コンテンツにスキップ

利用者:Htkhck/sandbox

オーストリアで最も多く栽培されている グリューナー・ヴェルトリーナー種から作られたワイン

オーストリアワインオーストリア産のワインである。

概要[編集]

オーストリアワインの多くは辛口の白ワインである。(主にグリューナー・ヴェルトリーナー種(en:Grüner Veltliner)のブドウから製造されている)甘口の白ワインも製造されており、ノイジードル湖周辺産のデザートワインが存在する。赤ワインは30%程度であり、ブラウフレンキッシュ(en:Blaufränkisch)種やピノ・ノワール種、オーストリアで品種改良されツヴァイゲルト種が用いられている。この国は世界でも最も高価なワイングラスのメーカーである、リーデル社の本拠地でもある。

ブドウの品種[編集]

品種[1] 作付面積
グリューナー・ヴェルトリーナー
36 .0%
その他 (<2%)
11 .1%
ツヴァイゲルト
9 .0%
ヴェルシュリースリング
8 .9%
他の赤ブドウ (<2%)
8 .9%
ミュラー・トゥルガウ
6 .8%
ピノ・ブラン + シャルドネ
6 .1%
ブラウフレンキッシュ
5 .5%
ブラウアー・ポルトゥギーザー
4 .9%
リースリング
3 .4%
ノイブルガー
2 .3%


クオリテーツヴァイン級以上のワインに冠されるラベル

表の通り、グリューナー・ヴェルトリーナー(en:Grüner Veltliner)種がオーストリアで多く用いられている種である。この種からは辛口の白ワインが作られ、Heurigerのような短期熟成ワインから、シュペートレーゼ(en:Spätleses)のような長期熟成に適したものまである。古来からのヴェルシュリースリング種(en:Welschriesling)は、ノイジードル湖周辺の貴腐ワインの原料となる。この種はミュラー・トゥルガウ種同様、辛口の短期熟成ワインにも用いられる。

ノイブルガー種(en:Neuburger)は1850年代にドナウ河の漂流貨物から発見されたと伝えられてきたが、現在ではシルヴァーナ種と古来のローター・ヴェルトリーナー種の掛け合わせで作られたものと判明している。フリュアーローター・ヴェルトリーナー種(en:Frühroter Veltliner)はマルヴァジアという別名でも呼ばれているが、東地中海のMalvasia系の種との関連が推測されている。ムスカット・オットネル種(en:Muscat Ottonel)はブーヴィエ種と同様、ノイジードル湖周辺のデザートワインの原料として用いられているが、これはmuscat familyの近種であり、トカイワインに用いられているオレムス種の祖先に当たる。

クロスターノイブルクで、ヴェルシュリースリング種とオランジェトラウベ種から掛け合わされたゴルトブルガー種(en:Goldburger)には高い期待が寄せられていたが、一過性のブームで終わってしまった。ツィアファンドラー 種とロートギプフラー種はテルメンレギオン地方の土着のブドウであるが、これらをブレンドしシュペットロート・ロートギプフラー(en:Spätrot-Rotgipfler)ワインが製造されている。オーストリアではピノ・グリ(en:Pinot gris)種はルーレンダーや、グラウアー・ブルグンダーとも呼ばれていることは特筆に値する。同様に、ピノ・ブラン種はヴァイスブルグンダーと呼称され、ソーヴィニヨン・ブラン種はムスカット・シルヴァネールとしても知られている。リースリング種はドイツにおいてほど用いられていないにせよ、オーストリアの辛口白ワインの重要な一角を占めている。

1920年代から、クロスターノイブルク地方でツヴァイゲルト種(Blaufränkisch × St. Laurent cross)と、ブラウブルガー種(Blaufränkisch × BlauerPortugieser)が醸造されてきたが、今ではオーストリアの赤ワインの半数を占めている。前者は熟成を経て、個性的な味のワインに仕上げられ、後者は育てやすく、さまざまなワインにブレンドされている。どちらの種も、短期熟成で軽やかな味を楽しむことにも用いられる。

ブラウフレンキッシュ種とブラウアー・ポルトゥギーザー種はこの地域の伝統的な赤ブドウであり、ハンガリーのエグリ・ピカヴェールワインの一部に使われている。この他に、若々しく、フルーティーな味わいのブラウアー・ポルチュギーザー種や、19世紀半ばにフランスから持ち込まれ、ピノ・ノワールの子孫と考えられており、育てるのが難しいサンクト・ラウレント(en:Saint Laurent)種などがある。


関連項目[編集]

参考文献[編集]

  1. ^ Austria The Wine Country” (PDF). (includes vintage guide). Austrian Wine Marketing Board (2005年). 2007年4月26日閲覧。

外部リンク[編集]