利用者:Kassida/sandbox

サー・ケン・ロビンソン(Sir Kenneth Robinson、1950年3月4日‐)は、イギリス出身ロサンゼルス在住の芸術教育に関する作家話者、アドバイザー。 リバプール労働者階級出身。現在は妻と子供2人とともにロサンゼルスに住んでいる。

生い立ち[編集]

ケン・ロビンソンはリバプール出身のジェームズとエセルの間に生まれた。7人兄弟である。父のジェームズは労働災害により四肢麻痺を患い、ケン自身も4歳のときにポリオ(小児麻痺)になった。ポリオのためMargaret Beavan特殊学校へ入学をし、その後リバプール大学付属学校(1961-1963)、チェシャーのWadeDeacon中等学校(1963-1968)と進学し、リーズ大学で英語と演劇を学び教育学学士号を取得した。(1968-1972)そして1981年にロンドン大学で教育における演劇とシアターの研究により博士号を取得した。

経歴[編集]

1985年から1989年までイングランドウェールズで芸術教育を推進する学校芸術プロジェクトで責任者を務める。このプロジェクトは2000人以上の教師、芸術家、理事に対して300以上のイニシアチブをもったネットワークで、はたらきかけイングランドのナショナルカリキュラム(日本でいう学習指導要領にあたる)の改定に影響を与えた。またその間にもArtwork(英国全国青少年芸術開発団体)でトップの座を務め、芸術アドバイザーとして香港アカデミーで働いた。

1998年にはイギリスの創造性、教育、経済における委員会を率い、そのレポート「All Our Futures: Creativity, Culture, and Education」は影響を与えた。タイム誌は「このレポートは21世紀のビジネスにおいて最も重要な問題のうちのいくつかを挙げている。その解決にはすべてのCEOと人事課の課長が声を上げ行動しなくてはならない。」と取り上げた。

ロビンソンは北アイルランドの地域全域で行われる「The Peace Process」に創造的で経済発展へとつながる計画を作成したことを買われ、「オクラホマ創造性プロジェクト」のアドバイザーとなった。また同年、創造性と文化教育における国際援助委員会の委員長を務めた。2001年から2005年まではアメリカ合衆国ロサンゼルスのゲティー博物館において、創造性と教育の上級顧問に任命された。

また12年間ワーウィック大学の教育学教授を務め、現在は名誉教授となっている。ロードアイランドデザイン学校、Ringling芸術デザインカレッジ、通信大学、スピーチ演劇セントラルスクール、バーミンガム市立大学、リヴァプール芸術文化学会からは名誉学位を受けた。ロードアイランドデザイン学校においての芸術と教育の功績に関してアテネ賞を受賞したほか、アメリカの芸術と文化への貢献を讃えるピーボディメダル、教育の国際的な功績によるLEGO賞、イギリスとアメリカの文化交流への大きな貢献による英国王立芸術協会のベンジャミン・フランクリン賞も受賞した。そして2003年には芸術的な貢献によりエリザベスⅡ世によりナイト勲章を授与した。2005年にはアメリカの雑誌「Future」の「Principal Voices」の一つに選ばれた。「創造的なチャレンジは新たな世界の職業や教育へと繋がっている。」と世界中の人々へ発信している。

TEDカンファレンスにおいては人気を博したスピーカーとなった。教育における創造性の役割に関して3つのプレゼンテーションを行った。一つ目のプレゼンテーションである2006年の「学校教育は創造性を殺してしまっている」はTEDのウェブサイトにおいて2100万回以上の閲覧数を誇り、TEDトークで最も閲覧されたプレゼンテーションとなっている(2014年1月現在)。2013年4月にはTEDトークで「教育の死の谷を脱するには」といいうプレゼンテーションを行った。それらにおいて教育文化が創造性にどのような悪影響を及ぼすかを説いた。2010年には「Changing education paradigms」についてアニメ化をした。その動画はYoutubeで公開され2000万回の閲覧数を誇っている(2014年1月現在)。

教育観[編集]

ロビンソンは成功をより掴むためには3つの面で教育が変わるべきと提案している。1つ目は幅広いカリキュラムを提供すること。それにより多様性を促進し、学習過程の個別化が図る。2つ目に創造的な教育を通して子どもたちの好奇心を引き立てること。これは高度な教員養成次第だといえる。3つ目にそれらを実現するために個々の学校や教師に教育の方向性を定める権限を与え、型にはまったテストや教え込む教育に代わって創造性を発達させることに集中した教育をしなければならない、ということである。また教育がまるで産業システムのようになっていると私たちが認めれば成功への道が開ける、と強く主張している。成功している学校運営は「命令と統制」ではなくよい雰囲気の中で教育を行っているということである。

著作[編集]

  • 1977 Learning Through Drama: Report of The Schools Council Drama Teaching Project with Lynn McGregor and Maggie Tate. UCL. Heinemann. ISBN 0435185659
  • 1980 Exploring Theatre and Education Heinmann ISBN 0435187813
  • 1982 The Arts in Schools: Principles, Practice, and Provision,. Calouste Gulbenkian Foundation. ISBN 0903319233
  • 1984 The Arts and Higher Education. (editor with Christopher Ball). Gulbenkian and the Leverhulme Trust ISBN 0900868899
  • 1986 The Arts in Further Education. Department of Education and Science.
  • 1998 Facing the Future: The Arts and Education in Hong Kong, Hong Kong Arts Development Council ASIN B002MXG93U
  • 1998 All Our Futures: Creativity, Culture, and Education (The Robinson Report)
  • 2001 Out of Our Minds: Learning to Be Creative. Capstone. ISBN 1907312471
  • 2009 The Element: How Finding Your Passion Changes Everything (with Lou Aronica). Viking. ISBN 978-0670020478
  • 2009年7月 『才能を引き出すエレメントの法則』(祥伝社ISBN 978-4396650445
  • 2013 Finding Your Element: How To Discover Your Talents and Passions and Transform Your Life (with Lou Aronica). Viking. ISBN 9780670022380

受賞歴[編集]

外部リンク[編集]