利用者:Razgrad/sandbox2
安城東映 | |
---|---|
情報 | |
旧名称 | 安城座 |
客席数 |
852席(1953年) 360席(1980年) |
用途 | 映画上映 |
所在地 |
愛知県安城市末広町6(1953年) 愛知県安城市末広町8-7(1980年) |
アクセス | 国鉄東海道本線安城駅から南に徒歩 |
安城東映(あんじょうとうえい)は、愛知県安城市にあった映画館。1928年から1929年頃に安城座(あんじょうざ)として開館し、1959年に安城東映に改称した。1980年代半ばに閉館した。
データ
[編集]歴史
[編集]安城座
[編集]1928年(昭和3年)から1929年(昭和4年)頃、碧海郡安城町(現・安城市)に安城座、帝国座、弥生館という3館の演芸場や映画館が開館した。
1948年(昭和23年)に安城町警察が設置されると、約半年後の9月20日には安城座で「安城の自治体警察はどうあるべきか」というテーマの希望討論会が開催された[1]。公安委員長の神谷芳根、安城町警察長の宮崎金義、弁護士の平野安兵衛を招き、約600人が参加する反響があった[1]。1946年(昭和21年)に安城町でも開始された農地改革は1948年(昭和23年)に農地の買収・売渡しの大半が完了し、1948年12月には安城座で地主感謝開会が開催された[2]。小作人側が必要経費を供出し、安城座の特別興行に地主側を招待したのである[2]。
1949年(昭和24年)には産業や経済の発展を願う催しとして、安城町役場によって第1回安城発展祭が開催されている。1951年(昭和26年)に開催された第3回安城発展祭の際には、安城座で太平洋戦争の遺家族・未復員未引揚者家族慰労会が行われている[3]。安城座で開催された碧海農業祭(開催時期不明)ではみどり会が碧海おどりを踊っている[4]。1953年(昭和28年)の安城市には弥生館と安城座の2館の映画館があった[5]。木造2階建の安城座は852席を持ち、洋画・邦画を問わず上映した[6]。
安城東映
[編集]1959年(昭和34年)には安城座から安城東映に改称され、東映系の映画館となった。同時期には安城町3館目の映画館として南映会館が開館し、安城東映は東映系、弥生館は松竹・東宝・新東宝、南映会館は日活・大映・洋画で住み分けられた。映画最盛期である1960年(昭和35年)の安城市には安城東映、弥生館、南映会館の3館の映画館があった[7]。後に弥生館は日活・松竹系となり、南映会館は1960年代に安城東宝劇場と改称して東宝系となった。
1970年(昭和45年)の安城東映劇場は東映・大映系だった。1980年代初頭に安城弥生館と安城東宝劇場が閉館となり、1980年代半ばに安城東映劇場も閉館となった。これによって安城市から映画館がなくなったが、1995年(平成7年)12月に10スクリーンを持つシネマコンプレックスの安城シネマ(現・安城コロナシネマワールド)が開館した。
かつて安城市にあった映画館
[編集]画像 | 館名 | 所在地 | 開館年 | 閉館年 |
---|---|---|---|---|
安城座/安城東映 | 安城市末広町8-7北緯34度57分22.6秒 東経137度05分02.4秒 | 1928年-1929年頃 | 1980年代半ば | |
弥生館 | 安城市末広町5-6北緯34度57分23.8秒 東経137度05分08.3秒 | 1928年-1929年頃 | 1980年代後半 | |
桜映画劇場 | 安城市の桜井地区[8] | 1929年 | 1964年 | |
南映会館 | 1956年頃 | 1968年 | ||
安城日活劇場/安城東宝劇場 | 安城市御幸本町7-2北緯34度57分32.8秒 東経137度05分14.2秒 | 1966年頃 | 1970年代後半 | |
安城コロナ | 安城市浜富町6−8北緯34度57分23.8秒 東経137度05分08.3秒 | 1994年以降 | 現存 |
脚注
[編集]- ^ a b 『新編安城市史 4 通史編 現代』p.43
- ^ a b 『新編安城市史 4 通史編 現代』p.40
- ^ 『新編安城市史 4 通史編 現代』p.28
- ^ 『目でみる碧海の100年』名古屋郷土出版社、1989年
- ^ 1953年の映画館(愛知県) 「消えた映画館の記憶」を参照した。元の出典は『全国映画館総覧 1953年版』時事通信社、1953年。
- ^ 『全国映画館総覧 1953年版』時事通信社、1953年
- ^ 1960年の映画館(愛知県) 「消えた映画館の記憶」を参照した。元の出典は『映画年鑑 戦後編 別冊 全国映画館録 1960』日本図書センター、1999年。
- ^ 碧海郡桜井町にあった桜映画劇場は、桜井町の安城町への編入3年後に閉館している。
参考文献
[編集]- 『映画館名簿』時事映画通信社、各年度版
- 安城市史編集委員会『新編安城市史 4 通史編 現代』安城市、2008年