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利用者:Kanbun/作業空間/方針を活用する

ウィキペディアにはたくさんの方針文書があります。初心者の方が記事を書こうと思っても、ウィキペディアの方針文書は膨大で、しかも独自の言葉で書かれているために掴み所がなく、あるいは編集することをためらってしまうかもしれません。またウィキペディアにある程度慣れてきた方でも、ある日突然自分の執筆した記事に、方針文書に違反しているのではないかというコメントがつき、方針文書に基づいた議論に深入りせざるをえなくなることがあるかもしれません。ここでは初心者のみならず、上級者や管理者にいたるまで、あらゆるウィキペディアンを対象に方針文書との上手なつきあい方を簡単に紹介します。

方針とのつきあい方[編集]

初心者の場合[編集]

あなたがウィキペディアに出会ったばかりの初心者でしたら、方針文書を「見ないふり」をするというのも一つの有効な手段です。

方針文書を読むのはとりあえず置いておいて、まずは誤字脱字の訂正や簡単なマークアップに手を染めてみたり、記事のどこかに記述を追加してみるとよいでしょう。あなたの編集が不適切であった場合には、誰かがそれを見つけてすぐに修正してくれます。もし自分の記述が修正された理由がわからない時には、記事の履歴リンクから修正した利用者の会話ページへ行き、質問してみると良いでしょう。親切に応対してくれるはずです。

とくに「中立的な観点」や「検証可能性」などの言葉が会話に出てきたら、注意してください。これらは記事執筆の際には必ず考慮しなければいけないガイドラインですが、同時に最も実現するのが難しいガイドラインです。しかしながら、記事執筆はいつも完璧を目指さなくてはいけないわけではないので、方針の主旨を理解して頭の隅に置いておく程度で全くかまいません。もしこれらの方針に従ってあなたの記述が除去されたり修正されたりしたことを相手が述べてきたら、ひとまず方針文書を読んで、より適切な記述を考えてみるのがよいでしょう。あるいは相手がしかるべき記述を教えてくれるかもしれませんので、そのときはそれに疑問がなければ従いましょう。わからないことがあったら、質問を欠かさないようにすれば、方針の理解が早まります。

方針に対してある程度理解が深まってきたと感じられたなら、既存の記事を見ながら、短い新規記事書いてみるとよいでしょう。やがて多くの人があなたの記述を膨らませて、あなた自身も考えていなかったような、興味深い記事になるはずです。もしあなたの立てた記事が「削除依頼」に出されてしまったら、依頼者の文章を読んでどこに問題があったのか考慮してみるべきです。

慣れてきたら[編集]

ある程度慣れてきたら、「スタイルマニュアル」を実践してみて、より洗練された記事を目指してみてください。

また「論争の解決」を参考にしながら、議論で自分自身の意見を擁護してみてください。相手との議論を通して、ウィキペディアへの理解もより深まっていくことでしょう。しかし議論の内容が自分の判断することができる範疇をこえていると思われる場合は、素直に相手の主張を受け入れ、手を引きましょう。また相手に対して、必要以上に攻撃的な言葉を言ってしまい、相手がそれに対して謝罪を求めてきたら「丁寧」に応じましょう。あなた自身も相手の言葉が中傷的だと感じたなら、素直に言明して謝罪を求めると良いでしょう。議論相手の非礼の指摘とそれに対する真摯な謝罪は、コミュニケーションを円滑にする最も重要な秘訣の一つです。議論に無用な敵意を持ち込まないためにも、謝罪行為はできるだけすみやかに行うことが推奨されます。あなたは相手の謝罪要求に快く応じることで、相手のあなたに対する誤解を解き、認識を改めることができるかもしれません。頑強に謝罪を拒否し、逆に相手を非難するような態度は議論をより泥沼にはめてしまうでしょう。

議論では相手の考えを尊重しその要求にできるだけ応えつつ、お互いの「合意形成」を図ってください。

上級者や管理者の場合[編集]

とくにあなたが管理者である場合には、ウィキペディアの基本方針や仕組みについて深く理解していることが前提とされています。管理者は一般利用者と基本的には同じコミュニティの一員に過ぎないというのは事実ですが、一方で管理者は特別な権限を持っており、一般利用者の行使不可能な特別な処置を取ることができます。そして一般利用者は管理者の権限を大変重く見ています。

このことはつまり、一般利用者は管理者に方針についての助言を期待しているということ、そして方針に基づいた公正な処置を期待しているということです。これは必ずしも管理者が議論に深入りして、積極的に調停役を担うべきという意味ではありませんし、また消極的に、公正であるかどうか判断が危ぶまれるときは管理者権限を使うべきではないと言っているのではありません。むしろ管理者は一般利用者が判断を躊躇してしまうようなときでも、しかるべき根拠を示したり、妥当な解決をはかることができる能力を期待されているということです。

管理者であるあなたが、ある権限を行使しようとするとき、その解決の仕方は必ずしも最善・最良の選択をする必要はありません。これはどういうことかというと、毎回方針文書すべてを考慮し、それらを厳密に適用した上で権限を行使する必要はないということです。たとえば十分判断可能な材料が揃っている場合の削除依頼やブロック依頼を処理する時には、あなたはそこに書かれている賛否意見と方針文書を吟味して処置をおこなうことができるでしょう。しかし、とくに迅速な処理が必要な案件や賛否が分かれている案件について、管理者であるあなたに求められる判断は、方針に違反しているかどうかの細かい吟味ではなくて、コミュニティが納得できる形でそれらの案件を処理する方法を適用することです。

では、どうすればコミュニティが納得できる形で、上手にそれらの案件を処理することができるのでしょうか。その秘訣は説明責任」に留意し、あなた自身が責任を持って根拠を示すことです。まず処理した案件について、あなた自身が今回とった選択の理由と考慮したガイドラインを案件の依頼ページなどの公的な場所で示してください。これはあなたのおこなった処理について、あなた自身に個人的な責任があることを確認するとともに、もしあなたの処理が既存の方針文書の定めに厳密でなかったような場合は、その方針文書に固有の盲点が明らかになるかもしれないという利点があります。もし方針文書に明らかな盲点が考えられる場合は、そのガイドラインの改定を検討するべきです。

あなたが管理者でなくても、上級者であれば、次のことを心がけてください。方針の文面より方針の精神が尊重されるべきです。それは方針の厳密な適用を放棄せよと言っているのではありません。むしろ方針はなるべく厳密に運用されるべきです。この言葉の意味は「方針の細かい文面で禁止されていない行動が、すべて許されているわけではない」ということを述べているものです。これは換言すれば、ウィキペディアにはまだまだ改善の余地がたくさんあるということに留意せよという意味です。

まず見てみよう[編集]

ここでは再び初心者のために、いくつかの基本的で重要な方針とそのヒントを述べた文書を掲載します。