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利用者:R3/ETRAX CRIS

ETRAX CRIS は,アクシス・コミュニケーションズによって設計され製造されている CPU の シリーズで 1993 年から組み込みシステムに使われている。 ETRAX という名称は,チップの特徴である Ethernet, Token ring, AXis - Code Reduced Instruction Set の頭字語である。 トークンリングは最新のチップではサポートされていない。 アクシスの方針の変更により,現行の ETRAX 100LX と ETRAX FS を最後に,チップとしての出荷は停止される。

チップの種類

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TGA-1 は 1986 年に開発され,AS400 アーキテクチャ用のコミュニケーショントランシーバとして使われた。

CGA-1 は TGA-1 の速度を単に向上させただけのものである。

ETRAX

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1993 年に 10 メガビットイーサネットとトークンリング用のコントローラを内蔵して,ETRAX は生まれた。

ETRAX-4 は,これまでのモデルより速度を向上させたもので,SCSI コントローラを内蔵した。

ETRAX 100 は,名称にあるように 10 または 100 メガビットイーサネットコントローラを内蔵し, ATAワイドSCSIをサポートした。

ETRAX 100LX

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2000 年に設計された ETRAX 100LX は,MMU,USB,同期シリアル通信,SDRAM のサポートを追加し, CPU の速度を最大 100 MIPS まで高めた。 MMU を持つようになったため,Linux カーネルを変更することなく動作させることができるようになった。

主な特徴は以下のようである。

  • 32 ビット RISC CPU コア
  • 10 または 100 メガビットのイーサネットコントローラ
  • 4 個の非同期シリアルポート
  • 2 個の同期シリアルポート
  • 2 個の USB ポート
  • 2 個のパラレルポート
  • 3 個の ATA (IDE) ポート
  • 2 個のナロー SCSI ポート (または 1 個のワイド SCSI ポート)
  • SDRAM,フラッシュメモリ,EEPROM,SRAM のサポート

デバイスは,典型的には,256 ピンのプラスチック製のボールグリッドアレイであり,消費電力は 350 mW である。

ETRAX 100LX MCM

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この SoC は,ETRAX 100LX にフラッシュメモリ,SDRAM,イーサネット PHYceiver を追加したものである。 2 種類が出荷された。一つは ETRAX 100LX MCM 2+8 (2 MB のフラッシュメモリと 8 MB の SDRAM) であり, もう一つは ETRAX MCM 4-16 (4 MB のフラッシュメモリと 16 MB の SDRAM) である。

ETRAX FS

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2005 年に設計され,Linux 2.6 を完全にサポートするようになった。 このチップの特徴は以下のようである。

  • 32 ビット の RISC アーキテクチャである CRIS CPU コア。これは,5 段のパイプライン,16 キロバイトのデータキャッシュ,16 キロバイトの命令キャッシュ,MMU を持ち,200 MIPS を実現する。
  • 2 基の 10 または 100 メガビットのイーサネットコントローラ
  • AES,DES,トリプルDES,SHA-1,MD5 をサポートした暗号化アクセラレータ
  • 128 キロバイトのオンチップ RAM
  • PC カード,CardBus,PCI,USB Full Speed/High Speed ホスト,USB Full Speed デバイス,SCSI,ATA をサポートしたマイクロプログラマブル I/O プロセッサ

デバイスは,典型的には,256 ピンのプラスチック製のボールグリッドアレイであり,消費電力は 465 mW である。

開発ツール

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ソフトウェア

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クロスコンパイラを含む SDK は,Axis により開発者サイトで提供されている。

ハードウェア

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A FOX board LX 4+16. Notice the Ethernet, D/C and USB ports.
Elphel Reconfigurable Network Camera. Based on Etrax FS CPU and Xilinx Spartan 3e FPGA

ハードウェアメーカーの何社かは,ETRAX チップと実機の開発に必要な全ての I/O ポートを実装した評価用ボードを提供している。 これらには以下のようなものがある。[1]

  • アクシス・コミュニケーションズ AXIS 82 開発ボード
  • ipcas 製組み込み Linux PC
  • ACME Systems製 FOX ボード
  • Elphel 製の設定可能なネットワークカメラ (ETRAX FS と ザイリンクス Spartan 3e FPGA をベースとしている)
  • Free2move 製の組み込み Linux システム
  • Rcotel Corporation 製のシングルボード Linux コンピュータ
  • DSP&FPGA 製の工業用制御ユニット
  • BBDevice.com 製のリモートコントロールシステム

脚注

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  1. ^ Showroom @”. Developer.axis.com. 2009年4月9日閲覧。

外部リンク

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