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白バイガール』(しろばいがーる)は、佐藤青南による日本の警察小説シリーズ。実業之日本社文庫より2016年 - 2021年に全6巻刊行された。

概要[編集]

神奈川県警察の第一交通機動隊に所属する若手女性白バイ隊員が、通常の取り締まり業務や交通違反事案が起因となる各種事件の捜査に、同僚隊員や捜査一課の刑事らと共に当たることで一人前の隊員として成長していく過程を綴っている。

登場人物[編集]

年齢はいずれも初出当時。

神奈川県警察[編集]

第一交通機動隊 みなとみらい分駐所A分隊[編集]

本田 木乃美(ほんだ このみ)
巡査。23歳。島根県出身。高校卒業後箱根駅伝で白バイでの選手先導を夢見て神奈川県警察に入庁[注 1]。数年間交番勤務後に第一交通機動隊へ配属。プライベートでは赤色のホンダ・NC750Xを所有[注 2]
川崎 潤(かわさき じゅん)
木乃美の同僚女性隊員。巡査。23歳。埼玉県出身。警察官としては木乃美の1年後輩[注 3]だが、交通機動隊員としては2年先輩。一匹狼的な存在で他の同僚隊員とも一定の距離を置く。特に木乃美に対しては、取り締まり件数の少なさや白バイ運転技能の拙さを厳しく指摘するなど険悪な関係であったが、とある事件をきっかけを態度を軟化。その後は木乃美とは休日にツーリングに行ったり、木乃美の白バイ運転練習に付き合うなど良き関係となっている。第3巻「駅伝クライシス」では、箱根駅伝復路で選手先導を果たしている。プライベートではライトグリーン色のカワサキ・ニンジャ250Rを所有。
元口 航生(もとぐち こうき)
木乃美・潤の先輩男性隊員。26歳。横浜市出身。A部隊のムードメーカー的存在。結婚しており子供も2人いる。趣味はサーフィン。
梶 政和(かじ まさかず)
木乃美の先輩男性隊員(~3巻)→神奈川県警本部 交通捜査課(第4巻~)。28歳。結婚しており子供もいる。比較的穏やかな性格から元口の弄り対象となっているため苦手意識があるが、軽口を叩き合っていた。第4巻以降は県警本部交通捜査課に異動。異動願いを出した理由について「下の子も来年小学生だし、おれ一人のわがままを通すわけにはいかない」と語っている[1]
鈴木 景虎(すずき かげとら)
県警本部交通捜査課に異動した梶の後任として着任した木乃美の後輩隊員。初出は第3巻最終盤に川崎南署の交通課員として登場。その後異動でA分隊へ配属される。配属後、木乃実を常に見下だすような言動や、潤や元口の意見に反論するなど生意気な態度を取ることが多いが、第5巻以降は態度をやや軟化させた。5人兄弟の長男。私用でスズキ・バンディット1250Sに乗車[2]
山羽 公二朗(やまは こうじろう)
木乃美らが所属する班の班長。巡査長。35歳。以前は新川崎署の刑事課強行班係の刑事だったが、20代後半に交通機動隊にへの異動を志願して着任。その後全国白バイ安全運転競技大会県警代表としての出場や、箱根駅伝での先導など実績を積んでいる。異動志願した理由について「モテたかったから」[注 4]等と木乃美に語っているが真実は不明。
吉村 賢次(よしむら けんじ)
A分隊の分隊長。巡査部長。日勤職のため現場に出ることはなく分隊の留守を預かっている。基本的に温厚な性格だが、潤が本部からの指示に従わず交通違反したバイクを執拗に追跡した際には叱責していた。

本部捜査一課[編集]

坂巻 透(さかまき とおる)
刑事。木乃美と同期だが、大学卒業後に入庁のため4歳年上の27歳。警察学校在籍当時から、恰幅の良さなどから訓練生よりも教官と並んだ方が違和感のない風貌だったため同期の間で「部長」とのあだ名が付けらている[3]九州地方出身[注 5]で常に方言を話している。
峯 省三(みね しょうぞう)
坂巻の先輩刑事。新川崎署時代に山羽と先輩後輩の間柄だった。
瀬戸山(せとやま)
坂巻の先輩で峯の後輩となる刑事。機嫌の良し悪しが露骨に態度に出るタイプ。

本部交通捜査課[編集]

宮台 健夫(みやだい たけお)
捜査員。梶と警察学校の同期。着任してからひき逃げ事件の検挙率が上昇したことなどから「交通捜査課のホームズ」との異名がある。

湊警察署[編集]

横浜市営地下鉄ブルーライン伊勢佐木長者町駅の近くにある所轄署。桜木町から元町周辺といった繁華街も管轄となっている。官庁最上階が独身待機寮となっており、木乃美も入居をしている。
谷原 直隆(たにはら なおたか)
交通総務課勤務。警部補。元交通機動隊員。潤と共に箱根駅伝復路で先導を務めた。

木乃美の周辺人物[編集]

相川(あいかわ)
第1巻冒頭で木乃美が信号無視を取り締まった8トントラック運転手。信号無視を頑なに認めなかった[注 6]。半年後自家用車を運転中に速度違反を犯し、木乃美から再び取り締まりを受ける。
高柳 蘭(たかやなぎ らん)
横浜市消防局所属の消防ポンプ隊員。木乃美の飲み仲間。
戸村 美樹(とむら みき)
横浜市消防局所属の救急隊員。木乃美の飲み仲間。
長妻(ながつま)
石川町の繁華街外れにあるバーの経営者。以前あった暴走族「横浜狂走連合」の元幹部で山羽から取り締まりを受けたこともあった。木乃美は山羽と共に事件捜査でバーを訪れたのを機に、その後もバーを訪れては蘭・美樹らと飲酒を共にしている。

シリーズ一覧[編集]

巻数 書籍名 発売日 ISBN
1 白バイガール 2016年01月29日[4] ISBN 978-4-408-55276-7
2 白バイガール 幽霊ライダーを追え! 2017年02月02日[5] ISBN 978-4-408-55339-9
3 白バイガール 駅伝クライシス 2017年11月02日[6] ISBN 978-4-408-55392-4
4 白バイガール 最高速アタックの罠 2019年04月05日[7] ISBN 978-4-408-55473-0
5 白バイガール 爆走!五輪大作戦 2020年04月07日[8] ISBN 978-4-408-55584-3
6 白バイガール フルスロットル 2021年04月08日[9] ISBN 978-4-408-55657-4

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 両親の希望もあり島根県警察も併願受験したが、結果不合格だった。
  2. ^ 第1巻時点では所有していなかったが、第2巻開始時には既に所有。
  3. ^ 高校卒業後に就職浪人したため。
  4. ^ 全国白バイ安全運転競技大会を観覧した際男性出場者に若い女性から歓声が上がっていたことを目のあたりにしたことから。
  5. ^ 県名に関する記述はないが、福岡県ではない(最終巻270頁で否定している)
  6. ^ しばらく押し問答が続いていたが、偶然通りかかった山羽の説得によって認めている

出典[編集]

  1. ^ 第4巻236頁より
  2. ^ 第4巻167頁より
  3. ^ 第2巻58頁より
  4. ^ 白バイガール”. 実業之日本社. 2022年5月11日閲覧。
  5. ^ 白バイガール 幽霊ライダーを追え!”. 実業之日本社. 2022年5月11日閲覧。
  6. ^ 白バイガール 駅伝クライシス”. 実業之日本社. 2022年5月11日閲覧。
  7. ^ 白バイガール 最高速アタックの罠”. 実業之日本社. 2022年5月11日閲覧。
  8. ^ 白バイガール 爆走!五輪大作戦”. 実業之日本社. 2022年5月11日閲覧。
  9. ^ 白バイガール フルスロットル”. 実業之日本社. 2022年5月11日閲覧。