利用者:Kaktos/モクキリン
モクキリン | |||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Pereskia aculeata Miller, 1753 | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
杢麒麟 |
モクキリン(杢麒麟、学名: Pereskia aculeataペレスキア・アクレアータ)は、カリブ海沿岸から南アメリカに分布するサボテン科の落葉つる性低木。木の葉サボテンとしては最も著名な種で、観賞用、接ぎ木台用、あるいは単に侵入種として世界各地に移入している。
杢麒麟の「杢」は木目の紋様、「麒麟」は中国の伝説上の動物より。学名の種小名は、ラテン語で「刺のある、辛辣な、痛々しい」という意味の形容詞アクレアートゥスaculeatusを、属名に合わせて女性形にしたものである。木の葉サボテン属のタイプ種に指定されている。
概要
[編集]杢麒麟は南北アメリカ大陸の熱帯から亜熱帯にかけ分布する。侵略的外来種として他の大陸にも侵入している。
つる性植物であり、他の樹木によじ登って繁茂し、しばしば刺の藪を形成する。一方、乾燥地帯では低灌木となる。葉があるつる性植物と言うことで、まったくサボテンには見えないが、葉脇には刺座があり、サボテン科植物と言うことが分かる。
観賞価値はあまり無いが、木の葉サボテンとしては最も著名な種であり、他のサボテンとは異なる風貌から栽培されることがある。園芸品種として美葉杢麒麟が作出されている。接ぎ木台木として優秀で、シャコバサボテンの台木としてよく使われる。性質は強健であり、暑さ過湿、乾燥に極めて強い。ただし寒さにやや弱く、太平洋岸の無霜地帯を除けば栽培は温室が必須となる。このため日本で外来種として問題になることは殆ど無い。
分布と生育環境
[編集]西インド諸島、パナマ、フロリダ、ベネズエラ、ガイアナなどのカリブ海沿岸地域、及び赤道をはさんで反対側のブラジル南部とアルゼンチン北東部が分布の中心である。移入種としては南北アメリカ全域、ハワイ、南アフリカ共和国東部やオーストラリア東部にも侵入している。
自生地の気候は多様であるが、熱帯雨林からサバナ気候、温暖湿潤気候に適応する。年間降水量は1500mm、平均気温21°Cが平均的[1]。
形態
[編集]形態は野茨に似ているが、それよりも大きい。高さは他の木によじ登る場合で最大10mに達する。刺を引っ掛けて他の木によじ登るが、周りに木が無い場合は低い灌木状となる。根は主根がある。塊根は形成しない。
刺座は葉脇にあり、白いひげ状の毛をまとう。刺座から最初に出る一対の刺は湾曲して鈎爪状となっており、これで他の樹木に引っ掛かりながら登って行く。その後、針型の刺を徐々に増やし、古い枝で10-35mm程の長さの刺を最大で25本ほど備えるようになる。
葉
[編集]葉は長さ4.5-7cm、幅1.5-5cmで、楕円形から卵形、しばしば細長くなる。株によっては、若い葉は紫色に着色する。短枝葉は持たず、葉を出すときは必ず枝を伸長する。
雑草的な性質が強く、根絶は難しい。刺が強いため嫌がられる。日本では小笠原諸島などに帰化している。
- ^ Erika J. Edwards and Michael J. Donoghue (2006). “Pereskia and the Origin of the Cactus Life-Form”. the american naturalist 167: 777–793.