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利用者:Ta2o/サブページ1

解析接続で複素平面上で定義される。このとき、自明な零点と呼ばれる負の整数値での零点m=-2,-4,-6, …が存在するともに、非自明な零点と呼ばれる複素数値の零点ρ=β+iγがクリテイカル・ストライプ領域 0<Im(ρ)<1内に存在する。

非自明な零点ρは、実軸と1/2+it 直線に対して、対称に存在しており、ρを一つの非自明な零点とすると、ρ*、1-ρも零点となる。有名なリーマン予想は、この非自明な零点が全て1/2+it 直線上に存在すること主張している。現在までに、数値計算で確認されている非自明な零点はリーマン予想の成立を支持しており、例えば、上半面Res >0に存在する最初の6つの非自明な零点は

である。

0<Im(ρ)<T の領域に存在する零点の数N (T )は、重複度も込めて、

で与えられる[1]。但し、

である。

モンゴメリの対相関関数予想[編集]

1970年代以前に、非自明な零点の間隔分布についての研究はなく、

この結果は、

T→∞で、

構文解析に失敗 (構文エラー): {\displaystyle \frac{1}{M} \{(n,k) | N \leq n \leq N+M, \, k \geq 0, \, \delta_{n}+ \delta_{n+1}+ \cdots +\delta_{n+k} \in [ \alpha, \beta] \} \\ \sim \int_{\alpha}^{\beta} \left ( 1- \biggl ( \frac{\sin{\pi u}}{\pi u} \biggr )^2 \right ) du }


右辺は、が指摘したようにGUE型の理論値である。

[2]

こうした、ランダム行列の固有値との関係性は、非自明な零点がある種のエルミート作用素の固有値として与えられるだろういうとヒルベルト・ポリア予想の成立を示唆するものであり、衝撃的なものであった。


オドリズコによる数値計算結果[編集]

AT&T ベル研究所の研究員であったオドリズコは、モンゴメリの予想結果に触発され、非自明な零点の間隔分布について、詳細な数値計算による検証を行った。そして、モンゴメリーの対相関関数予想の成立が確からしいこと、さらに、非自明な零点の規格化された間隔分布そのものが、GUE型のランダム行列の固有値の間隔分布に一致するであろうこと(***予想)を示した。これらの結果は、1987年の論文「ゼータ関数の零点間隔の分布について」で報告された[3]。 規格化された零点間隔

を導入すれば、前述のモンゴメリーの対相関関数予想からM, N→∞で

構文解析に失敗 (構文エラー): {\displaystyle \frac{1}{M} \{(n,k) | N \leq n \leq N+M, \, k \geq 0, \, \delta_{n}+ \delta_{n+1}+ \cdots +\delta_{n+k} \in [ \alpha, \beta] \} \\ \sim \int_{\alpha}^{\beta} \left ( 1- \biggl ( \frac{\sin{\pi u}}{\pi u} \biggr )^2 \right ) du }

が成立することが期待される。オドリズコは当時、最新鋭であったスーパーコンピューター Cray X-MPを用い、 N =1M =105N =1012 +1,M =105 の場合、すなわち、1番から105 番目までに位置する 105 個のγnと1012 +1番目から1012 +105 番目までに位置する105 個の γn を10±8の精度で求め、それらについての規格化された間隔の対相関関数と求め、GUEの理論値1-(sin(πx )/π x)2と精度よく一致することを示した。さらに規格化された零点間隔δnの分布とGUEの固有値の間隔の分布を計算し、両者がよく一致することを示した。後に、これらの結果は、オドリズコ自身によって、さらに1020番目付近に位置するおよそ7×107個の零点で確認され、より高い精度で確からしいことが示されている[4],[5]


  1. ^ E. C. Titchmarsh, "The Theory of the Riemann Zeta-function", Oxford Univ. Press (1951), Chapter.9
  2. ^ α, βの大小関係に制限を与えなければ、右辺の積分内には、δ(α, β)が加わる。但し、α<0< βの場合にはδ(α, β)=1であり、それ以外の場合にはδ(α, β)=0である。
  3. ^ a
  4. ^ A. M. Odlyzko, "The 1020-th zero of the Riemann zeta function and 70 million of its neighbors," AT&T Bell Lab. preprint (1989)
  5. ^ M. Mehta (1990), chap.1