利用者:Sukalar223/渋谷ハロウィン
渋谷ハロウィンは、東京都渋谷区の渋谷駅周辺(主に渋谷、道玄坂、神南、宇田川町)に於いて、毎年主にハロウィンを中心として自然発生する一大イベントである。通称「渋ハロ」。渋谷ハロウィンは特に主催者が存在せず、多くの群衆がハロウィンとその周辺の日に多く集まるのが特色である。[1]
概要
[編集]渋谷ハロウィンは世界的にも有名なイベントの一つで、2009年頃から盛り上がりを見せ、2013年にはその規模が一段と大きくなり、COVID-19(新型コロナウイルス)の世界的流行によって一時的に中断さえしたものの、その後も更なる盛り上がりを見せた。渋谷には仮装パーティーやイベントを主催するクラブやライブハウスが渋谷に数多く集積していること、さらに「2002日韓サッカーW杯」以来、渋谷スクランブル交差点が「ハレの日」の舞台として顕在化したことから、何か若者の心を揺さぶるようなイベントがあるごとに、若者が多く渋谷に集まるようになった。また、渋谷の街が持つ新しいカルチャーに対する「寛容性(=包容性、安全・安心性)」の高さも、こうした風潮を促進させることとなった。こうした盛り上がりは、「クールジャパン」として外国人観光客や海外メディアからも注目されている。[2]一方で2018年には、一部の参加者が軽トラックを横転させる事件が起きた。これを筆頭に、痴漢、喧嘩、路上ゴミ散乱など、参加者の逸脱行為が問題視され、社会や世論から、批判の声も次第に大きくなっていった。2023年には、ついに渋谷区が直々に、ハロウィン目的で渋谷に来ないでほしいと要請し、厳戒態勢がとられるなど、実質的にハロウィンが禁止される、異例の事態となった。[3][4]また、渋谷ハロウィンに於けるDJポリスは大きな話題となり、その誘導手腕は社会から称賛された。
歴史
[編集]古代ケルトのドルイドの信仰では、新年の始まりは冬の季節の始まりである11月1日のサウィンサウィン(サオィン[ˈsaʊ.ɪn]、またはサムハイン等、Samhain)祭であった[5] その前夜、死者の魂が帰ってくるときに悪さをされないように、自分も実はその死の世界の者だとし、死者の真似、則ち仮装を行ったのが起源とされる。[6]日本に於けるハロウィンの原点は渋谷だとされる。渋谷に人が集まるようになったのは2002年サッカーワールドカップ頃であるとされ、このころからイベントの後は渋谷に集まるという風潮ができた。2000年代後半から渋谷ハロウィンに仮装者が現れるようになり、この規模は2013年から大きくなったものとされる。2014年では、ハロウィン当日が週末の金曜日と重なったことから街にスクランブル交差点からセンター街まで気合いの入った仮装で渋谷の街を練り歩く若者たちで溢れかえり、メディアでも大きな話題となった。その仮装もゾンビやフランケンシュタインなどの定番から、当時の流行であったキャラクターや世相を反映したものまで様々であった。2015年、 ジャーナリストの松谷創一郎氏によると、2015年の仮装の内容は、昨年のそれと大きくさま変わりしていたという。2014年に多かったのは、制服+ゾンビメイクや『アナと雪の女王』であったが、2015年に目立ったのは、セクシー系小悪魔スタイルや『ミニオンズ』、『進撃の巨人』のコスプレらしく、当時、セクシー系小悪魔衣装は今年ドン・キホーテでもっとも売れた商品で、『ミニオンズ』や『進撃の巨人』は2015年、大ヒットした映画であることが影響しているという。また、昨年多かった日本エレキテル連合の仮装は全く見られなかったという。このように、渋谷のハロウィンの仮装は非常に流動的であり、時の世相に大きく左右される。2018年のハロウィンでは、若者らが軽トラックを横転させるという事件が起きた。若者らが軽トラックを横転させた事件で、警視庁は関与した疑いがある17~37歳の男15人を特定し、このうち東京、神奈川、山梨各都県の20~27歳の会社員や美容師ら男4人を、暴力行為等処罰法違反(共同器物損壊)の疑いで5日逮捕した。2020年、渋谷ハロウィンはCOVID-19の流行による自粛要請の中行われた。来訪自粛の呼び掛けや、オンラインでのイベント開催により、街は例年と様変わりした。いつもの年なら仮装した大勢の若者らでにぎわう東京・渋谷も、人出は控えめだった。渋谷には「ホーム・ハロウィーン」などのメッセージボードが掲げられた。区は「自宅で楽しんで」と異例の来訪自粛を呼び掛けた。31日夜、警視庁が機動隊員ら数百人態勢で警戒に当たる中、スクランブル交差点を渡る人波はマスク姿が目立った。 仮装した人は例年より少なかったが、人気漫画「鬼滅の刃」のキャラクターやメイド服姿の若者らも居た。[7]また、緊急事態宣言下、ステイホームで日常生活に制約が課せられる中で、渋谷区公認の仮想空間の街「バーチャル渋谷」がCluster上に生まれた。2023年、渋谷ハロウィンに「ハロウィン目的で渋谷駅周辺に来ないでほしい」という渋谷区長による文言が発せられ、史上最大規模の警戒態勢がとられることとなった。[8]この警戒は、区長が梨泰院における群衆事故のような群衆事故を憂慮しており、このような異常ともいえるイベントにメスを入れなければ、今回でなくとも何れ、凄惨な事故につながる可能性が高いためであるという。[9]然し、このように一方的に民衆の楽しみを制限しようとする渋谷区当局に対し、多くの意見がSNSなどを中心に話題となった。渋谷駅前に掲げられた看板は毎年、2019年の「ハロウィーンを渋谷の誇りに」、2020年の「今年のハロウィーンは外出自粛モードで安全に」、2022年の「ルールを守る人は渋谷を守る人」というように変遷している。この中でも、特に2019年のメッセージは一読すると、区としてハロウィーンイベントをポジティブに捉えているようにも見えることから、渋谷区の二枚舌ともいえる姿勢に対し疑問を呈する意見も存在している。他にも、渋谷区自身が訓戒のような看板を掲げるのではなく、寧ろ若者の反骨心を煽り、渋谷ハロウィンをポジティブなイメージからネガティブなイメージへと転換していき、「ダサい」イベントとすることで若者の反骨心を煽ればよいのでは、という意見もある。 [10]
各年のハロウィン
[編集]批判
[編集]脚注
[編集]- ^ https://researchmap.jp/eikikuchi/misc/24641156/attachment_file.pdf
- ^ https://www.shibuyabunka.com/blog.php?id=616
- ^ https://www.nhk.or.jp/shutoken/wr/20231027a.html
- ^ https://www.sankei.com/article/20231028-U6CDLPOET5JTRB7QAQEN2F4QMU/
- ^ BLANE BACHELOR(訳:米井香織) (2020年10月31日). “ハロウィンの象徴、ジャック・オ・ランタンの歴史 (1ページ目)”. ナショナルジオグラフィック 日本版. 2020年11月2日閲覧。
- ^ https://www.nhk.or.jp/shutoken/wr/20231027a.html
- ^ https://www.tokyo-np.co.jp/article/65614
- ^ https://www.nhk.or.jp/shutoken/wr/20231027a.html
- ^ https://www.nhk.or.jp/shutoken/wr/20231027a.html
- ^ https://news.yahoo.co.jp/articles/cbe5626dce8be6970b270e39836e80ba1ca09ee5?page=2