利用者:McYata/処刑
この記事の英語版は私もレジサイド (チャールズ1世)を翻訳した時から気になっていて仮に「死後処刑」としていました。現在「剖棺斬屍」という名で立項され、全世界の事例についてこの言葉で説明しています。しかし聞きなれない言葉だなあと思って出典の論文(小川隆章 (2020-02-15). “H・ハメル『朝鮮幽囚記』に見られる朝鮮社会の4つの特徴” (日本語). 環太平洋大学研究紀要 (環太平洋大学) 15. ISSN 1882-479X.)を確認したところ、たしかにこれには「日本と違って朝鮮の刑罰に凌遅刑と剖棺斬屍があった。」という文章がありました。つまりこの言葉は朝鮮史上の刑罰に限られた用語であり、一般化するのは少々錯誤的ではないかと思います。ちなみに凌遅刑の記事は冒頭で中国・朝鮮史上の刑罰であるとことわっており、例えばヒュパティアの例を組み込むようなことはしていません。また細かい事ですが、英語でいうPosthumous executionとは単に「(罪人の)死後に行われる処刑」という意味であり、剖棺斬屍とは厳密には対応しません。現在の記事の中にも、埋葬される前に刑(あるいは私刑)が執行された例が多数あります。ですから、「剖棺斬屍」という記事は朝鮮史に限った文脈で記事を新設するなり一セクション内で用いるなりして、ここの記事はより平易で一般的な言葉に替えるべきではないかと思います。 といっても「死後処刑」や「死体処刑」は用例が見つからないのですが、「遺体処刑」という言葉を1件を見つけました(小川隆章 (2020-02-15). “幕末における被差別民の敵討ち” (日本語). 環太平洋大学研究紀要 (環太平洋大学) 15. ISSN 1882-479X.。これも研究ノートなので微妙ですが・・・)。