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利用者:Mtan

スイッチング電源

スイッチング電源(スイッチングでんげん)とは、電源回路のうち、電力を蓄えることのできるコイルコンデンサと、電子的にON/OFFすることのできるスイッチング素子(MOSFETバイポーラトランジスタIGBTなど)から構成されるもののことである。スイッチング電源は、回路中のスイッチング素子を高速(数十kHzから1MHz)にON/OFFし、その比を変化させることにより、希望する電圧を出力することができる。 理想的なコイル・コンデンサ・スイッチのいずれも電力を消費することはないため、高い(理論的には100%)の効率を期待することができ、これが他方式と比べた場合の主な利点である。

概説[編集]

リニア電源は、MOSFETバイポーラトランジスタを可変抵抗器として用い、入出力の電圧・電流差を熱として消費する。 例えば、入力が10V1Aで、5V1Aを出力中のシリーズレギュレータは、5Wの出力を得るために5W(入出力の電位差と出力電流の積)を熱として消費する。 したがって発熱が大きく、効率が悪い(この例では50%)。

一方スイッチング電源は、スイッチング素子をON/OFFすることにより、エネルギを蓄える状態と負荷にエネルギを供給する状態を高速に繰り返す。 今、前述と同じ例を考え、10V1Aでエネルギを蓄える時間をTon、負荷に5V1Aを供給する時間をToffとする。 電力を蓄える理想的なコイル・コンデンサには損失がなく、理想的なスイッチング素子もON状態は電圧が0V、OFF状態は電流が0Aとなり、やはり損失がない。 このとき、入出力の電流・電力が同じであるので、Ton:Toffを1:2とすることにより、入力電圧:出力電圧を10V:5V=2:1とすることができる。