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タッチアップとは、野球における走塁戦術の一つ。打者が飛球を打ち、野手がこれを捕球した後、走者は元いた塁に触れ直して、再び次の塁への進塁を目指す行為をいう。
概要
[編集]打者が飛球を打ち、この飛球が野手により捕球された場合、走者は一旦リタッチを行う必要がある(公認野球規則2.65)。この飛球とは、フェアボール、ファウルボールを問わない。
リタッチを果たした後は次塁への進塁を試みることができる。離塁した状態から帰塁し、その後再び次塁へスタートする一連の行為を指して(特に日本では)タッチアップと呼ばれる。
スタートした走者は次塁へ達する前に触球されるとアウトになるので、飛球の距離や方向、自身の走力と相手の守備力を勘案してスタートを行うかどうかの判断をする。
リタッチ
[編集]リタッチは飛球が捕球された後に行うほか、飛球がまだ空中にあるときに予め帰塁しておき、捕球もしくは飛球が野手に触れたタイミングで離塁を行ってもリタッチを果たしたと認められる(公認野球規則2.65【注】)。
一方、塁の後方に位置し、捕球のタイミングを見計らってスタートし、捕球時点で塁に触れながら通過する、いわゆるフライングスタートは、正しいリタッチ動作であるとはみなされない(公認野球規則7.10(a)【原注】)。
離塁タイミングが早すぎたり、フライングスタートを行ったなど、リタッチが正しく行われなかった場合、守備側よりアピールがあれば当該走者はアウトとなり、得点していた場合にはその得点も取り消される。
離塁(スタート)タイミング
[編集]離塁が可能となるタイミングは、飛球が野手に捕球されたときとされる。ただし、捕球が完了していない状態(たとえば飛球を野手がグラブで弾き、空中で「お手玉」状態となったなど)でも、飛球がひとたび野手に触れれば、この時点で捕球と同様にみなされる(公認野球規則2.15【原注】)。
タッグアップ
[編集]一連のタッチアップ行為の中で、走者が次塁へ進塁しようとする意図をもって、飛球が野手に触れるより前に帰塁し、塁に触れた状態で再スタートに備えることを特にタッグアップ (tag up, tagging up) と呼ぶ。 多くの場合、走者は塁(ベースバッグ)を陸上競技短距離走のスターティングブロックに見立てて、足を掛けたスタート体勢をとり飛球を見守る。