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利用者:Kiru59a9/sandbox

デザイナー Greg CostikyanDan GelberEric GoldbergAllen Varney (current edition)
出版社 West End GamesMongoose Publishing、合同会社ニューゲームズオーダー
出版歴 1984 (1st edition)
1987 (2nd edition)
1995 (Fifth edition)
2004 (Paranoia XP)
2009 (25th Anniversary edition)
2015 25周年版【トラブルシューターズ】版
2016 25周年版【インターナルセキュリティ】版
システム カスタム
ジャンル ユーモアブラックジョークサイエンスフィクション

 パラノイア (PARANOIA) は、ディストピア社会を舞台したサイエンスフィクションテーブルトークRPGです。Greg CostikyanDan Gelberそして Eric Goldbergの三名によってデザイン・執筆され、1984年に West End Gamesから出版されました。2004年以降は Mongoose Publishingが出版している。このゲームは1984年のオリジン賞を最優秀ロールプレイングゲーム部門で受賞し [1]、2007年にオリジン賞の殿堂入りとなった[2]。2009年に出版された完全に独立した3つのシステムから構成される25周年版(第五版)の邦訳・販売は合同会社ニューゲームズオーダーによって2015年12月にトラブルシューターズ版(ISBN 978-4-908124-01-3)、2016年1月にインターナルセキュリティ版(ISBN 978-4-908124-04-4)が出版された。2016年3月現在ハイプログラマーズ版は未訳です。

 パラノイアでは自分の利益のためにお互いを裏切るだけでなく、陰鬱な設定にかかわらずプレイヤーには笑いを提供する点、協力よりも競争があることに注目するべきゲームです。ゲームはコンピュータと呼ばれる人工知能によって制御された陰鬱な未来都市が舞台です。そして、プレイヤーはあらゆる情報(ゲームルールを含む)は色分けされたセキュリティクリアランスによって制限されています。プレイヤーは最初にコンピュータによって権限を認められ、模索とコンピュータに対する脅威排除の任務が与えられます。

 エディションは以降発行されており、ゲームに基づいたスピンオフ、小説、漫画も生み出されました。 キックスターターは公式の新版として開発されています。

概要[編集]

 パラノイアはダークコメディなRPGです。パラノイアの世界観や舞台は1984年すばらしい新世界Logan's RunTHX 1138 といったディストピア(管理・統制社会)作品の影響を受けたサイエンスフィクションの未来的な都市であるが、ゲームの雰囲気は暗くて重いというよりも、ブラックユーモアやジョーク要素が多く取り入れられています。

設定[編集]

 ゲームの主な舞台はアルファコンプレックスと呼ばれる未来的な都市です。アルファコンプレックスはコンピュータによって制御されています。コンピュータはゲームの主な敵対者として機能し、アウトドア、変異体、秘密結社(特に共産主義者)のような(完璧な)社会に対する数々の脅威を恐れています。これらの脅威となるトラブルを見つけ出し、それを撃つためトラブルシューターを採用しています。プレイヤーはサプリメントや一部の例外を除いて、通常はこのトラブルシューターです。

 プレイヤーキャラクターはコンピュータからの命令とボーナス義務が与えられ、サイドミッションの主な任務と競合し、不可解な自己矛盾を抱えることになります。これらのミッションは一様に危険なものです。また、各プレイヤーキャラは一般的に未登録の変異体および秘密結社のメンバーであり、しばしばチームの目標とは別の隠された意図を持っています。全員が裏切り、自分の秘密を隠しながら誰もが自分の秘密を暴こうとするミッションで多くの失敗は笑いに変わります。ゲームのマニュアルはゲームプレイが他のプレイヤーキャラやノンプレイヤーキャラを妬ましく、偏った考えを頑なに守り他の意見に耳をかさないようにする方法についてのヒントを提供し、プレイヤー間の疑心暗鬼を良いこととして強く薦めています。

 25周年版ではすべてのプレイヤーキャラはクローンのナンバーが0(オリジナル)から始まり、5体のクローンを所持しています。彼または彼女が死亡した際に置換し、使用されます。すべてのクローンを使いきってしまった場合プレイヤーキャラは存在消滅(キャラクターロスト)してしまいますが、クローンは追加購入が可能ではあります。ただし、購入できる機会がプレイヤーキャラに訪れるかは不明です。

 パラノイアのルールブックは、多くの点で他のルールブックとは異なります。ルールの知識を披露することは禁止され、プレイヤーとプレイヤーキャラの楽しさを演出するため会話調で書かれています。

セキュリティクリアランス[編集]

 セキュリティクリアランスは廊下から食料、機器に至るまでセキュリティ上の制限を設定します。最低は赤外線(黒)ですが、最低再生可能なセキュリティクリアランスは赤です。ゲームはプレイヤーキャラが通常赤等級に昇格された所から始まります。そのプレイヤーキャラは現在自身のセキュリティクリアランスを超えるものと干渉することは重大なリスクを伴います。

 セキュリティクリアランスは一番下から赤外線(黒)、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫、紫外線(白)です。ゲーム内では、赤外線クリアランス市民は低賃金長時間労働、より高いクリアランス市民は自身未満のランクを持つ市民を降格させる権限をもつ。最高ランクの紫外線クリアランスの市民はコンピュータへの法的アクセス権限を持ちプログラムを変更できる唯一の市民であるため「ハイプログラマ」と呼ばれます。このセキュリティクリアランスはコンピュータが市民に対する信頼性の尺度でもあります。

秘密結社[編集]

 ゲーム内のコンピュータは秘密結社は一部を除き(完璧な)社会に対する脅威と認識しています。プレイヤーキャラは様々な思想を掲げる秘密結社に所属する市民です。これらの秘密結社は(完璧な)社会と相反する思想を持つ傾向にあります。たとえば、コンピュータが脅威としているアウトドアの知識に執着する秘密結社などです。

略歴[編集]

 1984年に第一版がGreg CostikyanDan Gelberそして Eric Goldbergの三名によってデザイン・執筆され、West End Gamesから出版されました。1987年にGreg Costikyanによって第二版が出版されました。Greg Costikyanはその後パラノイアを離れ、1995年に第5版(というタイトルで事実上の第三版)が出版されました。その後West End Gamesが倒産、出版の権利をMongoose Publishingが有する事になり、2004年にパラノイアXP(第四版)、2009年に25周年版(第五版)が出版されました。

パラノイアXP(第四版)[編集]

 West End Games倒産後、パラノイアの元デザイナーたちは権利をWest End Gamesから購入し、出版の権利を得たMongoose PublishingよりParanoiaXPが出版されました。同時に、XPを取るようにマイクロソフトからの申し出があり、名前だけが短くなった第四版パラノイアです。

 この第四版には、いくつかの遊び方をサポートするため3つの異なるプレイスタイルを導入されました。

  • ザップ:第五版に関連付けられるプレイスタイルで処刑のち告発。このゲームスタイルのシンボルは表紙の白煙のあがるブーツです。
  • クラシック:第二版に関連付けられるプレイスタイルで告発のち処刑。チーム内部のいざこざが絶えず、致命的です。このゲームスタイルのシンボルはコンピュータの象徴であるコンピュータそのものです。
  • ストレート:世界観より深刻で、暗く、複雑にしたものに焦点を当てています。手堅く証拠を集め、すぐにそれを提示せず裏をとり、ゆっくりと慎重にゲームプレイすることを奨励し、ザップやクラシックにある乱闘や銃撃戦、馬鹿騒ぎに落胆します。このゲームスタイルのシンボルは表紙や他のエディションの表紙にも有る巨大な瞳です。

 パラノイアXPでは、強大で凶悪なスケープゴートとして共産主義を保った冷戦が取り上げられながらも、21世紀のテーマと統合します。21世紀を連想させるためにスマートフォンを思わせるPDC(パーソナル・デジタル・コンパニオン)やC-Bay(アルファコンプレックスにおけるオークションサイト)が登場します。アルファコンプレックスの新たな脅威には、ファイル共有、フィッシング詐欺、個人情報盗難、大量破壊兵器などが含まれました。

25周年版(第五版)[編集]

 2009年6月に、Mongoose Publishingは、XPシリーズを引退を発表し、新しいルールブックと同様の新しいルールブックの出版を公表した。3本のルールブックは完全に自己完結し、プレイできるものとなっています。この3本のルールブックはトラブルシューターズ版、インターナルセキュリティ版、ハイプログラマーズ版と呼称されます。


 トラブルシューター版はルールブックXPのプレイスタイルを据え置いています。しかし、「クラシックスタイル」をデフォルトで想定し、「ザップ」と「ストレート」は巻末付録に追いやられています。この決定はRPG.net[3]での投稿でXPのデザイナーであるAllen Varney氏が説明しています。氏はクラシックスタイルが標準の遊び方であるとともに他の遊び方を認めています。またパラノイアXPでザップやストレートといったスタイルを取り入れた理由はマインドシェアを取り戻すための取り組みだと話しています。


25周年版プレイスタイル
プレイスタイル 経緯 手順 ルールブック 参照ページ
やりすぎなザップスタイル 【トラブルシューターズ】 P198:反逆者の告発
ザップスタイル パラノイアXPにてマインドシェアを取り戻すため導入された遊び方 処刑→告発 【トラブルシューターズ】 P197~P198
クラシックスタイル パラノイアシリーズが標準に定める遊び方 告発→処刑 【トラブルシューターズ】 P11,P196
ストレートスタイル パラノイアXPにてマインドシェアを取り戻すため導入された遊び方 【トラブルシューターズ】 P196~P197


25周年版(第五版)と関連書籍
タイトル 著者(たち)・邦訳者(たち) 出版日 ISBN 注釈
パラノイア【トラブルシューターズ】 Dan Gelber (著), Eric Goldberg (著), Greg Costikyan (著), 奉仕の会 (監修), Allen Varney (編集), Tony Emson (イラスト), 高梨俊一 (その他), 白河日和 (その他), 沢田大樹 (翻訳) 2014 ISBN 978-4-908124-01-3 冊子版
パラノイア【トラブルシューターズ】 Dan Gelber (著), Eric Goldberg (著), Greg Costikyan (著), 奉仕の会 (監修), Allen Varney (編集), Tony Emson (イラスト), 高梨俊一 (その他), 白河日和 (その他), 沢田大樹 (翻訳) 2014 ISBN 978-4-908124-00-6 PDF版
パラノイア【インターナルセキュリティ】 Dan Gelber (著), Eric Goldberg (著), Greg Costikyan (著), 奉仕の会 (監修), Allen Varney (編集), Tony Emson (イラスト), 高梨俊一 (その他), 白河日和 (その他), 沢田大樹 (翻訳) 2016 ISBN 978-4-908124-04-4 冊子版
パラノイア【インターナルセキュリティ】 Dan Gelber (著), Eric Goldberg (著), Greg Costikyan (著), 奉仕の会 (監修), Allen Varney (編集), Tony Emson (イラスト), 高梨俊一 (その他), 白河日和 (その他), 沢田大樹 (翻訳) 2016 ISBN 978-4-908124-02-0 PDF版
パラノイア【ハイプログラマーズ】 2016年3月現在未邦訳
トラブルシューターズ・リトル・レッド・ブック Dan Gelber (著), Eric Goldberg (著), Greg Costikyan (著), 奉仕の会 (監修), Allen Varney (編集), Tony Emson (イラスト), 高梨俊一 (その他), 白河日和 (その他), 沢田大樹 (翻訳) 2016 不明 パラノイア【トラブルシューターズ】日本語版を、原著者の許可のもと、独自に抜粋・編集・再構成した抄録。
Complete Complex Controlling: パラノイア【トラブルシューターズ】マスターズガイド (CompNodes) [Kindle版] 高梨 俊一 (著), 白河 日和 (著), 犬井 (イラスト) 不明 不明 kindle版のみ目次機能なし。日本語版パラノイア【トラブルシューターズ】のゲームマスターのための非公式同人誌。

Paranoia-O(非公式版ハウスルール)[編集]



 PARANOIA-Oは事実上公式の認める非公式ファンサイトParanoia-RPGで公開されていた非公式版のオンライン向けハウスルールです。Paranoia-RPGは2016年現在閉鎖されています。Paranoia-RPGは公式版であるParanoiaXPの巻末に記載されたため、公式の認める非公式のファンサイトとして認知されていました。

 パラノイア オー日本語版は合同会社ニューゲームズオーダーが原著作者から許諾を得てParanoia-RPGで公開されていたParanoia-Oを翻訳、サイト上にて公開したものです。

 GMセクションの閉鎖はパラノイア オー日本語版のUpdateにて記載されている通り、日本語版発売に伴い閉鎖したとあります。 GMセクションはゲームを進行する上で必要な情報でした。それらが削除されたということは事実上、パラノイア-Oで遊べなくなったことを意味します。  

現在のラインナップ[編集]

TRPG(書籍)[編集]

  • Paranoia XP
  • Paranoia XP Gamemaster Screen
  • The Traitor's Manual
  • Crash Priority
  • The Mutant Experience
  • Paranoid STUFF
  • Paranoia Flashbacks
  • WMD
  • Extreme Paranoia
  • Service, Service
  • Criminal Histories
  • The Underplex
  • Sector Zero
  • Paranoia Flashbacks II
  • STUFF 2: The Gray Subnets
  • Alpha Complex Nights
  • Alpha Complex Nights 2
  • Big Book of Bots
  • The Thin Green Line
  • Mandatory Mission Pack
  • パラノイア【トラブルシューターズ】
  • パラノイア【インターナルセキュリティ】

カードゲーム[編集]

  • Paranoia Mandatory Card Game - ホビーベースより日本語版が発売されている。

フィギュア[編集]

  • Troubleshooters Box Set
  • Bots Box Set
  • Internal Security Box Set

フィクション[編集]

小説[編集]

  • Bolme, Ed. Title Deleted for Security Reasons (セキュリティ上の理由によりタイトル削除). West End Games. ISBN 978-0-87431-165-5 
  • Rolston, Ken. Extreme Paranoia: Nobody Knows The Trouble I've Shot (エクストリーム・パラノイア: 私が討ったトラブルを誰も知らない). West End Games. ISBN 978-0-87431-162-4 
  • Lidberd. Stormshooters and Troubleknights (ストームシューターとトラブルナイト). West End Games. ISBN 978-0-87431-168-6  (パラノイアとトーグのクロスオーバー小説)

コミック[編集]

  • O'Connor, Paul (1992). Paranoia. 1–6. Adventure Comics (Malibu Comicsの一部) 

パラノイア関連ソフトウェア[編集]

2016年3月現在、Paranoia Liveは閉鎖され、JParanoiaの配布も停止しています。

JParanoia はファンメイドのパラノイアのオンラインセッション向けフリーウェアであり、ファンサイトのParanoia Liveからダウンロードできる。このJParanoiaはJava仮想マシン (JVM)で動作し、キャラクタとゲームプレイ管理に対応したクライアント及びサーバーを含んでいる。2004年9月、雑誌の英国版PC Gamerにおいて、パラノイアが彼らの「Extra Life」の一つであるというコラムと、JParanoiaやParanoia Liveが紹介がされた記事が載り、主流層の関心を惹くことになった。その時、偶然にもウェブサイトはパラノイア新版の出版を控えて出版開始を祝う準備をしていた[4]

パラノイアのビデオゲームも作られている。1989年、Magic BytesによってThe Paranoia Complexと呼ばれるビデオゲームがリリースされた。AmigaAmstrad CPCCommodore 64ZX Spectrum向けにリリースされている。このゲームは、パラノイアのプロットとトラップを素材にしたトップダウン迷宮シューティングの形をとっており、定期趣味雑誌はこのゲームを質が悪く平凡だとレビューしている。

80年代後半にSpaceGamer/FantasyGamer雑誌のissue #77において、パラノイアをテーマとした「きみならどうする?」(choose-your-own-adventure)形式のhyperfiction(もしくはゲームブック)作品が出版された。そののち、ストーリー(クリスマスとして知られている破壊活動を衰えさせるためのトラブルシューター任務) が自動化された非公式バージョンが様々現れて移植され、メインフレームとPCの間で広まった。1993年にリリースされたLinux向けのゲームコレクションパッケージであるbsd-games 1.2において、このゲームのソースコードが紛れ込んでいたが、その後著作権の問題が発覚したため取り除かれている。

出典[編集]

  1. ^ 1988 list of winners”. Academy of Adventure Gaming Arts and Design. 2008年3月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年11月6日閲覧。
  2. ^ 2007 list of winners”. Academy of Adventure Gaming Arts and Design. 2009年6月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年11月6日閲覧。
  3. ^ Allen Varney. “Re: Paranoia 25th Anniversary Edition”. 2010年3月31日閲覧。
  4. ^ Cobbet, Richard (September 2004). “Treason for Dummies”. PC Gamer UK (Bath, Sommerset, UK: Future Publishing, Ltd.) 11 (9): 114. ISSN 1080-4471. 

外部リンク[編集]