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参照項目

きゃんきゃんバニー』は、日本のゲームブランド、カクテル・ソフトが発売した18禁恋愛シミュレーションゲーム、およびそのシリーズ作品群。シリーズ1作目『きゃんきゃんバニー』は同ブランドのデビュー作となった。

シリーズ

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発売の年表
PC版のみ
黒色はカクテル・ソフト活動休止期間を示す。
1989きゃんきゃんバニー[1]
1990きゃんきゃんバニー スペリオール[3]
1991きゃんきゃんバニー スピリッツ[3]
1992きゃんきゃんバニー プルミエール[3]
1993きゃんきゃんバニー エクストラ[3]
1994きゃんきゃんバニー リミテッド5 1/2[3]
1995
1996きゃんきゃんバニー プルミエール2[4]
1997きゃんきゃんバニー1・Primo[5]
1998
1999
2000きゃんきゃんバニー6 i♥mail[3]
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018きゃんきゃんバニー プルミエール3[2]

本シリーズはカクテル・ソフトが1989年8月にリリースさせた美少女ゲーム『きゃんきゃんバニー』に端を発する[6]。カクテル・ソフトとは、代表的な作品として『天使たちの午後』シリーズが挙げられるゲームブランドおよびソフトウェア製作会社のジャスト[7]と、そのジャストから独立しブランドフェアリーテールを生み出した有限会社キララ[8]が合同となって生み出されたゲームブランドである[9]。フェアリーテールは1987年6月にリリースした『ふぇありぃている』でデビューしたゲームブランドで[10][注釈 1]、同年10月に発表したCG集『リップスティック』はCGの質の高さからアドベンチャーゲームも制作され『リップスティックアドベンチャー』シリーズとして人気を博し、そのほか『殺しのドレス』などヒット作を発表していた[11]。その後1989年に発足したカクテル・ソフトがデビュー作として発表したのが『きゃんきゃんバニー』シリーズの第1作目である[11]。ゲーム『きゃんきゃんバニー』は美少女ゲームユーザの間ではキラーソフトとして認識されるようになり、対応機種を当時のホビーパソコン全般に展開させ、ユーザからの長い支持を得た[11]

カクテル・ソフトはこの第1作目に続き、1994年まで『スペリオール』、『スピリッツ』、『プルミエール』、『エクストラ』、『リミテッド5 1/2』と1年毎にシリーズ新作を発表し続け[12]、その後も1996年12月の『プルミエール2』[13]、第1作目のリメイクである[14]1997年12月の『1・Primo』[1]、2000年8月の『6 i♥mail』[3]を含め、シリーズ計9タイトルを発表し[15]セガサターンへの移植版などを含め、様々なプラットフォームで展開した[16]。この間、90年代初頭にはキララはアイデスへ社名変更を行い[9][11]、さらに1997年3月にはF&Cへと改名した[17]。カクテル・ソフトは『きゃんきゃんバニー』シリーズに続けて、『Piaキャロットへようこそ!!』シリーズという人気タイトルも手掛けている[1]

そのF&Cは2001年に改組を行い、既存のゲームブランドを統廃合させて新しくF&C・FC01、FC02、FC03という3つのゲームブランドを設立した[17]。当時、カクテル・ソフトも活動停止の対象となったが、のちの2004年にはブランド設立から15周年を記念してゲーム作品『天空のシンフォニア』をリリースし、ブランドとして息を吹き返した[18]。カクテル・ソフトの活動再開後、1996年に発売された『きゃんきゃんバニー プルミエール2』の続編である『プルミエール3』が22年後の2018年に発表され[15][19]サイゾーによる記事ではアダルトゲーム業界では史上初の試みとして注目された[19]

ゲーム内容

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シリーズの各作品にはプレイヤーをガイドするナビゲータとして、女の子のキャラクターが一貫して現れ[1]、彼女が居ない男性主人公のもとへ現れてはヒロインへのナンパをサポートする役割を担っている[20]。シリーズ名に含まれる「バニー」は1作目『きゃんきゃんバニー』から3作目『きゃんきゃんバニー スピリッツ』までナビゲータを務めるキャラクター・亜理子が[14][注釈 2]バニーガールの身なりをしていることに由来する[21]。本シリーズでは作品数を重ねるたびに登場人物や世界観設定を変更させている[22]

きゃんきゃんバニー

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第1作目の主人公・タケシ[20][注釈 3]はこれまで彼女が居たことがなく[21]、恋人がいないことを憂いていた[20][24]大学生である[25]。そこへ鏡の国からナビゲータの亜理子が現れ、「素敵な恋人ができる魔法」を主人公にかけ[24][25]、名前が書かれた女の子と友達になれる魔法の手帳を授ける[21][24]。手帳にはあらかじめ5名のヒロインの名前が記入され、付き合う可能性がある女の子を主人公に知らせてくれる[25]。その5人とは、主人公が家庭教師を務める[24][25]中学生の中原唯[23]、主人公が教習所で出会った[24]バイク乗りの森村美貴[26]、合コンをきっかけに知り合った[24]女子大生の河井麻里奈[26][25]、主人公とは従姉妹の関係にある[24]幼馴染みで家庭的な白鳥香[25]、隣に住むOLで[24]部屋が停電したことをきっかけに知り合った渡辺麻美[25]である。主人公であるプレイヤーは5人の部屋を訪れ[21][27]、会話相手の状況や態度に応じゲーム画面中のアイテムなどをクリックすることで会話を広げ、親密度を高めていく[27]。時には作中のミニゲームでお金を稼ぎ、アイテムを利用してヒロインにプレゼントを贈ることも必要となる[6]。ヒロインからの好感度を高めるとHシーンにたどり着き[1]、ヒロインとの同棲生活に至るところでエンディングを迎える[27]

リメイク版の『きゃんきゃんバニー1・Primo』では、アニメーションが付いたオープニング映像やボイスが追加され、新たに原画を描き直しグラフィックを256色に対応させている[25]

きゃんきゃんバニー スペリオール

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第2作目では攻略可能なヒロイン数が12名となり、これは『きゃんきゃんバニー』シリーズで最多の作品となっている[3][28]。『スペリオール』で登場する亜理子は魔法の国からやってきたという設定に変わっている[29]。本作は独立した3つの物語「女子大生おかわりセット」・「セーラー服ゆうやけセット」・「制服むんむんセット」で構成され、各ストーリーではヒロインが4人ずつ登場する[28]オムニバス形式のアドベンチャーゲームとなっている[30]。プレイヤーはこれら3つのうちから1つを選択してストーリーを開始し、ヒロインらとの会話の選択肢を選ぶことで物語が進行する[30]。「女子大生おかわりセット」には女子大生のキャラクター4名(秋山理沙、堀さつき、真子、その友人・美香)が、「セーラー服ゆうやけセット」では遊園地で主人公がナンパに成功した女子高生の4人組(篠原景子、有賀まゆみ、井原小百合、白石登紀)がそれぞれ登場する[31]。そして、「制服むんむんセット」ではファーストフード店のクルーを務める森田真紀、スチュワーデスの南千晶、看護婦の山口有希子、会社の受付係を担当する渡辺由香といった職場の女性キャラクターらが現れる[28]

きゃんきゃんバニー スピリッツ

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『スピリッツ』でガイド役として登場する亜理子は「月の世界」のエージェントとして主人公の下へ現れ、主人公をねるとんパーティもしくは海外旅行付きのパーティに参加するよう仕向ける[32]。本作は「ねるとんツーショット編」および「旅行でナンパ編」の2部構成となっており[33][注釈 4]、クルーズ船や南の島[3]、中東地域や都会など[32]さまざまな場所が物語の舞台となる。主人公はパーティで出会ったヒロインからの好感度を高めていくことで攻略を進めることができる[32]。ねるとん編に登場するのは女子高生の夢野恵理香、派手な外見の秋沢琴美、占いに関心があり大人しい性格の杉本久美子、主人公にとって年上に当たる[33]看護婦の[36]結城美保の4名で[33]、海外旅行編に登場するのは女子高生の五嶋遙、スポーツ少女の浅香ひかる、お嬢様の姫川雪乃、アクション映画が好みの[33]社交的な女の子[37]・牧瀬菜々美、そして旅のアテンダントとして登場する加賀桜子の5名である[33]。加賀桜子のシナリオは前の4人を攻略することで閲覧できるシステムとなっていた[32][38]。また、本作から作風がアドベンチャーゲームに移行し[3]、あらかじめ画面上に表示されたアイコンを選択するプレイ方式が採用されている[32][39]。Hシーンではプレイヤーがカーソルを合わせた箇所にキャラクターが反応する自由度の高いシステムとなっていた[34]

きゃんきゃんバニー プルミエール

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本作からガイド役として登場するのが、七福神の一人[40]弁才天という設定のスワティである[41]。プレイヤーである主人公のもとへガイド役の女の子が現れ、恋人ができるためのきっかけを授けるといったストーリーの根幹部分は本作も変わっていない[40]。しかしながら、前作までのようにそれぞれのヒロインごとにオムニバス形式で物語が展開するのではなく、別のヒロインが物語の展開に関与し、ガイド役のスワティは単なるガイド役に収まらず本編にも関わってくるなど、ストーリー構成が変更されており[42]、クイズなどのミニゲームも収録された[40]。アドベンチャーゲーム性が強まる本作『プルミエール』は3つのストーリーから構成されプレイヤーは順々に進めていくシステムとなっていた[43]。登場するヒロインは7名で、主人公のアルバイト先であるファミレスでの先輩に当たる小川由美、バイク乗りの江藤莉奈、銀行員の氷室深雪、お嬢様の有楢川真穂子、女子高生の大槻麻衣、体育教師の江崎魅奈[40]、女子大生の早坂奈美恵である[44]

きゃんきゃんバニー エクストラ

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『エクストラ』で登場するスワティは、彼女のいない主人公のもとへ現れ、女の子からの好感度を高められる「女縁」を与える[45]。スワティは七福神である自身の能力に加え、北極紫微大帝の援助を受けて「女縁」の効力を高めたものの、術式に失敗し北極紫微大帝が授けた「北斗七星のかけら」がヒロインのもとへ散り散りになってしまった[45]。そこで、かけらを回収し北極紫微大帝に返すために、主人公は各ヒロインと結ばれることを目指すというストーリー設定になっている[45]。アドベンチャーゲームである本作は会話の選択肢を選択したり、プレイヤーを操作するためのコマンド(話す・移動など)を選んだり、画面をクリックしたりすることでストーリーが進行していく[46]。さらに全画面でのアニメーションや2画面構成のグラフィックも収録された[46]。PC版で登場するメインヒロインは雑誌編集長の久遠寺綾[47][48]、帰国子女でアナウンサーの若宮雪江[49][48]、特撮やアニメオタクで漫画家志望の杉田千里[50][48]、女優兼作詞家を母親に持ち[51]女学院に通う青山美沙生[48]、コンパニオンのバイトを務める短大生の桜沢香織[51][52]、准看護婦の坂本春菜である[53][52]。主人公は坂本春菜のシナリオで彼女と同じ病院に勤める[54]川奈真樹子、商店街のショップで働く[54]高岡麻理とも出会う[53]。本作の物語の最後ではスワティが立ち去り、シリーズとして一つの節目を迎える[54]。PC-FXに移植された『エクストラDX』では無印から収録ボイスが増量された一方、セガサターン版では性的な表現が若干規制され[3]『プルミエール2』で登場するヒロインの石鍋環・東山日奈緒の2名も加わった[45]。スワティのストーリーは本作で一度完結を迎える[55]

きゃんきゃんバニー リミテッド5 1/2

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『リミテッド5 1/2』のストーリーはこれまでのシリーズ作品と共通の世界観で繰り広げられるが、派生作品のような立ち位置となっている[3]。本作のガイド役を務めるのは女神の見習いであるサワディで[3]、主人公はある日空から降ってきたサワディに願いを叶えてもらうことになる[56]。本作で攻略対象となるヒロインは畑正憲子、熊山マコ、ミッキー、山口久美の4名[57]

きゃんきゃんバニー プルミエール2

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スワティが再度登場する本作『プルミエール2』では、その妹であるサワディも登場する[58]。主人公にとって縁のある人や物を幸せにしていくことでトゥルーエンディングを迎えられるシステムとなっていて、ヒロインとの会話中に現れる3択の選択肢をプレイヤーが選び、適切な選択肢を選べば好感度のパラメータが増えるが[59]、選択を間違えると減点されるシステムになっている[60]。それに加えて幸福度と呼ばれるパラメータも存在し、スワティが落とした卵から産まれてくるものが変化し、ストーリーのエンディングの内容も影響する[59]。本作には時間の流れが存在するが、例えばプレイヤー側でデートの時間帯を管理できるなど自由度の高いゲームシステムを備えていた[59]。ヒロインは6名で、主人公のバイト先に仮店長として配属される檜山有紀、幼馴染みの石鍋環、予備校に通う桜庭ひかる[59]、ひかるの友達で[61]浪人生の府川亜矢子、空間デザイナーを務める篠原友恵、画家の娘でお嬢様の東山日奈緒である[59]

きゃんきゃんバニー6 i♥mail

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『6 i♥mail』では社会人になりたての主人公・三浦陽介が携帯電話端末を購入し、購入時に応募した懸賞の当選品として送られてきたポスターに付属したCD-ROMを端末にインストールする[62]。すると、本作のガイド役である女の子キャラクター・モナコが現れ[62]、彼女が主人公のナンパをサポートしていく[63]。攻略対象である8人のヒロインとはまずメールのやり取りから開始し、プレイヤーは時に3択の選択肢から返信を行う[64]。メール交換を続けていくうちに女の子からデートに誘われるシステムで、デートを何度か繰り返すことでヒロインとのHシーンが閲覧できる[64]。プレイヤーである主人公は全員のヒロインと同時に交際していくので、円滑にゲームを進行するためにはスケジュールを管理しなければならない[65]。登場するのは人気アイドルの榊亜実、甘味処で働く内海葉月[66]、エレベーターガールの西崎美那子、パティシエ志望の相沢奈々枝[67]、成人しているものの見た目が幼い春日恵、薬局で働く大庭純[68]、境界のシスターである聖優花[69]、オープンカフェで働く引っ込み思案の新山留依である[70]

きゃんきゃんバニー プルミエール3

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映像外部リンク
『きゃんきゃんバニープルミエール3』オープニングデモムービー - YouTube

『プルミエール3』では、ナビゲーターによって難易度が変化するシステムを導入しており、スワティがナビゲーターを務める「極楽モード」では、誤った選択肢でも時間を巻き戻すことができる[71]。一方、サワディがナビゲーターを務める「地獄モード」は難易度が高く、選んだ途端にゲームオーバーになる選択肢も登場する[71]。『プルミエール3』はマルチシナリオであり、攻略ヒロイン一人に対して複数の結末が存在する[71]。また、ハーレムエンドやスワティとサワディの個別ルートも存在するほか、モードによって物語に若干の差がある[71]

シリーズタイトル一覧

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ナンバリング 作品タイトル 発売日 開発元 プラットフォーム
1作目[14] きゃんきゃんバニー 1989年8月10日[1][注釈 5] カクテル・ソフト[1] PC-9801PC-8801X68000[1]
2作目[14] きゃんきゃんバニー スペリオール 1990年4月16日[3] カクテル・ソフト[3] PC-9801、PC-8801、X68000、MSX2[3]
3作目[14] きゃんきゃんバニー スピリッツ 1991年8月10日[3] カクテル・ソフト[3] PC-9801、PC-8801、X68000、MSX2[3][注釈 6]
4作目[14] きゃんきゃんバニー プルミエール 1992年7月30日[3] カクテル・ソフト[3] PC-9801、X68000、FM TOWNS[注釈 6]、Windows[3]
1996年4月5日[1] KID[1] セガサターン[1]
5作目[14] きゃんきゃんバニー エクストラ 1993年6月25日[3] カクテル・ソフト[3] PC-9801、X68000、FM TOWNS[3]
1996年9月27日[3] カクテル・ソフト[3] PC-FX[3][注釈 7]
1997年10月9日[3] KID[3] セガサターン[3]
6作目[14] きゃんきゃんバニー リミテッド5 1/2 1994年11月11日[3] カクテル・ソフト[3] PC-9801[3]
1997年1月30日[74] カクテル・ソフト[74] Windows[74]
7作目[14] きゃんきゃんバニー プルミエール2 1996年12月20日[3] KID[3] セガサターン[3]
1996年12月26日[75] カクテル・ソフト[75] Windows[75][注釈 8]
1作目の
リメイク[1]
きゃんきゃんバニー1・Primo 1997年12月12日[1] カクテル・ソフト[1] Windows[1]
8作目 きゃんきゃんバニー6 i♥mail 2000年8月25日[3] カクテル・ソフト[3] Windows[3][注釈 9]
9作目 きゃんきゃんバニー プルミエール3 2018年10月26日[79] カクテル・ソフト[15] Windows[15]

開発・制作

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未了...

メディア展開

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反響

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ゲームシステム・ストーリー

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キャラクター

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グラフィック

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作品に登場するヒロイン達は少女的なキャラクターからいわゆるギャルに至るまで、幅広いキャラクター属性を備えており[26]

本シリーズの作品はプレイヤーである主人公が作中に登場するヒロインの女の子をナンパ[1][72]、用意された複数の会話パターンから選択肢を選びつつ[26]親交を深めていくことでパラメータ(女の子からの高感度[21])を上昇させていくシステムである[1]。そのパラメータが満杯になればヒロインとのHシーンが閲覧できるシミュレーションゲーム[1]だが、性行為よりもむしろ女の子と仲良くなる過程を擬似的に体験できるという点に重きが置かれており、恋愛シミュレーションゲームの草分け的作品に位置づけられている[26][27]。一方で、本シリーズは新作になるにつれシミュレーションゲームらしさは弱まっていき、ストーリー性を重視したアドベンチャーゲーム的な傾向が強まっていくとされている[1]。このような作風の変化に伴い、『きゃんきゃんバニープルミエール』を始めとするシリーズ後期作品はストーリー性を評価され、家庭用ゲーム機(セガサターン)にも移植された[1]

選択肢を1つでも間違えるとヒロインの攻略が不可能になるゲームシステムとなっており、攻略の難易度は高いとされている[26]。 『パソコン美少女ゲーム歴史大全1982‐2000』のライターを務めた大仏三郎は、10段階の評価でシナリオ・グラフィック・キャラクター・H度の4項目で7をつけ、音楽・快適性に関しては6をつけた[26]

IGNの歐陽宇亮は『初代』について、H重視のナンパゲーである点は従来通りだとしつつも、各キャラクターの生活背景や性格が重視され、恋愛に焦点が当てられている点を評価しており、「『Hのための恋愛』を主題とする『初代』は、『元祖恋愛体験シミュレーション』として、恋愛ゲームの重要な発展を象徴している」と述べている[80]

きゃんきゃんバニー スペリオール

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エクストラまでのシリーズにおいて、最も難易度が高いとされ、開発に携わった人間でもゲームをクリア出来なかった、という逸話がある[81]


脚注

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注釈

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  1. ^ 『ふぇありぃている』のリリース時期について、1987年5月とする文献も存在する[11]
  2. ^ 読みは「アリス」[1]
  3. ^ ひらがな表記の「たけし」とする文献も存在する[23]
  4. ^ 「キャンバニパーティー編」および「世界一周ツアー編」とする文献[34]や「きゃんバニ・パーティー編」および「きゃんバニ・海外旅行編」とする文献[35]も存在する。
  5. ^ 発売年月を1989年6月とする文献も存在する[72]
  6. ^ a b 2作品がセットになったFM TOWNS用タイトル『きゃんきゃんバニー プルミエール/スピリッツ』が1996年1月26日に別途発売されている[73]
  7. ^ 『きゃんきゃんバニーエクストラDX』としてリリースされた[3]。『きゃんきゃんバニーエクストラ』の移植版ではあるが、収録ボイスが増量された以外はほぼ変更点がない[3]
  8. ^ ダウンロード版は『きゃんきゃんバニープルミエール2 REFRESH』のタイトルで2016年2月5日に発売された[76]。主にシステム面の改良がなされている[77]
  9. ^ ダウンロード版は2011年4月2日に発売された[78]

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u 前田 2016, p. 48.
  2. ^ きゃんきゃんバニープルミエール3”. カクテル・ソフト. 2019年5月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月3日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap 前田 2016, p. 49.
  4. ^ 「1997-2000 美少女ゲーム成長期(作品年表)」, 『パソコン美少女ゲーム歴史大全1982‐2000』, p. 87.
  5. ^ 「1997-2000 美少女ゲーム全盛期(作品年表)」, 『パソコン美少女ゲーム歴史大全1982‐2000』, p. 145.
  6. ^ a b 宮本 2017, p. 71.
  7. ^ 宮本 2017, p. 60.
  8. ^ 宮本 2017, pp. 61 - 62.
  9. ^ a b 宮本 2017, p. 62.
  10. ^ 宮本 2017, p. 61.
  11. ^ a b c d e だわさ 1997, p. 127.
  12. ^ だわさ 1997, pp. 127 - 128.
  13. ^ だわさ 1997, p. 128.
  14. ^ a b c d e f g h i だわさ 1997, p. 129.
  15. ^ a b c d 【TG SCOOP】恋愛SLGの金字塔『きゃんバニ』シリーズ続編が22年振りに登場!”. TG Smart. KADOKAWA (2018年1月22日). 2019年5月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月3日閲覧。
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  43. ^ 「きゃんきゃんバニー プルミエール」, 『PC Angel 1993年6月号』, p. 78.
  44. ^ 「きゃんきゃんバニー プルミエール」, 『PC Angel 1993年6月号』, pp. 78 - 79.
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  80. ^ 引用エラー: 無効な <ref> タグです。「ign1989」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません
  81. ^ PC ANGEL シリーズ研究総集編 美少女ゲーム傑作選』、9頁、16頁。 

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参考文献

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雑誌記事

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書籍

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  • 多根清史 著「きゃんきゃんバニー」、林幸生 編『超エロゲー』(第1刷)太田出版、2006年12月4日、34頁。ISBN 4-7783-1052-7 
  • 前田尋之「きゃんきゃんバニー」『ぼくたちの美少女ゲーム クロニクル』(第二刷)オークス、2016年8月8日、48-49頁。ISBN 978-4-7990-0809-6 
  • 宮本直毅『エロゲー文化研究概論 増補改訂版』(第1版第1刷)総合科学出版、2017年5月15日。ISBN 978-4-88181-859-6 
    • 「「フェアリーテール」がブランドデビュー」、59 - 62頁。
    • 「「カクテル・ソフト」がブランドデビュー」、71 - 72頁。
    • 「きゃる〜ん☆「きゃんバニ」シリーズにスワティ降臨」、95 - 96頁。
  • 『きゃんきゃんバニーエクストラ ビジュアルファンブック』アスペクト、1998年1月。ISBN 4-89366-911-7 
  • 『きゃんきゃんバニー・設定資料集』コンパス、1993年12月1日。ISBN 4906407110 
  • 『パソコン美少女ゲーム歴史大全1982‐2000』(初版第1刷)ぶんか社、2000年10月10日。ISBN 4-8211-0717-1 
    • 大仏三郎「きゃんきゃんバニー」、13頁。
    • 「1982-1990 美少女ゲーム黎明期(作品年表)」、52 - 54頁。
    • 「1991-1996 美少女ゲーム成長期(作品年表)」、80 - 87頁。
    • みのすけ「きゃんきゃんバニースピリッツ」、90頁。
    • 「1997-2000 美少女ゲーム全盛期(作品年表)」、144 - 153頁。
    • 桜井駿一「美少女ゲームヒロインの変遷」、202頁。
    • 「『懐かしのゲームを手に入れろ!』」、204頁。

外部リンク

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OVA版