコモはマキと接触。死んだマコの代わりにマキがマコの養母の出産に立ち会っている間、コモは米軍迎撃に終始する事となる。コモの父が艦長をしている長門撃沈等の成果はあったものの、肝心の≪人形≫にはダメージを与えられなかった事に業を煮やしたアメリカは核攻撃を実行。無事この世界の義母の出産を見届けて戻ってきたマキが操縦する≪孔雀≫とのコンビネーションによりコレを迎撃した後、自らの手によりマキを射殺し人形同士の戦いの決着をつける。また、マキの証言によるとマキの世界ではコモのお父さんが生きていると推測される。
  30. ^ コモ戦においてコモの素性を公開してしまったことと、畑飼の仲間たちによって流出した自然学校生徒の名簿により次第に明らかになろうとするジアースパイロットたち全員の素性。次のパイロットに選ばれたアンコは、有名アナウンサーである父・明と話し合う機会を持ち、(戦闘後死ぬこと以外の)自らの置かれた状況を明らかにした上で、明及びテレビ局の協力を取り付け、ジアース及びパイロットに関する重要な情報を隠蔽するための記者会見を行う運びとなった……のだが、その直前、別のテレビ局で偽パイロットが偽の記者会見を行ったことで、アンコたちが会見する機会を逸してしまう。その偽会見の内容を逆用する形で、ジアースの戦闘中、そのコクピットからの中継を敢行するアンコたち。敵の溶解液による攻撃にコクピットまでも侵され重傷を負わされるアンコだったが、趣味であるアイドルの練習で培った動きを応用し、見事逆転勝利をおさめる。
    明は、事前にコモの父親と接触を持ったことで、娘に訪れる運命をすでに知っていた。アンコは、明とともにテレビに出るという、アイドルになるという夢の根幹であった願いが叶ったことをかみしめながら、視聴者へつたなくも真摯なメッセージを遺して逝った。
  31. ^ 父の明がキャスターを務めるニュース番組でジアースの特集を組むことになり、それが放送されればジアースの問題が解決されると信じていた。だが父の女性関係のスキャンダル発覚により、番組は中止となってしまう。アンコの家はマスコミに囲まれ、父に裏切られた母は酒に溺れるようになる。自分達家族に対する世間の扱いが理不尽であると怒るアンコだったが、タモツに「力を持った人は、その分責任を取らなくてはならない」と説かれ、思い直す。そして憔悴してる父に母を守るように伝えると同時に、自分もまたジアースで戦い、地球を守る覚悟を決める。戦闘では圧倒的なリーチの差と手数に苦戦しながらも、思い切っての特攻により見事勝利する。戦闘後、自分を抱き止めてくれたカンジに対して、「カンジがいたから戦えた」のだと感謝の気持ちを告げ、彼の腕の中で静かに息を引き取った。
  32. ^ マーヤと畑飼の手により流出してしまったジアースのパイロットリストが、よりによってアンコの父・明の手により公開されてしまう。怪獣災害被災者の追及から仲間を守るため、そのリストをアンコと明の捏造であったということにするが、その謝罪会見の直前、アウェー世界での戦闘に明および会見の撮影スタッフごと召喚されてしまう。敵トミコローツ≪灯台≫に至るまでに敷き詰められた「赤い大地」の正体はアウェー世界の人間で、それを踏みつぶさなければ接近できないよう≪灯台≫に至るまでの人間の盾となり、またアンコの情に訴えるべく「死にたくない」「負けてくれ」といったメッセージをマスゲームで伝える心理攻撃を仕掛けてくる。あまりの事態に戦意喪失するアンコだったが、明の助言を受け、敵世界の人間にアンコ自身の戦う理由を語りかけると共に、思いを新たにし非情に徹して≪灯台≫に勝つ。そして明に看取られつつ息を引き取るさなか、消え行くその世界の命の光の群れの中に、“Good luck, Zearth.”の文字を見つけた。
  33. ^ 自身の戦闘の際には、敵ロボットがハワイからの遠距離射撃を行う戦法をとったために苦戦を強いられる。結果、コエムシの転送によって関が敵地へと赴き、その生命反応を標的としてレーザーを放つことで(関もろとも)敵のコックピットを破壊するしかなかった。最期は、本人の希望通り沖天楼の屋上へと転送され、沢山の人の命を犠牲にした母と、その回の戦闘で結局多くの死者を出してしまった自分自身とを重ね空虚感を抱きつつ、次のパイロットへについて想いや考えを巡らせながら、雪が降りそそぐ冬空の下で、一人、眠った。自らがパイロットとしてジアースに乗り込む直前に、契約していない事を明かしてくれたウシロに対し、マチに気をつけるよう警告していた。
  34. ^ コエムシからは気に入られており、当初は彼を次の地球での引き継ぎ役にしようと考えていた。しかし、アンコの戦闘後コエムシの言動に怒りを爆発させたことでコエムシの怒りを買い、コモの後のパイロットとして選ばれてしまう。沖天楼前に現れた敵ロボットとの戦闘が始まるが、カンジは何のために戦えば良いか見出せずにいた。だが戦いのさなか、自分たちは寄せ集めの15人ではなく15人で1人だったんだと気付く。そして「契約を解く鍵が沖天楼にある」と解決の糸口をウシロに託し、沖天楼を守るために戦う決意をする。戦闘では、一進一退の攻防を繰り広げ一度は勝利するが、急所を潰したはずの敵ロボットが再び動き出し二度目の戦闘が始まる。敵ロボットは街からエネルギーを奪って活動し、疲弊しきっていたカンジを苦しめたが、最後の力を振り絞りエネルギーを集めていた頭部を引き抜くことで活動を停止させることに成功する。敵の頭部を沖天楼に置いて街にエネルギーを戻した後、カンジはそのまま息を引き取った。
  35. ^ 実は別世界の人間で、コエムシの妹。ワクに結ばされたと思われた契約は、コエムシ曰く「この世界の人間でないから」無効となっている。コエムシに対する態度から関係は険悪であると思われるが、コエムシからは「少なくとも妹のてめーの事は大事にしている」とも言われている。
  36. ^ ココペリとともに、異世界からジアースのパイロットを集めるためにやってきた。原作同様コエムシ=シロウの妹である。原作よりコエムシとの関係は悪化してはいない。シロウが戦った本来の自分の世界の「ゲーム」では、シロウがゲームへの参加=契約を認めず、ちょうどカナと同じ形でオブザーバーになった。シロウがコエムシとして転生してからは、そのアシスタントとなり、多くの世界の「ゲーム」をつぶさに見てきた。「ぼくらの」世界でワクに無理矢理結ばされた契約はコエムシによって登録されなかったため、未契約者となった。ウシロの「カナを助けて欲しい」との願いを叶えるため、コエムシに無理矢理契約を結ばされそうになったカナの代わりに契約を結び、同時に実の兄であるコエムシを銃殺した。カンジ戦時に新たに判明したルール、“敵はジ・アースプログラム(こちらの世界が与っているロボットの解析コピープログラム)が存在する所にも現れる”を断ち切るため、沖天楼とコピープログラムを転送されたタワーを破壊。炎の中での戦闘で勝利した後、雪の降る廃墟と化した街中で、倒れ込むようにして息を引き取った。
  37. ^ ゲームの契約をする時、プレートに触ったふりをしただけで、実際は契約を交わしていない未契約者である。操縦者に選ばれたカンジとの会話中、ウシロ本人の口から判明する(彼が座っている学校椅子は、実は後述のカナの物)。ゲームへの参加を拒んだ理由は、「もともと参加する意志がなかった」からで、またカナを契約させなかったのも、「単に彼女がゲームを楽しんでいたら腹が立つから」との事。カナの存在についてはカンジ曰く、ウシロは彼女に甘えており、また救われている。カナに死んだ母親の面影を重ねて、自分を遺して逝った母親への怒りを、彼女に当たる事で解消している。これに対してウシロは否定しておらず、逆に図星のような反応を見せている。直接の原因ではなかったとはいえワクを海に落としてしまった事については後ろめたさも感じている。
  38. ^ 田中と蓮木一郎との間に生まれた子で、敵対するヤクザの手から逃れるため、2歳のときに田中の姉が嫁いだ宇白家に養子として迎えられた。カナは血縁上は母方の従妹にあたる。原作と異なり、ゲームの契約者である。戦いの初期の段階では、自分勝手な発言などが見られたが、仲間の死や戦いの意味を知る事により、また、カナを助けるために自分で全てを終わらせる決意をし、15人目のパイロットになった。戦いは30時間に及ぶ長丁場にわたったものの、たった1人で切り抜けて勝利。最後は、ジアースの解体と共に死んでいった。その結果、“ぼくらの”地球は救われた。この作品は本来明確な主人公が存在しないのだが、アニメ版のホームページなどのキャストではウシロが一番上に来ることが多く、最後のパイロットという役回りからしてもアニメ版であえて主人公を選ぶとしたら彼が一番適任といえるかもしれない。
  39. ^ 原作同様、未契約者である。≪打筒≫との戦いの後、カナが倒れ、彼女が操縦者であった事を初めて知る。またカナの死に関してカンジに強く叱責された事により、たった一人の妹と友人を同時に失ったと悟る。世界に絶望して雪の中を凍死寸前に陥るまでさ迷い歩いたが、マーヤの手により救出された。以後、ジアース内にある教室で、屍となったカナの傍に居続けている。
  40. ^ ウシロの義理の妹。コエムシ曰く、「暴力を受ける事で義理の兄であるウシロを安心させて、彼との家族の絆を保とうとしてきた変態」。ウシロの友人であるカンジには、ウシロが自分に振るう暴力を止めないよう頼んでいたが、その理由が同様かどうかは明らかにされていない。カンジ戦の終了後、次のパイロットとして名前を呼ばれる。ゲームの契約はココペリの戦闘後、密かにコエムシを呼び出して結んでいた。ウシロの座っていた学級椅子がカナの椅子である。田中にウシロの生母の捜索を依頼していたが、その田中自身がウシロの生母でありその頼みに応えなかったため、テレビ局の力を頼って徃住明に改めて依頼する。徃住の尽力により「ウシロの母としての」田中に面会し、自らの死後に母としてのつとめを果たすよう頼む。カナが、ウシロが養子であって自分の本当の兄でないと知っていたのは父親にそのことを告げられたから(自分が母親を殺してしまい、ウシロと父から彼女を奪ってしまったと思っていたカナを救うため)。
  41. ^ 未契約者。原作同様ウシロの義理の妹であり、またアニメでは従妹でもある。兄のウシロの生母が他にいる事、また彼と実の兄妹ではない事を、父親とその友人の会話から知る。それゆえに「ウシロがどこかへ行ってしまうのではないか」という不安を抱いており、父親には一度それを吐露している。一方、戦いが進んでいく中で、田中に「お兄ちゃんの本当のお母さんを探してほしい」と依頼しているが、その田中自身がウシロの生母であった事は劇中では知らされた描写がない。ウシロが家出を決意した際は、強制的ではあったものの、彼についていった。暴力を受けてもウシロの傍に居続けたのは「寂しかったから」。ウシロに「契約しても良い」と告げ、「死んで欲しくない」と涙ながらに訴えた。その兄想いの面に漬け込んだコエムシによって無理矢理ゲームの契約を結ばされかけたが、マチによるコエムシ銃殺により、契約せずに済んだ。「私も死にたい」と最後までウシロの存在にすがりついたが、彼の「生きて戦うんだ」の言葉と、死んだダイチの妹と弟の出会いにより、兄の死を悲しみながらも戦いの経緯(=物語)を伝える事を決意した。
  42. ^ マリアは未契約者である可能性を考えていたが、それは「そうであってほしい」という願望からきたもので、実際は契約が結ばれていた。そのことをコモだけには伝えており、最期まで「ウシロの妹」として生きるため、また日本政府が幼いカナを「排除」して代わりのパイロットを充足するのを防ぐために、カナがパイロットに選ばれた時はコモが偽のパイロットとして名乗り出た。カナの若い生命力に反応し強大な力を得たジアースは、敵の反撃がないこともあって圧勝し、カナは最後まで自分がパイロットとは知らなかったウシロに、彼を残して先に逝く事を詫びて息を引き取った。
  43. ^ 旧名は佐藤美保。中学生のときに妊娠し、父がおらず母も病弱である家庭環境のために子を育てられなかったため、恩師である宇白先生の下に生まれた子供を預けて去った(本人曰く、置き去りにした)過去がある。その子供がウシロである。現在の夫と結婚し田中姓を名乗るようにした際、名前も改めた。
  44. ^ 京都の名門女子高校に通っていた16歳のときにヤクザの蓮木一郎と出会い、高校を中退してすぐに結婚。息子の順(=ウシロ)を出産するが、ほどなくヤクザの抗争により蓮木と死別。身の安全を守るため、自らは蓮木の親分である佐久間の肝煎りで国防兵学校に入学し、順は姉夫婦のもとへ養子に出す。ジアース出現後、そのパイロットにウシロがいることを知り子供たちの世話係に志願。ともに政府の計画を明るみにしようと協力していた古茂田の下へ暗殺者が送られたことを知り、一連の事態に責任を感じ半ば自殺気味に単身古茂田邸へ向かい被弾。後から駆けつけた榊原に見守られながら、ウシロの今後を案じつつ死んだ。自分がウシロの母親であることはカナにもウシロにも告白しておらず、ウシロは田中の死後それを知ることとなる。
  45. ^ チズとワクの抜けた穴を補うために、契約者となった。アンコ戦の後、情報管理問題の責任を押し付けられる形で、監視役を降ろされた挙句幽閉される事となった。
  46. ^ カンジ戦の際、地球の裏側にいる敵ロボットにレーザーを放つため、自らが(生命反応をマーカー代わりにすることで)その標的となることを志望した。結果、その命と引き換えに、再び"ぼくらの"地球は一線を切り抜けることができた。
  47. ^ ≪大烏≫戦で放たれた黴(かび)のウイルスのワクチンを手に入れるため、戦闘機で出撃するが敵側の艦載機に撃墜。脱出し執念で≪大烏≫の急所にまで辿り着くものの、既に体はウイルスに侵されており後一歩の所で力尽きてしまう。しかし彼の身体の中でウイルスが独自の進化を果たしたことにより、結果的に相手の地球人を倒すことが出来た。
  48. ^ チズの復讐に協力させられた挙句、チズの姉が巻き添えで死亡した腹いせを食らい重傷を負わされてしまう。その後回復するが、彼の発言(ワクは自分が射殺した)が、パイロットの「交換」を防ぐために田中がついた嘘のルールと矛盾してしまったことから、少年達を危険な状態に追い込む事となる。
  49. ^ コモの演奏を聞き届けたあと、自らの手で敵パイロットを殺し、決着を着けてからコモの最期を看取った。
  50. ^ 米軍との戦いの際「長門」にミサイルが直撃。(劇中では深く語られてはいないが)戦死したと思われる。
  51. ^ 勤務する中学校の女子生徒を漁色しては知人の少女性愛者達に売るということを幾度も繰り返しているが、特に罪悪感を感じることもなく、自らの信念に従って「本人(女子生徒)の選択の結果」と考えており、他人から幸せを与えてもらおうとするチズら少女を蔑視している。チズから自分の子を身ごもっていることを聞かされた際には、出産ムービーを売れると喜んだ。チズの姉の市子だけは特別な存在として扱い、1年以上の付き合いだが手をつけていない。チズの死を隠して接近したキリエに対し、自らの哲学を語った上でチズを売ろうとするが、その人間性に恐怖を感じたキリエにチズのナイフで胸を刺される。命に別状はなかったが、キリエを監視していた田中達に保護され、チズやキリエとジアースの関係に感づいたこともあって国防軍病院に入院させられる。しかし、自らが拘束されたときのために保険をかけており、ジアースを操縦する子供たちの情報を仲間を通してマスコミやネットに流出させることで釈放を得た。その異能ぶりから田中に政府への転身を勧められるも、飼い犬になることを嫌い、教育は国家の礎を作る大事な仕事だからと断っている。
  52. ^ 作中では同僚(原作におけるマキの生母と思われる)のプライベートなトラブルに巻き込まれ、同僚の相手であった男に殺害されたため、名前のみの登場である。それ以外の部分は原作準拠。
  53. ^ 「美子が死亡している」「マコが阿野家の養女となっている」等に伴う変更以外は原作準拠。本人曰く、「美子さんは僕をまるで娘のように扱ってくれた」とのこと。
  54. ^ 原作、アニメと同じく畑飼と交際している。意図していないながらも、チズが間接的に手を下してしまう。
  55. ^ 「≪人形≫の戦闘に巻き込まれた」と偽装される形で、モジに(間接的であるが)殺害される。
  56. ^ カコの戦いに巻きこまれて死亡したため、名前だけの登場である。それ以外の部分は原作準拠。
  57. ^ 「若い頃のコスプレ制作の経験からか裁縫が得意」と言う設定も追加。子供達のユニフォーム制作に貢献する事となる。
  58. ^ アンコの戦闘の際にはコクピットに転送され生中継を行うことを許可される。戦闘中アンコが足を負傷するがそれでも撮影を続け、娘とともにカメラに映り娘の最期を看取った。カンジ戦終了後、カナからウシロの本当の母親を探すよう頼まれ、田中がウシロの母であることに気づく。
  59. ^ 田中、古茂田と組んで、自らがキャスターを務めるニュース番組「ニュースクレバー」でジアースを巡る政府財界の動きを追及しようとした直前に、モデルとの不倫が発覚し、職を追われた。
  60. ^ この行動のために、徃住明の番組でアンコをパイロットとして発表しようとした軍の計画はつぶれてしまう。が、同時に流出した自然学校参加者リストは意味を失い、結果的には子供たちは彼の行動によって救われた事になる。以後、子供たちに対する身辺警護は厳重となった。
  61. ^ マチの生まれた地球の最後の操縦者。次の地球へゲームの引継ぎをしたあと、マチの地球へ生還したと思われる。
  62. ^ 小説版における1人目のパイロット。車椅子生活のため長年「歩く」という行為から遠ざかっていた影響で、「念じた通りに動く」≪人形≫を上手に動かせないという苦境に陥るが、ワクのサポートと、敵が東京に攻撃をかけない事を利用しての格闘戦誘導が決め手となり快勝。戦闘後、ワクと共に≪人形≫の外に出たコズエは、見事自分の足で立つ事に成功した。だがその直後(「ゲームのルール」により生命が尽きたため)≪人形≫から転落。戦闘地がアウェー(「この世界」の東京になかった東京タワーがあったことから判明)だった事から、コズエは行方不明扱いとなった。
  63. ^ モジとナギを守るために戦うが、些細なアクシデントを切っ掛けにモジがナギを見捨てて逃げる所を見てしまう。これで戦意を喪失するが、「ナギはまだ生きている」と言うキリエの嘘により戦意を取り戻す。≪人形≫からコックピットを切り離すという荒業で、2体で1体の敵を相打ちさせ勝利した後、冷たくなったナギに口づけしたまま息絶えた。
  64. ^ 生母は半井美子で、美子の死後に多々良の紹介で阿野家の養子になった。すなわち小説世界におけるナカマ本人である。家庭環境の違いからナカマと異なり内職をしていないためにミシンや裁縫は苦手だが、ワクの提案からユニフォームを作る展開は原作と同じである(なお、マキに当たる人物も小説世界に存在する可能性がほのめかされているが、詳細は不明)。パイロットに選ばれた後の展開も、ほぼ原作版のナカマとマキのストーリーの折衷(ベビーベッドが移動しない、という不具合が起こるところも同じ)。養父に手伝ってもらいながら仲間全員のユニフォームを用意し、敵トミコローツ ≪白猿≫との戦いに臨む。原作のジアースが見せたのと同じ≪白猿≫の四脚形態への変形に対し、その変形中の隙をついて倒し、養父に看取られながらその責務を全うした。
  65. ^ 第9章(マコのエピソード)で、「ベビーベッドはチズの子供の椅子」「一番最後にカナが座った椅子は、本当はマコの椅子」という推論から、「未契約者はカナ」ではないかと推理したが、それは「カナが未契約者であってほしい」という願望から出たものであった。パイロットの順番が回ってくると、自ら日本国籍を捨て、アメリカ人として父の居るアメリカに渡り、日米が一触即発の段階にある事態の打開を図るが如何ともし難く、肝心の≪大烏≫との戦も大統領を人質に取られたアメリカが敵への協力をした事から苦戦に陥ってしまう。関の捨て身の行為が幸運を呼び(彼の体内で変質した黴に敵がやられる)辛くも勝利した後、両親の再会を見届けながらこの世を去った。
  66. ^ 表面では子供達の戦いに全面的に協力しているが、一方では子供達の影でモジや畑飼に接触し、またアメリカ合衆国大統領に面会し、日本がジアースを利用する「虚偽の陰謀」を示唆して日本を窮地に追い込むなど、行動原理には謎と矛盾が多い。名前は偽名で、本名は彼女が蒔いた種により軟禁状態の田中だけに「墓石に刻む名前の為」と称して教えている。
  67. ^ ≪大烏≫搭乗者達に脅され≪人形≫攻撃支援を余儀無くされるが、想定外の事態(関の肉薄)から脅していた当人達が持ち込んだウイルスに侵されてしまう。この醜態に対し彼が発した『墓穴を掘ったな』の一言に激昂した搭乗者のリーダー(大佐)の手により、ウイルスが産む「黴」にまみれたケンネルは射殺される。

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