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利用者:S.A Studio/sandbox/Erinyes

Erinyes
開発元 Pleiades Company
最新版
1.72 (1.70にパッチを当てるかたちで公開) / 2008年4月5日
対応OS Windows 98/Me/NT 4.0/2000/XP/Vista
プラットフォーム Windows上のInternet Explorer バージョン5.5以降にMacromedia Flash バージョン6以降。VB版はそれに加え、.NET Framework 2.0が必要。
種別 フリーゲーム、ブラウザゲーム
ライセンス フリーソフトフリーウェア
公式サイト Pleiades Company Homepage
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Erinyesエリニュエス)は、2003年2月から2004年4月28日にかけて1章ごとに連載される形式で、牧尾屋(現Pleiades Company)によって制作されたアドベンチャーゲームである。 本作品はフリーソフトであり、全編がベクターにてダウンロード可能。 続編として「雪月花」があり、現在第1章がプレイ可能(全8章の予定で現在も製作中)。 オンラインマガジン「Overwhelm2006」には画質などを向上させた「ハイグレード版」が収録されている。

概要[編集]

謎解きサスペンス型アドベンチャーゲーム。
Pleiades Company製ブラウザゲームの第6作目(牧尾屋時代からの作品を含む)。
前作「アクアノートキャンパス」の配布容量1.44MBに対し、本作品は約20MBの大容量となっている。
本作のエンディングは20ある。マルチエンディングであるが、トゥルーエンドとゲームオーバーという分け方ではなく、それぞれのエンディングがひとつの物語として完成している(ハッピーエンドは勿論存在する)。あるエンディングで不明な点は別のエンディングで明かされることもあり、別エンディングを見る事によって伏線の回収を行える。そして、主人公は4人いるので、ひとつの攻略箇所においてそれぞれの視点があり、違った展開を楽しめる(システムの節を参照)。
選択肢だけではなく、画面上の情報、過去の文章から自分で情報を推理し、解決策を導く事がこのゲームの楽しみと言える。
このゲームは複数回プレイを前提として作られているため、プレイを快適にするためにグローバルスキップ(システムの節を参照)、未読文章、ムービー、スタッフロールなどスキップ機能が備わっている。
基本的に読み進めるだけのノベルパートと、情報の収集、パーティ行動(システムの節を参照)等を行う探索パートの中でシナリオを進める。

注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


システム[編集]

パーティ[編集]

本作は主人公(プレイヤーキャラクター)が複数いる。パーティが複数いる場合はプレイヤーキャラを交代する事ができる。キャラによって特徴(例:舞阪南は視力が悪い)があり、探索パートにおいては欠かせない機能で、使い分けによってクリアへの道の幅が広がる。
このゲームではパーティを分散、合流させる事ができる。シナリオの展開により、キャラクターが強制的に途中で別行動をとることがある。
最大で4人になるので、4人それぞれが別行動をとることもできる。
また、プレイヤーキャラクターがパーティメンバーに話しかける事もでき、クリアへのヒントを教えてくれる事もある。
また、プレイヤーキャラクターには体力ゲージが設定されており、イベント、敵との戦闘などによりゲージが減る事がある。ゲージがゼロになるとゲームオーバーとなるので、体力への配慮も必要となってくる。

グローバルスキップ[編集]

グローバルスキップとは、章ごとに働くスキップ機能。過去にプレイしたシーンをスキップする事ができる。グローバルスキップ中、特定の場面のクリア方法が複数ある場面に差し掛かるとクリア方法についての選択肢が表示される。
この機能によって、複数回プレイを前提とするこのゲームにおいて大幅なプレイ時間の短縮をする事ができる。

アイテム[編集]

シナリオの途中ではアイテムを入手する事ができる。
所持しているアイテムは装備したり、捨てたり、パーティメンバーに渡す事ができる。
探索パートにおいて、アイテム装備状態である箇所を調べたりすると仕掛けが解けたり、新たなアイテムが手に入ることがある。また、装備状態でパーティメンバーに話しかけると、装備に対しての意見や、攻略のヒントを述べてくれる事もある。

ストーリー[編集]

本編[編集]

(この部分は公式Webサイトからの転載と思われるので削除されています。)

番外編[編集]

本編の全エンディングを見ることによって、番外編シナリオを読むことができる。
これは、本編に登場するキャラクターを使ったパロディシナリオで、キャラクターの名前以外の設定はすべて本編とは関係ない。主人公が作者の名前、ヒロインがアレクとなっている。
ある意味、本編では報われなかったアレクを主役に据えた、救済シナリオと言えるかもしれない。

登場人物[編集]

エンディング後のヒントコーナーでは、そのエンディングにおいて主役となるキャラクターが解説役として登場するが、コミカルな会話を展開するのでシナリオ中とは違う個性を出している。ただし、立ち絵がある人間限定。

プレイヤーキャラクター[編集]

  • 北住隼人(きたずみ はやと /18歳)
    地元の高校に通う、高校3年生。
    港で夜釣りをしていた所、密航船を目撃。その後、"島"へ拉致される。
    最初のプレイヤーキャラ。行動次第で、主人公の中で最も大きくその後の運命を変えていく。
    事件に何も関係の無い「部外者」であるが、真実と向き合い、悩み、考え、「復讐の論理」と対峙していく。
  • 舞阪南(まいさか みなみ /23歳)
    夕日新聞社の新人記者。地元で潜伏している不審な外国人に探りを入れていたところを拉致される。ストーリー開始直後は隼人と同じ地下牢に幽閉されていた。
    極度の近眼で、分厚い眼鏡をかけている。
    拉致の被害者が集まる"島"で誰かを探しているようだが…。
  • ブラッド・イーストウッドBlood Eastwood /31歳)
    国連軍の潜入工作員。国籍はUSA(アネリカ合衆国)。”島”の内情と、その中で開発されている兵器の実体を探るため潜入した。戦闘能力に長ける。
    テロリストに追われる隼人たちを助け、行動を共にするようになる。体格はとても大きい。
    家族をテロで失い、テロを撲滅するために戦う兵隊となった。"血まみれの"イーストウッドの異名を持つ。
  • ナサNasa /年齢不明)
    外見は幼い少女。テロリストに追われていた所を隼人たちに救出され、行動を共にするようになる。
    警戒心のためか無口であったが、次第に隼人たちを信頼し、心を開いていく。
    物語上、実質的なヒロインである(続編の"雪月花"はグッドエンドであるエンディング20の続きとなっているため)。

テロリスト[編集]

  • ウーランUlan /75歳)
    この事件の中心人物で、テロ組織の指導者。50年前の戦争では祖国・リーク国を倭国の侵略から守った英雄としてリーク国民からは絶大な支持を受けている。
    退役軍人であり、祖国では政府首脳部に対しての発言力を持っている。
    戦争時の負傷のため両足は義足となり、車椅子に乗って生活している。
  • メガイラMegaira /年齢不明)
    ウーランの実の孫娘で、階級は大佐。"島"を占拠するテロリストを指揮する、実質的な司令官。
    よくアレクにちょっかいをかけてるようである。
    ウーランとの間には何か確執がある模様。
    本編中では彼女がヒロイン的立場となるとなるシナリオが存在する。
  • アレクAlekto /年齢不明)
    メガイラの下で働く少女。メガイラによくちょっかいをかけられている模様。
    好戦的な性格で、ある人物に深い怨恨を抱いている。倭人に対する恨みはかなり強いように見える。
    シナリオ中、南に心を開くようになるが…
    本編中最も扱いが不幸なキャラクターであり、エンディング19のあとがきではアレク本人の口からも文句が出ている。
  • オルテスOlteus /年齢不明)
    テロ組織に所属する将校である青年。不審な行動が多い。
    組織の人間でありながら隼人たちには接触しようとはせず、影で行動しているようだが…。
    この物語のキーパーソン。

その他[編集]

  • 上辺徹(うわべ とおる /21歳)
    有力企業である上辺重工の御曹司で大学3年生。南とともに倭国から拉致されてきた。
    物腰は柔らかく、人当たりがよい好青年。
  • 下村安冶(しもむら やすはる /42歳)
    18年間勤めていた商社からリストラされ、その直後に失踪している。だが実際は、南とともに倭国から拉致されていた。
    いつも何かに怯えており、覇気が無く弱々しい印象が強い。妻と娘がいるらしい。
    続編である「雪月花」にも立ち絵は無いが、わずかながら登場する。
  • クロス元帥
    リーク軍元帥。潜水艦に乗って"島"にやってきたようだが…
    立ち絵は無い。
  • 香川那津子(かがわ なつこ /23歳)
    あるエンディングに到達すると登場。南の昔からの親友。容姿は中学生に見えるくらい幼いが知能は高い。
    作者のホームページに掲載している外伝小説のメインキャラクター。姉が2人いる。
  • キース
    ブラッドの仲間で、小柄な男。立ち絵は無い。
    ブラッドからの連絡を受けて、救出に来るが…。 
  • 小池さん
    Pcomp作品ではなぜかレギュラー出演している看護師さん。
    あるエンディングを注意深く見ていると、登場しているのが分かる。

この作品の評価[編集]

ベクターではストーリーが2004年5月に完結してからも、操作面、ストーリー構成、難解な謎解きなどの完成度が高く評価されている。通算10万回以上のダウンロード数、ベクターのアドベンチャーゲームカテゴリーにおいて6ヶ月連続首位を獲得した。
一方でプレイヤーの中には「日本とアジア周辺諸国との関係」もしくは「日本の戦争責任」に結び付けて考える者もいるが、製作者のPcompは全くの誤解と述べている。詳しくは作者のホームページの2005/6/17の日記を参照の事(ただしネタバレになるので注意)。
現在、ブラウザゲームであるが故に、マイクロソフト社のセキュリティ対策のため、ゲームの動作に支障がでる問題が出ている。PcompではInternet Explorerのバージョンアップに伴い、現在もゲームに改良を加えている。
その結果、現在発表されているバージョン1.61ではHTA版の単独HTA化が実現し、ブラウザ設定の影響を受けなくなった。

外伝小説[編集]

作者のホームページでは、本作品の外伝となる小説が記載されている。

Erinyes外伝1~「在りし日の思い出」
舞阪南の高校時代を描いた作品。親友である香川那津子や、本編中の会話・テキスト上で登場した"彼"や那津子の姉2人が登場。
Erinyes外伝2~「常闇」
エンディング12の続編。事件から数年後のブラッドの物語。
Erinyes外伝3~「復讐の三姉妹」
エンディング19の続編。事件から数ヵ月後、"島"から脱出した南は出版社に復帰していた。
"彼女"の悲劇の発端に迫る香川三姉妹の活躍を描く。

外部リンク[編集]

Erinyes (ゲーム) Erinyes (ゲーム)